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赤い目  作者: 藤原杏樹
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第6話

遅くなってすみません!

「雪、何言ってんの」

「美鈴はいっつも彼氏のことばかりじゃない! 私達とは遊んでくれない。私達のことを友達だと思ってくれてるのか分からないよ」

 私が思ってることを全部言ってくれる。雪はいつもと違って、本気で怒ってるみたい。

「友達って思ってるよ。ただ、今は彼を失いたくない」

「そんなの言い訳じゃない」

「言い訳じゃないよ」

「じゃあ、証拠を見せてよ。私達のことを友達だと思ってるって証明してよ」

 

 いつもめったに怒らない雪。でも、今怒ってるのは本当に雪が美鈴のことを好きだからってことは分かってる。きっと美鈴も分かってくれると思う。


「私のことそんなに信じられないの?」

「信じられない」

「ならいい! もう雪なんてしらない」

「いいもん。美鈴はどうせ友達って思ってくれてなかったんでしょ。思ってたのは私達だけなんでしょ。美鈴はひどい人だよ」


その言葉を聞いて、美鈴は教室を飛び出した。美鈴は放課後になっても帰ってこなかった。


「雪ー美鈴に謝りなよ」

「穂乃香は美鈴の味方するの」

「そうじゃないけど」


 私は、雪が言ってたことを正直思ってた。でも、ひどい人だなんて思わない。だって、今まで美鈴は私達と一緒にいてくれた。私は、これでも美鈴の隣にずっと居たんだ。美鈴はひどい人じゃないことぐらい、これだけいれば分かる。きっと、雪も本気でそう思ってるわけじゃないと思う。それに私にとっては、2人とも親友なんだ。だから、ずっと3人でいっしょにいたい。美鈴か雪なんて選べないし、2人がいてくれるから私が今こうやって笑ってられるんだよ。離れたくないよ。


「私は、美鈴のことを友達だと思ってるから。だからこそ、美鈴の口から私達が友達だっていう言葉を聞きたいの。証明してほしいの」


 そのとき、前から誰かが走ってくるのが見えた。その人は、私達の目の前まで来て、私達に一言告げた。


「悠樹が! 悠樹が赤い目になっちゃった」


 そう、その人とは……







 



 美鈴だった。

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