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「どい゙づも゙ごい゙づも゙わ゙だじの゙ごどを゙わ゙ら゙うん゙じゃ゙ね゙ェエ゙エ゙エ゙!」
「海野さん!?」
爆発が起きたと思ったら、女の人に声をかけた海野さんが塀に突き飛ばされていた。
「海野さん!目を開けてください!海野さんってば!」
叩いても反応がありません。死んでませんよね?ど、どうすれば……!
「キャンキャンキャンキャン五月蠅ぇんだよクソガキァ!」
「きゃっ!」
女の人から火が飛んできた!?爆発能力じゃないのですか!?能力で防ぐことはできても、このまま守るだけじゃ後ろにいる海野さんごと……
「――こちらセピアです!海野さんが爆発しました!それに、う、腕が取れてるのです!あとなぜか敵は能力を2つ持ってるのです!」
『セピア、落ち着いて話すんだ。救急車もすぐそちらに着くから大丈夫だ。海野がどうしてそうなったのか話してくれ』
「そうやって優位に立つんじゃねぇ!ガキの!分際で!」
また爆発……っ!火が爆発してる!?
「ぐっ……海野さんが、声をかけたら、女の人が怒って爆発しました!」
「守ってばかりでいいのかガキィ!オメェみてぇな!才能のある奴がいるから!」
『腕が取れたのはどっちだ?血は出てるか?』
「ちょ……っと見る余裕ないのです!でも血は出てなかったはずです!」
「『わたしならくっちゃべってても余裕です』ってかぁおい!」
「あと、能力は火と爆発じゃなくて、火が爆発してるのです!早く来てください!めちゃくちゃに火を放ってて周りの家が燃えてます!」
能力を使うたびに疲れるのに、こんなのいつまでも耐えられるわけありません!
『わかった、申し訳ないがセピアはそのまま耐えてくれ。以降の報告はしなくていい』
「そ、そんなこと言われ、ぐっ……言われても……っ!」
後ろの家も燃えててあっっっついのです!火傷寸前です!海野さんだけでもどうにかしなきゃ――
「よそ見してんじゃねぇ!」
「きゃあ――っ!」
――痛ったた……能力で出してない火も爆発できるのですか。
「こ……こちらセピ――あれ?」
インカムが無い。吹っ飛ばされた時に外れちゃったみたいです。
「海野さんは……大丈夫、ではないですね。目が覚めませんし……」
そもそも腕が取れて大丈夫だとは思えません。
家の近くは爆発したら危ないので本当は動かしたいのですが、わたし1人じゃ無理そうです。
「――っもう!他の子たちはもっと楽そうだったのに、なんでこんな目に!習ってないことの方が多いのです!」
「あなたも攻撃をやめてください!私たちに戦闘の意思はありません!攻撃をやめてください!」
周りの家が燃えています。消防車が来ても、こんなに燃えてたらもう住めないでしょう。
「ヒトを見下したような態度をとるテメェらの言うことを素直に聞くと思うかぁ!?」
「見下してなんかないのです!わたし達は苦しそうなあなたを見つけて声をかけただけなのです!そしたら襲ってきたんじゃないですか!」
「そもそも初対面の人を見下す意味がわからないのですが!?」
「じゃあ何しに来たんだよ!」
「だから!苦しそうだったから!声をかけただけって!言ってるのです!あなたとは初めまして、です!」
「…………じゃあ最初からそう言ってよ」
「……そうですね」
――なっんなんですかこの人は!?話を聞いてないのはそっちなのに!
でも、能力を使ったおかげか歪みがだいぶ小さくなって、落ち着き始めたみたいです。これなら何とか……
「はぁ……それで、苦しそうだったのですけど、大丈夫なんですか?」
「え、えぇ。今はだいぶ楽になった気がする」
「それなら良かったのです。私たちはこの辺の避難を手伝っていて、貴方を見つけました。まずは避難する前に、海野さ――この人の様子を見てもいいですか?」
「えぇそうね。この人大丈夫なの?」
……この人は、自分がやったことを覚えていないのですか?もうなんでもいいのです。海野さんの取れた腕は――血が出てない?というより、これは……海野さん、あなた義手だったのですか?
「海野さん。海野さん。聞こえますか?起きてください、海野さん」
これはだめですね、うなされていて起きません。大事ではないようですが、かといって置き去りにするわけにもいきませんし……
「あの、すみませんが、目を覚まさないので一緒に待ってもらってもいいですか?救急車は呼んでますのでもう来るはずです」
「わかったわ」
――――遠くでサイレンの音がしています。話に出したら来てくれたようですね。わたしも頭から血が出てるので乗っていきたいです。
「多分あのサイレンがそうだと思うのです。――ところで、あなたはなぜ道の真ん中でうずくまっていたのですか?怪我しているなら一緒に乗っていけばいいと思うのですけど」
「いえ、私たちはあの家に住んで、い……て…………」
指差したのは向かいの家?でもあの家は……
「あの燃えている家があなたの家なのですか?」
まぁあなたが燃やしたのですけど。何なら来た時には煙が上がっていたのですけど。
「……ん?わたしたち!?」
ちょ、ちょっと待ってください!まさか……っ!
「わ、わたしは、あの子と、い、家にいて、それで……」
「あなた、子どもが中にいるのに火をつけたのですか!」
「ち、違う!私じゃない!あの人たちが私を!私を嘲笑うから!あの子が言うこと聞かないから!私じゃない!」
「早く助けないと!」
「私は火をつけてない!あの子が嘲笑うから!まわりがわらうから!いうこときかないから!わるくない!ひをつけたのはただしい!わたしのせいじゃない!」
あ、これまず――――




