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114.幻影魔法 5

ミ:フィオナちゃん、凄いわね。完璧よ。


フ:ありがとうございます。ミューラ様。もう少し魔力の消費量を少なくしたいのですが、いい方法はありますか?


ミ:そうね。服装に魔力を使うことを防ぐために、シャツとパンツでしょ。後、削れるとしたら、シャツかしら?思いきってパンイチでやってみる?すっぽんぽんよりマシと思うわ。


フ:すっぽんぽん…。フィオナもフェリオも私ですが、フィオナの姿でフェリオのすっぽんぽんは想像したくないですわ。…まぁ、変わらないといえば変わらないですが。パンイチ…。今、ここでパンイチは恥ずかしいです。…シャツ一枚の差ですが。


ミ:私しかいないから大丈夫よ。一緒に温泉に入った仲じゃない。


フ:下着姿でも十分恥ずかしいです。温泉は別です。ミューラ様は、今、私の前でパンイチになれますか?一緒に温泉に入った仲ですよね。


ミ:たとえフィオナちゃんがいなくて自分一人だったとしても、いい年した大人がこんなところでパンイチにはなれないわ。


フ:ですわよね。私もこんなところでパンイチにはなれません。ミューラ様、私に何か言うことがありますわよね?


ミ:でも、それは只のアドバイスと提案ですわ。聞かれたから答えただけで、強制してないわ。


フ:アドバイスは、いいのですが、出来ないとわかっていてする提案は、提案ではないです。目が笑っていましたわ。私をからかったのですわよね?


ミ:違うわ。からかってないわ。でも、ごめんなさい。そうよね。私が悪かったわ。服着る?フィオナちゃん。


フ:はい。下着姿でずっといたくないです。


ミ:フェリオ王子の時と髪の長さを変えているけれど、どっちが本当?


フ:どっちも違います。ちょうど間くらいですわ。フェリオの時は、少し短く、フィオナの時は少し長くしてます。


ミ:思いきって短くしてみたら?


フ:私が嫌なのですわ。私、本当はもっと髪を伸ばしたいのに鬘で我慢しています。でも、フェリオの時は、短く切りたい。なので、ちょうど間で妥協してます。


ミ:うーん。難しいわね。魔力量は、成長とともに増えてくるけど、男女の差も出てくるわ。どうしたらいいのかしら?


フ:フェリオの魔力量、あまり変わらないので困ってます。


ミ:えっ?変わらないって?


フ:言ってませんでしたね。でも、フェリオとフィオナの魔力量が違うって言ってたから知っていると思ってました。


ミ:フィオナちゃんとフェリオ王子では、質も量も違うのは分かるわ。


フ:そうですね。以前は、量が少し違うかな?フィオナの姿の方が魔法を使いやすいかな?程度でしたが、今は自分で自覚あるくらい違ってきてます。フェリオの魔力量がほとんど増えてないだけなのですわ。七歳の頃から。だからだんだんフィオナの姿の時と差が出てきてしまっています。


ミ:えっ?じゃあ、フェリオ王子の魔力量は、このまま増えないの?


フ:たぶんそう思いますわ。だから少しずつフィオナの姿でいれる時間が長くなってきていると思ってました。


ミ:フェリオ王子の魔力量は、普通の王族の成人五星くらいはありますわ。むしろ多いくらいよ。だからこれ以上魔力量が増えなくても十分よ。でも…


フ:そうですね。私の魔力量は成長とともに増えると思いますから、これから先はどんどん差が広がってくると思いますわ。


ミ:フィオナちゃん、ごめんなさい。嫌なこと聞いていいかしら?昨日まで幻影魔法が出来なかったことと関係ある?答えなくていいわよ。


フ:…。


ミ:そう。分かったわ。ごめんなさい。もう聞かないわ。


フ:いえ。いいのです。今さらなので。


ミ:でも、フィオナちゃんの将来に関係する大切なことよ。フィオナちゃんのベースはフェリオ王子なの。フィオナちゃんの姿で生活したいなら早い方がいいわ。お兄様に相談してみたらどうかしら?


フ:お祖父様は、今少し話辛いと言うか…。


ミ:何かあったの?昨日は、イーデアル公爵家に遊びに行ったのよね。お兄様とは朝食と夕食の時くらいしか会わなかったのではないの?


フ:レリーリアラから婚約話とイーデアル領のことを聞いて、私もイーデアルのために何か出来ないかと思ったのですわ。夕食の時にその話をしていて、後でお祖父様のところでもっと詳しく色々と聞きました。

レリーリアラからは、単に、イーデアルに次世代の五星がいなくて、困っているみたいな話だったのですが、お祖父様が見せてくれた資料に驚いて、私、今すぐにでもイーデアルの力になりたいと思ったのですわ。

お祖父様に、学校がお休みの時だけでいいから国政を学びたいとお願いしたのですが、ダメだと頭ごなしに否定されました。学校のことも、勉強も魔法も剣術も全て頑張るし、成績が下がったら外してくれてかまわない、学校がお休みの時だけでいいと何度もお願いしました。でも、何故ダメなのかお祖父様は説明もしなくて、私の話も聞かないで否定のみ。私、四回目頼んだ時くらいにキレましたわ。本気でお祖父様の魔力を拘束して私の言うことを聞かせようと思いましたが、フィオナの姿で感じるお祖父様の魔力は、私の半分もなかったので止めましたわ。ちょっと睨んだくらいですわ。


ミ:それは…。頭ごなしに否定したお兄様も悪いけど、少しやり過ぎですわよ。


フ:はい。反省してますわ。ですが、頭から押さえつけられると反発したくなりましたの。お祖父様の時だけでは、ないのですわ。以前もドジルと剣術の稽古をした時、ドジルの剣をへし折ってやりたくなりましたわ。


ミ:何故そんな風に思ったの?


フ:ドジルが私を馬鹿にしているように感じたからですわ。あの時、ドジルは…


………



フィオナの話を聞いて、ミューラは、たぶん自分が同じ状況ならフィオナと全く同じ行動をするだろうと思った。兄との件もそうだ。兄が悪い。親、きょうだい、親戚…五星は、全員何かしらの縁続きだ。五星は、魔力量で己の立ち位置を決める。同じ五星でも魔力量には差がある。五星は、すぐに相手の魔力量を測り、押さえつける。親子、きょうだいでもだ。負ければ素直に相手に従う。暗黙の了解だ。


王位もそうだ。兄の母はサザリーナンダ出身の王族系五星の女性だった。両親共に王族系五星の兄の魔力は当時の王族五星で一番だった。父は兄が成人するとすぐに王位を譲った。父に限らないが歴代の王は、息子が自分の魔力量を越えた時点で息子に王位を譲るのが普通だった。例外で息子ではなく、弟や、甥の場合もあっただろう。基本直系長男が一番魔力量が多いので例外は少ないと思うが。今の状況は例外だ。兄は譲位した後再び王位に就いた。


もし、~なら、たら、れば、なんて言っても今さらどうにもならないが、国王が高齢の兄は少し問題がある。イーデアル領の件も、国王がいつまでも兄であることも原因の一つだ。他国に国力が落ちていると思われても仕方ない。国王の魔力は国一番でなければならない。兄がフィオナに見せた資料が何かは見当が付く。ならば、子供を理由にフィオナを頭から押さえつけた兄が悪い。兄の魔力はフィオナの半分もないのに。対してまだ子供だが、フィオナには国を守るだけの十分な魔力がある。将来、王位を継ぐフィオナが心配して当然の魔力量しか今の兄にはない。


王位を継承するのは成人王族。だが、兄はいつまで自分が国王でいるつもりだろうか?成人年齢16歳まで後七年もある。今の時点でこの差だ。これから先どんどん差が広がる。兄は減少し、フィオナは増加する。兄は今すぐにでもフィオナに王位を譲ってもいいのではないだろうか?確かにまだ子供だから、学校の方が大切なのは分かる。分かるが今の兄はフィオナを安心して学校に通わせることが出来る量の魔力がない。説得力がない。だから頭ごなしに否定したのだろうけど。


……


ミ:フィオナちゃん、あなたの言うことは、五星なら普通よ。私があなたなら、私も全く同じ行動を取ると思うわ。ドジルの事は、それで大丈夫だけど、お兄様の事は解決したの?


フ:はい。一応。フェリオが王太孫に立つ時に私をノーストキタ公爵様と一緒に国外代表にしてくれるみたいです。


ミ:そう。分かったわ。私からもお兄様に意見してみるわ。さっき、あなたにやり過ぎと言ったけど、お兄様が悪いわ。兄はあなたを子供扱いし過ぎなのよ。あなたを一人の王族五星と考えるべきなのよ。極端だけど、私は、今すぐにでも兄はあなたに王位を譲ってもいいと思うくらいなのよ。フェリオ王子ではなく、フィオナ王女にね。

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