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74話 美唯菜と放課後


 放課後、私と真紀ちゃんはデパートまで一緒に来ていた。


 「ほんとに良かったの? 美唯菜ちゃん」

 「うん」


 今は真紀ちゃんとトリアと一緒にブラブラデートなのだ、真紀ちゃんの質問には迷わず答える。

 今日は奏が一緒じゃないけど寂しくはないのだ。前から3人で買い物に行こうと言っていたし、私には奏からの指輪があるからね。


 「ほんとに美唯菜ちゃん嬉しいそうだね」

 「ミーナったらあの後ずっとはしゃいでいたのよ?」


 奏からあんな言葉を貰えるとは思わなかったから。

 指輪だってすごく嬉しくて。


 「ね? ずっとあんな感じなのよ」

 「だって、かなとが」

 「はいはい、早く行くわよ?」


 今日行くのはゲーム会社イコジンが経営してる自遊広場という施設。

 トリアがいうにはクリーチャー達を呼び出して一緒に遊んだり、専用の謎カプセルからVR内のお店に行けるらしい。VR内のお店ではガチャを引いて試したり、対戦も出来たり色々楽しめるみたい。


 対戦は……する予定ないけど、新しい子をお出迎えしたり小さいクリーチャー達が遊べるアトラクションもあるみたいだから猫ちゃんが楽しんでくれるといいなぁ。


 「ついたわね」

 「「おぉー」」


 駅前デパートの屋上。少し前まで工事していたその場所は遊園地みたいになっていた。

 大きめの遊具には色んなクリーチャー達とちびっ子達が遊んでいて、近くのベンチにはそのお母さん達が談笑してる。いろんな売店があったりご飯も食べれるところもあるみたい。


 「じゃあ早速あそこのカレーを食べに行くわよ!」

 「えっ、カレー!?」

 「……とりあ、晩、ごはん」

 「そ、そうだったわね。今日はガチャ券を使いにきたのよね」


 そう。今日はこの前のイベントで手に入れた大量のガチャ券を使いに行くのだ。

 ガチャ券は家からログインしてでも使えるけど、この自遊広場で使うのには理由がある。


 「もし水着とかが出たらログアウトして直接試着会だよね」

 「近くに水着も売っているから、もし気に入ったものが出なければそこにいけばいいわよ」

 「うん。いこ」


 遊具で猫達を遊ばせてあげたいけど、それは後のお楽しみだよね。

 謎カプセルの場所は……端にある建物かな?


 「ここみたいだね」


 『VRルーム』と書かれてる建物に入ると、すぐ横にズラリと謎カプセルが並んでる。思っていたより人が入ってない、これならすぐに入れるね……入るのは私と真紀ちゃんだから二つあればいいんだけど。


 「それじゃあ、あっちで呼んでちょうだい?」

 「うん」


 トリアが宙に溶けるようにカードへ戻ると、私たちは謎カプセルの中へと入る。

 電源を入れて私と真紀ちゃんはVRの世界へとダイブした。











               ★











 「わあ!」


 広くて明るい所だなぁ!

 目の前には受付があって、近くにはテーブルが幾つも置いてある。テーブルにはちらほらと人が座っていて、そこまで人がいないわけじゃないみたい。


 「ミーナちゃん!」

 「マッキー!」


 後ろからやってきたマッキーとハイタッチをして合流だ。

 受付に行く前にまず私はトリアのカードを取り出して召喚する、これで皆揃ったね!


 「よしそれじゃあ受付に」

 「受付なら行かなくても大丈夫よ? ガチャを引くだけならそこのテーブルでやればいいわ」

 「あそこのテーブルは自由なんだね」

 「ええ、奥のフロアに行く時には受付を済ませる必要があるけれど、それ以外なら問題ないのよ」


 それならテーブルでいいかな、確か奥はクリーチャーを自由に呼べる所だったっけ。行くならガチャ券を全部使ってからでいいよね、新しい子もくるかもしれないし。


 「ほら、行くわよ」

 「はーい」


 トリアが空いてるテーブルに向かうのをマッキーと付いていく。

 皆で丸いテーブルを囲むように座ると、一息。「ふぅ〜」っと声が出ちゃった。ずっと歩いていたから落ち着いて座れると力が抜けるよね。


 「それじゃあ私からガチャを回すね」

 「別にガチャの内容を見せなくてもいいのよ?」

 「気にしないで、トリアさん。みんなで見た方がきっと楽しいから」

 「そうかしら」


 真紀ちゃんはメニュー画面を大きく広げてテーブルに置く。

 ガチャのページを開いて右にスライドさせると、海とスイカが背景のガチャページになった。


 「ピックアップはイベントの50層にいたファフニールなんだね」

 「今回は本物よ?」

 「でもファフニールは出ないと思った方がいいんだったよね」

 「まず出ないわね」


 今回マッキーと私が回すガチャは『夏の特設ガチャ』。

 前回のイベントのとき大量に手に入ったガチャ券だ。エネミーを倒しても手に入るし、ボスからは必ず手に入るみたいだから私達は大量にある。

 なにせ全部の階層を攻略しちゃったからね、これで猫ちゃん以外の子たちも来てくれるはず。……別に猫ちゃんが来て欲しくないわけじゃないけど。


 「でも今回の目的は今季の水着だもんね」

 「うん、あとで着替えっこしよ? もちろんトリアも」

 「わ、私もかしらっ」


 もちろんだよ。トリアなら指パッチンで水着姿になれそうだけど、それとこれとは違うよね!

 前からトリアを着せ替え……トリアに色々着てほしい服があったんだー、今回は水着だけどそれも可。


 「じゃ、回すね」

 「10連だと1回プラスされるから、そっちでした方がいいわ」

 「う、うん」


 マッキーがボタンを押した瞬間に変わる画面。

 太陽がサンサンと降り注ぐ青い砂浜、そこに現れたのは言わずもがなトリアだ。って水着姿だー!


 「トリアずるいー! もう水着きてるー!」

 「それは運営に言ってちょうだい……私だって恥ずかしいのよ」

 「確かに少し頬が赤いような」

 「マッキー。その口を塞いであげようかしら」

 「そ、それよりスイカ出てきたよ!」


 黒い棒を振り上げるトリアの前には一列に並んだ11個のスイカ。

 そのうちの一つに棒を振り下ろした瞬間、全てのスイカが真っ二つに割れた。その中から1枚ずつカードが出てくる。


 ☆スイカ

 ☆海スライム

 ☆ビーチボール

 ☆水着 (チューブトップ)

 ☆レトルトカレー (乙成製品)

 ☆波風

 ☆氷水

 ☆水着 (タンクトップ)

 ☆風鈴

 ☆クラゲン

 ☆虫かご


 「……虫かご?」

 「夏といえば海と捉えがちだけど、他にも色々とあるのよ」


 確かに山に行く人もいるもんね。

 私は断然海だけど、虫取りとか風鈴とかも風物詩なのかな?


 「水着は二つだね!」

 「うん! もっと回せるからたくさん出るといいよね」


 そう思うと水着が二つ出たのはラッキーだったのかも? ……『海スライム』や『クラゲン』みたいに新しい子が来てくれる方がいいのかもだけど。

 でも私にも猫ちゃん以外が来てくれる可能性があるんだね、ちょっと安心したかも。


 「よし、それじゃあ次もどんどん回すね!」


 マッキーはガチャ券の残り数を確認すると、ガチャのボタンを押した。

 次はどんなトリアが出てくるかな? ……あっ、どんなカードが出てくるかな?


★幻視

 効果

 相手の目を惑わせる。対象の命中率が低下。


 紹介文

 車を運転してる人に掛けてはダメよ、交通事故の元だから。

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