未定
『将来の夢はなんですか?』
この世に生まれて15年の間に、この質問を三回はされている。
もっと細かくカウントするならば、三回以上は確実にされている。
一回目はケーキ屋さんだった。
二回目はキャビンアテンダント。
三回目は図書館司書。
いつも違っていた。成長するにつれ、変わっていく。
そもそも、私は、将来の夢を真剣に考えたことがあるのか。
いや、きっと、ない。
そもそも将来ってなんだ?
将来どうなるのか、なんて、自分で考えたこともない。
人並に働いて、人並みに食べて暮らせれば、それでいいんじゃないの?
出来れば、仕事ができて、周りから頼られるような人にあこがれるけれど。
それは、まあ、その時考えるとする。
そして現在、十五になる年の春、私は四回目の『将来の夢』をひねり出そうとしている。