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赤い目  作者: 藤原杏樹
17/20

第12話

すみません!!

12話と13話を間違えてました!!

修正したので見てください!

「久しぶりに来たね。このカフェ」

「そうだね。喧嘩してたから来なかったんだよな」

 

 3人で前と同じように話をする。楽しくて、ついつい、顔が緩む。


「あれ」

「何? どうしたの美鈴」

「あれって、恵梨じゃない」


 美鈴が指差した先に居たのは、確かに近藤恵梨こんどう えりだった。恵梨とは、小学生の頃から一緒だった。それから、中学生になって仲良くなることが出来た。恵梨は一人で悲しそうな目をしていた。


「恵梨ーどうしたの」

「あれ、3人こそどうしたの」

「寄り道ー」

「そっか。私は待ち合わせしてるんだけどさ」


 私は驚いて、言葉を発せず固まっていた。なぜって。それは、恵梨の目が赤くなっていたからだった。


「え、恵梨?」

「ん、何」

「恵梨……目が」

「え、やだ、もしかして……」


 恵梨はカラフルなブランド物のバッグから急いで鏡を取り出した。鏡に映った恵梨の目は、確かに赤くなっていた。ラメがたくさんついたキラキラの鏡が、恵梨の手から零れ落ちた。酷く動揺した様子の恵梨は、傍においてあったカルピスを全部飲み干した。


「そんな、私……死んじゃうの」

「恵梨! そんなことない。そんなことないから」


 美鈴は、必死に恵梨を慰める。美鈴と恵梨は、以前大親友だった。いくら美鈴でも、大親友のそんな姿を見て冷静でいられるはずがない。



 とりあえずカフェから出た4人。恵梨は、外に一歩踏み出した途端、一気に崩れ落ちた。しかし、すぐに顔を上げた。それは、恵梨の前にある男が現れたからだった。


「龍……」

「恵梨……?」

「龍!!」

「どうしたんだよ、なあ、恵梨? 何があったんだよ」


 そこに現れたのは、斉藤龍さいとう りゅう。恵梨の彼氏だ。もう、3年近くずっと付き合っている二人。恵梨は龍の姿を見て、龍に飛びつき、泣き崩れた。


「龍ー、どうしよう。私、私死んじゃうのかな。嫌だよ、嫌だよそんなの。龍ともっとずっと一緒に居たいよー」

「恵梨、死んじゃうってどういうことだよ」

「私、赤い目になっちゃったの。呪いは絶対避けられないんだよ」

「! 恵梨、絶対なんてそんなことないから。恵梨は死なないから」

「龍ー」


 私は、その場からすぐに立ち去りたくなった。何で私は生きているんだろう、なぜ私じゃないんだろう。友達や、友達の彼氏が死んでしまった今、自分にも危機が訪れているということ。呪いは絶対に避けられない。


 

 顔を上に上げた瞬間、背筋が凍るのがわかった。恵梨と龍の後ろに、何かが見えた。


 それはなぜか、見たことのあるような


 ただ、恐れるべきもの


 二人の後ろに居たのは……



 あの人。

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