第一章-復讐者- 中間
「ねぇ~おにいちゃんわたしとあそぼうよ? 」
少女がいう遊びとはつまり殺し合いを指しているつまり俺を殺すと言う事少女の右手には血が纏わりついたナイフが見えた
少女の顔には純粋な笑顔だったそう殺意のこもった笑顔で・・・・一歩また一歩と近づいてくる必死に震えている足を動かそうとするがまったく動かない、全身から冷や汗が滝のように出る
このままだと確実に殺されるもういっその事命乞いでもすればきっと少女もわかってくれるだろう
「ちょっと待ってくれ! 」
思っていた以上に声が出て自分でもびっくりしたが先ほどまで歩いていた少女はみたりと止まった 一様話は聞いてくれるようだがその場の一時しのぎでしかない
ここから俺が死ぬか生きるかに関わってくる 琴音のためにも俺はここで死ぬわけにはいかない
「どうしたのおにいちゃん あそんでくれないの? 」
少女は寂しそうな目でこちらを見るがその瞳の中には光というものがなく永遠に続く闇だった
外見は少女だが何か恐ろしい物を感じるまるで箱の中に獣が閉じ込められてるようだ
「遊ぶ・・・遊ぶから少し質問していいか」
「なにがききたいのおにいちゃん? 」
すんなりと少女は答えてくれた うまいこと言いくるめれば逃げれるのかもしれない
だが無理だろう周りの有様から察するに全員少女がやったのだろう
信じがたい事だがこれが現実・・・・
「君は・・・一体何者なの? 」
「わたし? うーんとうーんとねぶれいんなんとかってのでその中のひとりってお父さんがいってたよ」
「お父さん? じゃぁ君にはお父さんがいるんだね」
「うん!やさしくてつよいお父さん! 」
話を聞く限りではどこにでもいる少女だが気迫が全くなく不気味というより恐怖を感じる
「次の質問いいかな? 」
「えぇまだあるのあそぼうよ! 」
「次で最後にするからお願い・・・」
「しかたないなーいいよ」
「なんで・・・君はこの人達を殺した」
少女は笑顔で僕に言った
「それはね・・・・たのしいからだよ! お兄ちゃん! 」
少女の笑から見える殺気混じりの純粋さがわかった。
僕は愕然とした話が通じる相手ではないということをまるでライオンの檻に入れられた気分だ
「おにいちゃんしつもんおわりだよね さーおにごっこしよ? 」
もうどうにもならならこれ以上質問しても少女を怒らせ殺されるだけだろう
「琴音・・・ごめんな最後までこんな情けなくてよ」
先ほどまでの恐怖がない・・・きっと死を悟とこうなるのがろう
僕はさっと目を閉じた少女が小走りで近づいて来る
そして鈍い音が耳にこだました
第一章 復讐者 中編
完