迷宮生活 五十八日目 青海神殿
迷宮生活 五十八日目 青海神殿
今日は【青海神殿】に魔物と宝箱を配置した。そろそろ兵士達のレベリングを止めさせたいのと、兵士達の本気の戦闘能力を測りたいので、今回は虎の子の“親衛隊”の中から五体のサハギン・ウォーリアを出すことにした。
一ヶ月以上もの間、手塩に掛けて訓練を施してきた“親衛隊”の魔物達は、召喚したての魔物よりも手強く、また最低限の連携を仕込むことに成功している。更にはシャドウデーモンも配置したので、いくら“貴族”率いる精鋭兵と言えどもそう簡単には攻略できないだろう。
配置した戦力は、
前衛にサハギン・ウォーリア五体
後衛に“親衛隊”の中で【水弾】が得意な個体を二体
一度くらいは兵士達を撃退して欲しいという期待を込めてサハギン・シャーマンを二体
後衛の守りに“護衛隊”を三体
そして本命のシャドウデーモンを二体
の合計十四体だ。シャドウデーモンは召喚したての個体でも十分に知能が高いので、兵士達が乱戦に突入してから、ちょうどいいタイミングで敵後衛に【奇襲】してくれるだろう。
宝箱は以前検証用に購入した【浜辺の宝箱(大)】を使うことにした。これなら神殿の外からでも宝箱を認識させる事ができるだろう。
中身は悩んだ結果、【漁師の仕事道具】で最も高価な【統青神の大漁旗】を入れることにした。300DPとなかなかのお値段であったが、その分生地の質が良いので、鳥頭の信者でなくともそれなりの価値を見出すだろう。
同じく300DPの【ニービ氏族の捕鯨銛】とも悩んだが、流石に武器を出すのは怖かったので止めておいた。
適当なガラクタを入れておく案も有ったが、やはり宝箱には夢とロマンが詰まっていなければならないと思い、できるだけ高価な物を入れておいた。
真面目な話をすれば、適当な通路や部屋に置いておくのならばともかく、如何にもな雰囲気のある場所に配置された宝箱の中身までガラクタだと、今後宝箱を完全スルーされる可能性があると考えたのだ。
完全スルーは流石に言い過ぎかも知れないが、「多少無理をしてでも他の人に取られる前に回収しなければ」と言う考えにはなりにくくなるだろう。
今はまだ兵士達しか迷宮攻略に来ないが、いずれは漁師達や冒険者だのトレジャーハンターだのが迷宮に入るようなるかもしれない。今後のことを考えれば、宝箱の中身は“いいモノ”にしておくべきだ。
まぁ、【統青神の大漁旗】をいいモノとして受け取ってもらえるか若干不安だが……。
「収入」
DP…3401P
FP…462P
「出費」
DP…3668P
(食費18、第一区画1005、第二区画1145、神殿配置1125、MR補充375)
FP…0P
「合計」
DP…-267P
FP…+462P
「所持ポイント」
DP…7526P
FP…580P
「【統青神の大漁旗】」…統青神の紋章が刺繍された豪華な大漁旗。【深海への入り口】の固有アイテムであり、他の迷宮が【漁師の仕事道具】の権能を解放しても購入することはできない。特殊効果はないが縁起物としての価値はある。
「【ニービ氏族の捕鯨銛】」…第三次神話大戦により滅んだ海上民族の大型銛。怪魚種の魔物の骨によって作られており、強力な特殊効果が発現しやすい。
「【小型漁舟】」…【漁師の仕事道具】で300DPで購入できる小さな舟。モルズ領の漁師達が使う漁船とほぼ同様の物であり、魔物に襲われる事も考慮されかなり頑丈に作られている。文句無しの“いいモノ”だが流石に宝箱には入らなかった。




