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【閑話:1】18.担任の先生 2

 私は、サラ・レリ・ワトソン。また、私のターンですわね。

悪くないですわ。

私の職業は、初等学校の教師、昨年からですわ。


 MR四星の私は、今まで王立王都第一高等学校の魔法学魔法医療学科の教授をしていましたのよ。教授として働いている時は、旧姓のヨーデキール姓を名乗ってます。働く女性にはよくあることですわ。

そして、昨年、私は初等学校に転勤を希望致しました。何故って?理由は、もちろん、フェリオ王子殿下が初等学校に入学するからに決まってますでしょう。

王都第一高等学校の学長は、父の弟、私の叔父様。渋る叔父様をちょっと睨んだらOKしてくれましたわ。ちょっとよ、ほんの少しだけですわ。


 ヨーデキール侯爵家一族は、代々、魔法学、魔力研究所、魔法医学、魔道具開発等、魔法に関する職に就いている者が多く、魔法の天才ヨーデキール侯爵家一族といわれるほどですわ。


 私には、次期ヨーデキール侯爵家の当主となる予定の姉がいますの。姉は、父が所長を務めている魔道具研究所で働いていますわ、次期魔道具研究所所長候補として。

兄もいて、父、姉と同じ魔道具研究所で職員として働いているけれど、兄は三星。ブレーンとしては優秀でも、四星の姉と違い兄は出世しないですわね。そういう職場ですわ。


 私が四星なのは、二人と母親が違うから。

四星の父は、跡取りの四星男児を望み、母を第二夫人として娶ったけれど、生まれたのは四星でも女児の私だった。まぁ、こればかりは仕方ないですわよね。


 昨年から初等学校の普通の教師、普通ですわよ、普通の平の新任サラ・レリ・ワトソンとなる予定の私でしたが、何故か学長に任命されてました。もう、いったい誰なのかしら、余計なことをして。まぁ、重要なのは次の年なので、仕方なく、一年間学長で我慢することにいたしましたわ。


 でも、次の年からは、違いますわよ。学長なんか嫌ですわ。辞任ですわよ、辞任。そんなもの前学長の副学長がすればいいのです。わざわざ初等学校に転勤してきた意味がありませんわ。

そうよ、私は担任の先生がいいのですわ。

担任ですわよ、担任以外認めませんわよ。もちろん、一年生ですわよ。フェリオ王子殿下のクラスの担任の先生ですわ。


 私の希望に異議を唱える者はいませんでしたわ。当然ですわよね。フェリオ王子殿下の担任の先生に一番ふさわしいのは私なのですから。

そうして、念願のフェリオ王子殿下の担任の先生になった私は、殿下の入学式の日を迎えましたわ。


 フェリオ王子殿下は、新入生代表の挨拶を任されましたわ。

当然ですわよね。入学前テストのフェリオ王子殿下の成績はパーフェクトでしたのよ。重要なのでもう一度言いますわ。殿下はパーフェクトですわ。流石、私のフェリオ王子殿下ですわ。


 フェリオ王子殿下の挨拶は完璧で、入学式は滞りなく終了しましたわ。

このまま、何事もなく明日からの学校生活の説明をするだけだと思ってましたのに

入学式後に移動した教室で少しトラブルが起こりましたのよ。

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