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迷宮運営日誌  作者: 飛翔
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迷宮生活 二十五日目

迷宮生活 二十五日目


 今日はちょっとした問題が起きた。野良サハギン達が全員で狩りに出かけたのだ。


 今までは幼体を守るために群れの半分ほどが迷宮に残っていたのだが、どうも昨日の初陣で幼体サハギンが成人したと見なされたらしい。幼体も老個体も含めて全員で狩りに行ったのだ。


 最初は群れが迷宮を離れたのかと思い、襲撃を繰り返したことや魔素濃度を下げたことが原因かと悔やんでいたのだが、いつも通り数時間後に魚や海藻を咥えて戻ってきた。


 野良サハギン達が引き続き迷宮を住処としてくれることは有り難いが、一時的にとはいえ全員がいなくなる時間ができるのは、防衛戦略としては痛い。


 野良サハギン達は【簡易監視体制】の視野内にいるので、もし新たな侵入者と野良サハギンが争えば、その様子を観察することができるのだ。


 予め侵入者の情報を知ることができるか否かで、防衛の難易度が大きく変わることは間違いない。


 見たところ、子サハギン達に大きな怪我はないようだし、明日からも全員で狩りに行く可能性が高い。


 確実性を取るなら、野良サハギンを追い出し、その場所に(うち)の迷宮のサハギン達を【待機】させておく方がいいだろう。


 まぁ、やるとしても【居住区】の解放がすんでからだが。


 野良サハギン達からのFP収入は約40/日。これをシャーマンで補うのは流石に厳しいので、最低でもあと五日は野良サハギン達に居てもらわなければならない。


 これ以上【居住区】の解放が遅れるのは許容できない。もう石の上で寝るのはウンザリなのだ。



 それと今日は新たな迷宮防衛の試みとして、前々から気になってい【竜の卵】を召喚した。【下位魔物召喚Ⅰ】の中で飛び抜けて召喚コストが高く、唯一召喚を諦めた魔物(?)だったのだが、DPにも余裕が出てきたので購入することにした。


 孵化にどれほど時間がかかるか分からないが、問題ない。この卵には戦闘力以外での防衛能力を期待しているのだ。


 題して「竜の卵でご満足いただく作戦」。迷宮の深部の部屋に竜の卵を置いておくことで、恐らく貴重であろう竜の卵を敢えて確保させ、侵入者に迷宮攻略を切り上げてもらうという作戦だ。


 普段は魔素濃度の高いマスタールームで保管し、侵入者が来た時は、マスタールームから三つ離れた部屋に移動させる。部屋の中央に【噴水】を用意し、その上に飾るように置いておく予定だ。


 どの程度効果があるか未知数ではあるが、防衛手段に幅を増やすという意味では悪くないだろう。



「収入」

DP…657P

FP…131P


「出費」

DP…561P

(食費31、召喚500、噴水30)

FP…0P


「合計」

DP…+96P

FP…+131P


「所持ポイント」

DP…7279P

FP…396P



「【噴水】」…【噴水施設】の権能により建設可能な施設。いくつかのテンプレから選べる他、簡単なデザインなら自身で設計することもできる。今回はテンプレの中から、盃から水が溢れるようなデザインを選択した。


「【自律式迷宮創造ノ儀】その2」…【自律式迷宮創造ノ儀】では、初期の迷宮の規模を選択することができ、小規模な迷宮にすることで僅かな元手で気軽に迷宮経営を始めることができる。また、最初期は権能を僅かな信仰で与え、迷宮が発展するに連れて必要な信仰を増やすことで、利益をあげる仕組みになっている。


「【自律式迷宮創造ノ儀】その3」…【自律式迷宮創造ノ儀】では、ダンジョンマスターや自身の信者以外からも信仰(といよりは意志力や感情)を集めることができる。もともと「生贄の儀式」なんかで、信者以外から信仰(という名の恐怖)を集める手段はあったが、少量とは言え複雑な準備なしに信仰を回収できる【自律式迷宮創造ノ儀】は画期的な奇跡として人気を博した。



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