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赤い目  作者: 藤原杏樹
7/20

第4話(3)

出来れば感想お願いします!!

――理香子家到着

「ここが理香子さんの家」

 少し不安相に梓が言う。


――ピンポーン


「はい」

 まだ理香子の死を悲しんでいるかのようなくらい声で言葉を発する家の人。

「はじめまして。理香子さんの学校の桜井瑞希といいます。理香子さんの事で聞きたいことが あって伺いました。お話を聞かせてもらってもよろしいでしょうか」

「……まあ、このままもなんですから入ってください。今あけますね」

「ありがとうございます。」



「あの、聞きたいことって……」

「あ、理香子さんの死の直前の様子を教えてもらいたいんです」

 この言葉を聞いた理香子の母は、内心驚いたようで、その後に怒りがこみ上げてきたのか私達を少しにらむ。

「それは冗談でしょう? 私に理香子の死のことを話せって言うの。私の気持ちがあなたたちに分かるかしら。私は愛する子供を失ったの。あなたたちに話すことなど何もないわ」

「私達の命にも、もしかしたらあなたの命にも、この世の命に関係することなんです」

「なぜ……」

「それは……赤い目です」

 そのとき、理香子の母の顔が一瞬にして変わった。その顔は何か恐ろしいものを見ているかのようだった。その顔に、私は確信した。この人は赤い目について何か知っていると。

「何か知っているんですね」

 私が言う前に、冬夜がその言葉を口にした。

「……理香子が復讐にあったというの」

「それは分からないけど、ただ理香子さんの赤い目を目撃した人がいるんです。でも、何で知ってるんですか」

「私も水嶋中を卒業したから。その噂を聞いたことがあったのよ」

「噂……」

「理香子の様子はいつもと変わらなかったわ。ただ理香子が死んだ日に、私は耳鳴りがしたのよ。何かあるとは思ったけど、理香子が死ぬだなんて……」

 理香子の母は泣きながら話してくれた。聞いている私はただただ聞くだけで、いい言葉なんて1つも出てこなくて、私の出来なさが悔しかった。

「赤い目について知ってること、教えてもらえますか」

 優しく話す冬夜。こんなときには頼りになると改めて思う。

「私が知ってることは、赤宮美由紀という人に会ったことがある人を知ってる、それだけよ」

「その人……教えてもらえますか?」

「ええ」


 美由紀に会ったことがある人なんているとは思ってもみなかった。その人に会ったら何か分かるかもしれない。分からなくても、こうやってまた新しい情報が手に入るかもしれない。今はただ、こうやって何もかもを手探りで探していくことしか出来ない。私達はできることを精一杯する、それでいいと私は思う。

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