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75.【番外編:3】第三回定例会 2

エ:皆さま、バードット殿下の件は、ここまでにいたしまして、本題の大切なフィオナ王女様について話し合いたいと思います。


ジ、ゴ、ミ:パチパチパチパチ(拍手)


エ:先ずは、先月6の月のフィオナ王女様についてです。王女様の幻影魔法の新着状況を母ミューラに報告していただきます。


ミ:はい。では、私から報告させていただきます。先月6の月末日に、フィオナ様は、ほぼ完璧にご自身の幻影をお作りになることができるようになりました。しかし、皆さまご存知のように、幻影魔法は魔力の消耗が激しく集中力を要します。これにより、王女様は、王女様のお姿を保てる時間が普段の半分以下となられました。さらに一昨日、漸くフィオナ王女様は、ご自身の幻影ではなく、フェリオ王子様のお姿の幻影をお作りになられました。しかしながら、幻影魔法の練習中は男女共用の簡単な体操服のような服装なので、問題ないのですが、これが女児用の服を着た状態で、幻影のフェリオ王子様に男児の時の服装を…は、無駄な魔力を恐ろしく消費するためかなり厳しい状況です。

そこで、男女共用の下着のようなお姿で、フィオナ王女様は、フェリオ王子様の幻影を作り、後でそれぞれに服を着せるという方法を考えました。

ただ、その場合、幻影魔法が解ければ、フェリオ王子様の服だけがその場にぱさりと落ち、さらに、王女様が魔力の消耗により王女様のお姿を保てなくなると、フィオナ王女様は王女様の服を着たフェリオ王子様なってしまわれます。


ジ:そ、それは、よくないな。


ミ:はい。学校でもし、その状態ですと、フェリオ王子様は、男児の制服のみを残して消え、さらに、フィオナ王女がいた場所には、フィオナ王女様ではなく、妹フィオナ王女様の女児の制服を着た兄フェリオ王子様が現れてしまうのです。ご学友は半端なく驚かれること間違いないと思われます。


ゴ:フェリオ王子様が女児の制服姿とは、なんと、恐ろしいのでしょう。次の日から恥ずかしくて学校に行けなくなってしまいます。


ミ:はい。王女様もそれだけは絶対に避けたいとおっしゃいました。もし、そのような失態が一度でも起こると、学校内だけでなく王国中にうわさ話として広がることも予想できます。


ジ、ゴ、エ:うんうん(頷く)


ミ:しかしながら、服装に魔力を使うと幻影魔法の時間がかなり短くなってしまいます。そこで、初等学校の保健室等に、フィオナ王女様の控え室を作ることは可能でしょうか?午前中の一時間程度を幻影魔法でお二人で過ごしになり、フィオナ王女様がお体が弱いことを利用し、残りの午前中の授業はフィオナ王女様のみ保健室で休むことにするのです。その間、王女様は、幻影魔法を解き、フェリオ王子様のお姿で午前中の授業を受けます。そして、お昼休みに再びお二人になり、お二人で授業を受け、帰宅する。

ただし、学校側に協力者が必要になります。来年の1の月の前までに準備も必要となりますので、早めにご検討下さい。そうでなければ、二人で学校には通えません。私からは、以上です。


ジ:うむ。サラ・マ・ヨーデキール教授に協力していただこう。


ゴ:はい。学校教育統括管理局には、サラ教授の申請通りにするように言っておきます。


エ:えっ?あのサラ・マ・ヨーデキール教授が、初等学校にいらっしゃるのですか?


ジ:そうだ。昨年は、フェリオの担任教師をしていただき、色々とご尽力いただいた。しかし、サラ教授は、初等学校の教師の他にも高等学校の魔法医学部や、王宮魔力研究所のアドバイザーとしても必要不可欠な方でお忙しい毎日を過ごされていた。昨年、ご自身の研究がほとんどできず、今年は担任教師ではなく、フェリオの学年主任の先生をしておられる。


エ:私、サラ・マ・ヨーデキール教授とお会いして、色々とお話ししたいと思っていました。紹介していただけますか?


ゴ:では、私が。サラ教授は、王宮魔力研究所に時々来ていただいてますので学校の件とあわせて連絡しておきます。


エ:ありがとうございます、イーデアル公爵様。少し話がそれてしまい、申し訳ありません。来年のフィオナ王女様が学校に行く準備は、サラ・マ・ヨーデキール教授にお願いするように依頼することといたしまして、次は、フィオナ王女様のご学友についてです。


ミ:はい。再び、私から申し上げます。フィオナ王女様は、女児として同じ年頃の女児とお話しをしたことがありません。普段、男児のフェリオ王子様として学校に通われている王女様のお友達はほぼ男児のみです。しかし、今年からのMR別選択授業で、同学年の四人の四星のご学友とお話しになられるようになられました。四人のうち、女児は二名。東の公爵家イーデアルのご令嬢レリーリアラ様とリップル伯爵家のご令嬢ソフィア様。レリーリアラ様は、カルロス・マ・イーデアル様のご息女でフィオナ王女様とは従姉妹となられます。私は、レリーリアラ様に王女様のお話し相手として月一度程度王宮に遊びに来ていただきたいと考えています。


ジ:おお、それはよい考えだ。イーデアル公爵、レリーリアラ嬢にはぜひフィオナの話相手になってもらいたい。


ゴ:はい。国王陛下。私の方からもお願い申し上げます。


エ:では、フィオナ王女様のお話し相手は、イーデアル公爵家のご令嬢レリーリアラ様と決定いたします。


ジ、ゴ、ミ:パチパチパチパチ(拍手)


皆さま、他に何かご意見や、ご質問ございませんか?

ないようですので、第三回定例会は以上で終わらせていただきます。お疲れ様でした。ありがとうございました。


ジ、ゴ、ミ、エ:パチパチパチパチ(拍手)


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