ひかり
ずっとずっと暗闇を歩いてきたあなた。
不安、恐怖、苛立ち、悲しみ、苦しみ、
絶望感までも抱えて生きてきたあなた。
あなたの周りに光はなかった。
それでもあなたは歩き続けた。
泣きながらも。迷いながらも。
ねぇ、気づいてる?
いつしかあなた自身が光を放つようになっていたことに。
その光が暗闇を歩く誰かの道しるべとなっていることに。
だからもう大丈夫。
自分が思う道を進めばきっとそこに光がある。
目の前だけでも物や景色が見えるようになる。
そこには一緒に歩いてくれる誰かがいるはず。
あなたの光を道しるべにした誰かが。
あなたの光に引き寄せられた誰かが。
それは月のように優しくて柔らかい、
暗闇をほんのりと色づかせる明かり。
あなたが得た、
あなただから得られた、
頑張ったご褒美。
あなただけの光。
ねぇ、だからそろそろ、
キツく閉じたその瞳を、
そーっと開けてごらん。