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赤い目  作者: 藤原杏樹
18/20

第13話

すみません!!

12話のほうにも書いたんですが、12話と13話を間違えて原稿してました!!

12話の修正後を見ていない方は先に見てください!!

「な、何あれ」


 あいつは、私のほうを見ている。そう、確信した。あいつは、笑っていた。不気味な笑顔。何かを企んでいる、嫌味な顔。そのとき、私は、背後に迫っていた物に、全然気づいていなかった。




「恵梨」

「……龍?」

「恵梨、俺がお前を守ってみせるから。絶対守るから。もう泣くな。泣くなよ」

「龍。ありがとう」


 二人を見ていたら、羨ましくなってきた。彼氏が居るっていいなって思った。私も欲しいな、なんて思っている自分が居る。だけど、今はそんなことを考えている暇はない。恵梨が死なない方法をどうにか考えないといけない。だが、どうすればいいかなんて、全然分からなかった。


「どうすればいいのかな」

「え」

「どうすれば守れる? どうやって死ぬのかも分からないのに」


 確かにそうだった。龍は思いがけない言葉を発した美鈴を見て目を見開いている。「そうだよな」と呟き、真剣な目をしながら考える。


「恵介も、悠樹さんも、無惨な死に方をしてたよ。人間がやったとは思えないような……」

「そうだね。呪いってどうやって……赤い目ってどうしたらなるの。どうして赤い目になると死ぬっていう風になって、それが実現してるわけ」

「分からないことだらけだよ……」


 私達がそう話している側で、恵梨は不安そうな顔をしていた。


「恵梨……大丈夫」

「大丈夫。ごめんね、なんか私のことでこんなに……」

「謝る様な事じゃないよ」

「でも」

「恵梨は気にすんな。自分が生きることだけ考えとけ」

「皆……ありがとう」


 分からなかった。なぜ恵梨がこんな目にあわなくちゃいけないのか。でも、今恵梨は楽しそうに笑っている。これがこのまま続けばいいんだ。そのために私も出来ることをすればいいんだ。そう思っていた。だがその思いは虚しく、恵梨は倒れた。間一髪で龍が支えたが、恵梨の顔は青白くなっていて、手や足はひんやりと冷たくなっていた。急いで救急車を呼び、病院で緊急手術を行ったが、恵梨はすでに死んでいた。たった数十秒だった。たった数十秒で恵梨は命を落としたのだ。ショックで声も出なかった。龍は泣き叫んでいる。美鈴は崩れ落ち、泣いている。絶対に、絶対に許せない。恵介や、悠樹さん、恵梨を殺した犯人を、私は絶対に許さない。







絶対に。















ただ、美由紀はそれほど、甘くはなかった……。

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