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16.日常生活

 入学式が終わった次の日から授業が始まった。


王立の初等学校は三学期制。

1年間は12ヶ月、1ヶ月は30日、1週間は6日。1日は24時間。1時間は60分。

 1の月~4の月が一学期

 5の月~8の月が二学期

 9の月~12の月が三学期


 2日間(木と火の曜日)学校に行けば1日(光の曜日)お休み。また2日(土と水の曜日)行って1日(闇の曜日)お休み。で、1週間が終了。次の週になり、5週終われば次の月になる。



 2の月、6の月、10の月の三週間目木と火の曜日の二日間、中間テスト。

4の月、8の月、12の月の学期末は、

1週間目に学期末テスト、2週間目にテスト返却、三週間目の最初の日が大掃除、2日目が修業式。

で、次の日から16日間の学期末休みになる。


 入学式のあった最初の日だけ少しトラブルがあったが

フェリオは、希望通り皆平等になり、クラスメートと仲良く楽しく過ごしていた。


一年生の一学期、一の月の間は授業は全部午前中で終了だった。

授業が終わるとフェリオは王宮に帰り、昼食後、剣術の稽古と魔力操作の練習。夕食後に勉強。

学校のない光と闇の曜日も午前中は勉強だった。

光と闇の曜日の勉強は

学校の勉強と違い王族としての勉強だった。

フェリオは、全部真面目に、全部そつなくこなしていた。


 そして、夜寝る前には、必ず、自分の意志で女児の姿に戻る練習をした。

フェリオが夜、女児の姿に戻る練習を始めて2ヶ月経った頃、いつも寝る前に男児の姿に戻ってから就寝するのだが、その日は、女児の姿のまま寝てしまった。


 夜明け頃、違和感で目を覚ましたフェリオは、自分がまだ女児の姿のままでいることに驚いた。


『朝でも、女児の姿になれる。だけど、これは…』

夜、女児の姿になった時よりも魔力の消耗が激しい。二倍くらいだろうか?どんどん魔力を持っていかれる。早く男児にならなきゃ、今日1日、魔力が持たなくなってしまう。フェリオは慌てて男児の姿に戻った。


 全身にズキンズキンと痛みが走る。

久しぶりの感覚だった。初めて女児の姿になった時には体が痛かった。そして、それは最近まで続いていた。だが、魔力操作の練習を始めて暫くするとあまり痛くなくなってきていた。2ヶ月経った今は痛みを感じないで熟睡していた。


 フェリオは学習した。

慌てていても、ゆっくり姿を変えることを。

それから、気付いたことがあった。

自分の意志で女児の姿になる練習を始めてから夜中体の痛みがいつの間にかなくなっていた。

もしかしたら無意識に女児の姿になってしまうことがなくなったのではないだろうか。

もしそうなら、凄く嬉しい。例えば病気や大怪我などで人前で意識を失った時、勝手に男になったり、女になったら、たいへんだと思っていたから。

特に大きくなって女性の姿でいる時に意識を失って、魔力切れで男性にの姿に戻ってしまったとしたら、

『変態だ。絶対嫌だ。』

男が女装した姿は、昔、ドジルとお祖父様で想像済みだ。キモい。自分はそれだけは避けたい。


 フェリオは、夜寝る前だけでなく、朝起きた時にも女児の姿になる練習をし始めた。

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