後書き設定集 四十一日目〜五十日目
四十一日目
【防衛案一:取り敢えずサハギン・ウォーリアをたくさん配置する作戦】
兵士達に「もしかしてこの迷宮、サハギンより強い魔物を生み出せないのでは?」と勘付かれたり、「サハギンが大繁殖しとる、はよ駆除せな!」と勘違いされる危険があるのでボツ。
【防衛案二:宝箱でお引き取り願う作戦】
ドラタマ作戦で満足しなかった相手には意味がない、もしくは逆効果の可能性が高いのでボツ。
【防衛案三:セイレーンとスキュラを配置する作戦】
多少は警戒させられるかもしれないが、ウォーリア作戦を突破した相手に効果があるかと言われると……うーん。二種類とも直接戦闘は得意じゃないし、他の魔物との連携もあまり上手くないし。あと、見た目からして観賞用として価値が高過ぎる可能性も……。保留で。
【防衛案四:床いっぱいに軽甲虫を敷き詰めるゲジゲジワサワサ作戦】
……わりとアリなのでは?
四十ニ日目
「迷宮島」…“南の大島”に新しく名付けられた名前。迷宮管理のための駐屯基地が作られることとなった。
「モルズ男爵軍五番隊」…モルズ領軍において、兵站輸送や陣地構築などを担当する部隊。一〜四番隊に欠員が出た場合は五番隊から補充することとなっており、予備軍的な意味合いが強い。ゾイル村で徴集した村民とともに駐屯基地の建設を行っている。
「サハギンの防御力」…全身が鱗に覆われており痛みにも強いため、所謂“カスダメ”に対しては滅法強い。弓矢の数発は受け止められるだけの耐久力と、尾で支えられた屈強な体幹も合わさり、それなりの防御性能を持つが、鉄の装備を超えるほどではない。
四十三日目
「モルズ男爵軍一番隊」…迷宮発見後はゾイル村で待機しており、五番隊と合流後、再び迷宮調査に戻ってきた。ちなみに、一番隊だからといって精鋭部隊であるとか優遇されているとかは無い。むしろ何かあるたびに「取り敢えず一番隊に行かせよう」となるため、貧乏くじを引くことが多い。【竜の卵】を発見したため、再び隊長が離脱した。
「ジーセン=モルズ」…モルズ男爵家次男。オイフェテ伯爵家で「魔術」を学んだ「魔術師」であり、モルズ領の製塩事業を任されている。戦闘は苦手だが、モルズ領には他に魔術に詳しいものがいなかったため、迷宮調査に駆り出された。【竜の卵】を発見し、領都トトキクに帰還する。
「魔術」…魔法スキルに頼らず魔法を使う技術。「魔術式」の知識と魔力操作の技術を必要とする。実力さえあればどんな魔法でも扱うことができるため応用性が高いが、手動で魔術式を構築する必要があるので、発動に時間がかかる。
四十四日目
「【三叉の長銛】」…【漁師の仕事道具】で15DPで購入できる銛。防錆性の高い青銅で作られている。ちなみにモルズ領軍の装備は、青銅ではなく特殊な防錆処理が施された鉄が用いられている。
「軽甲虫の甲殻」…鉄程の強度はないが、それなりの防御性と軽量性から馬車や舟の装甲として用いられる。魔化すると【堅牢】の特殊効果が発現しやすい傾向があるため、軽戦士向けの防具として使われることもある。
「自律式迷宮創造ノ儀その4」…非常に便利で画期的な権能ではあるが、UIが見にくかったり、レベルを測定する機能が無かったり、そのくせ何故か「日誌機能」とかいうわけのわからんモノが「設定」の中に紛れていたり、一部の権能に不具合があったりと欠点も多い。
四十五日目
「【現地言語理解】」…『自己強化ツリー』の権能。【現地言語翻訳】を解放すると解放可能になる。激しい頭痛と引き換えに、ダンジョンコアを介さずとも該当言語を理解できるようになる。文字の読み書きも可能。
「【海のお魚図鑑】」…【深海への入り口】の初期権能の一つ。『迷宮外交ツリー』の権能。ダンジョンコアを用いて、様々な海水魚の生態が記された図鑑を閲覧することができる。一見無駄権能に思えるが、主人公の無聊を慰める役には立たっており、【外患誘致】よりは活躍している。
「【海のお魚博士】」…『自己強化ツリー』の権能。激しい頭痛と引き換えに、【海のお魚図鑑】の内容を脳に焼き付けることができる。
終戦歴1214年四ノ月二十六日 モーキフ=ドゥーエ
「第一次神話大戦」…開戦日不明〜終戦歴元年。神々が数多くの「属性」派閥に別れて戦った大戦。派閥が多かったため世界全土で激しい争乱が起き、大戦以前の文明や歴史が殆ど喪失した。そのため現在ではこの大戦を“第一次”神話大戦とし、その終戦日を「終戦歴」の元年とした。
「第二次神話大戦」…終戦歴602年〜689年。「人型神」派閥と「異形神」派閥の二つが争いあった大戦。第一次神話大戦とは逆に派閥数が少なかったため、戦場とならなかった土地も多かったが、戦地では激しい総力戦が行われ、終戦後も人類種族間に深い確執を残した。
「第三次神話大戦」…終戦歴998年〜1056年。「天空神」派閥、「大地神」派閥、「海洋神」派閥の三派閥による三つ巴の大戦。天空神派閥が海洋神派閥を打ち倒したところで大地神派閥と和睦し終戦。海洋神派閥の一人負けの様な形となったが、天空神派閥と大地神派閥も激しく疲弊し、復興には長い時間がかかることになった。
四十六日目
「元食糧生産部屋」…元々マスタールームの魔物の食糧を賄うために使われていた部屋。現状部屋を削除する方法がなく、また大量の【食糧生産施設】を撤去すると第一区画の魔素濃度が上がりすぎるため、“休憩場”として残すこととなった。流石に“鼠溺死システム”は削除された。
「マスタールームの移動」…迷宮の基本機能としてマスタールームの位置を変更することができる。ただし、隣接する区画、移動先の区画に侵入者がいる場合は移動できない。また一度移動すると三日間のクールタイムが発生する。
「迷宮の光源」…「洞窟型」の迷宮では迷宮内の壁が淡く発光しており、光源を持ち込まずとも探索することができる。『迷宮内装ツリー』の【壁光制御】という権能を解放することで、迷宮内を完全な暗闇にすることもできるが、当然暗視能力を持たない魔物の戦闘力も激減する。
四十七日目
「第二区画その1」…【通路作成】で下り坂を造ることで、第一区画の下に“二層目”となるように造られている。通路の長さだけで見ると第一区画とそれ程変わらないが、部屋が存在しないため、体積としては第一区画よりもかなり狭い。
「初期部屋」…縦横10m、高さ5mの空間。現状殆どの部屋は使われておらず、デッドスペースとなっている。良くも悪くも第一区画の魔素濃度を下げている。
「ケトロンティア王国」…モルズ男爵家が属している封建制の国家。マグナル大陸の南東部に存在し、それなりに広い国土を持つ。『法と裁きの巨神』の教えを国教としているが、その他の神の宗教団体も多数存在する。
四十八日目
「【魔素濃度管理】」…『迷宮内政ツリー』の権能。各区画の魔素供給量をある程度調節でき、更に各区画の魔素濃度の変化をグラフで表示することができる。迷宮運営において魔素濃度の管理は必須といえる要素なのだが、【自律式迷宮創造ノ儀】には魔素濃度に関する基本機能は一切無いので、全て権能として解放する必要がある。
「【魔素配分変更】」…ダンジョンマスターが任意で使用できる魔素(つまりDP)と、迷宮内に供給される魔素(魔素濃度や施設の維持費)の割合を変更することができる権能。魔素の絶対量は変わらないので、片方の供給量増やせばもう片方の供給量は減る。ちなみにデフォルトの配分割合は1:1。
「クソ神」…『空と海を統べる青』のこと。今後主人公が「クソ神」「タコ野郎」「鳥頭」と言ったときは、全て『青き神』を指す。
四十九日目
「スキルの習得」…レベルアップ時に、身体能力の上昇だけでなくスキルを習得する場合がある。習得できるスキルは、魔素を吸収する際に行っていた行動に影響する。つまり魔法スキルを覚えようとするなら、外域内で魔術の勉強をする必要があり、耐性系スキルを得たいなら外域でその属性の攻撃を受け続ける必要がある。
「神の恩寵」…神々は信仰の見返りとして信者達に力を貸すことがあり、それを“神の恩寵”と呼ぶ。代表的な“恩寵”はレベルアップ時の「スキル習得」への干渉であり、本人が望んだスキルを訓練や行動、知識、才能に関係なく習得させることができる。
「【怪魚の巣窟】」…『魔物強化ツリー』の権能。怪魚種の魔物の魔素消費量、食事量、過密によるストレスを軽減する。
五十日目
「魔化計画」…面積が狭いため高魔素濃度化している第三区画を有効利用し、魔化の検証を行う計画。長銛(中古)、長銛(新品)、貝殻のネックレス、星の砂の小瓶、お試しで召喚してから放置していた漁具数点をはじめ、マスタールームに転がっていた様々なガラクタが実験に使われている。
「モーキフ=ドゥーエ」…モルズ領軍一番隊の隊長。モルズ男爵の命により迷宮調査を行っている。他の兵士達と同じ装備をしているため、隊長であるにも関わらず未だに主人公に認識されていない。レベルは20。習得スキルは【一閃】【鱗貫き】【鬨の声】ほかいくつか。
「【家庭の味】」…『道具作成ツリー』の権能。【質素な食事】が奴隷や小作人などの貧困層の食事を召喚するのに対し、一般的な農民や職人などの中流階級の食事を召喚することができる。【お店の味】や【本場の味】などの権能に派生する。




