表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

第3話:『学園祭前夜の影と、不適合者の反撃』

学園祭前夜。校内は準備に追われ、笑い声と歓声があふれていた。

春菜は図書館で昨日の調査の続きをしていた。机の上には破損した魔法陣の記録と古文書、そして手作りの魔力計測器。

「今日こそ、真実を……」


しかし、廊下の向こうで小さな影が動く。春菜は直感で振り向く。

「誰かいる……?」


その瞬間、廊下の奥で魔力の反応が走る。火花と共に魔法陣が浮かび上がり、生徒たちが叫び声をあげた。儀式の残骸を利用した、意図的な妨害だった。


「また……!」

春菜は心臓を高鳴らせながら、記憶魔法を発動。破損した魔法陣に残る断片を追う――

・影の正体は、学園内に潜む何者か

・設計図通りに儀式を妨害している痕跡

・過去の同じ時期にも同様の事故があったこと


「これ……誰かが計画的にやってる」


そこへセレストが駆けつける。

「春菜、大丈夫か?」

「うん、でも……私にしか見えない、真実がある」

二人は力を合わせ、魔法陣の干渉源を追う。


その途中、ミリエルも現れ、冷静な声で言う。

「邪魔はさせないわ。あなたの力だけじゃ不安だから」

春菜は一瞬戸惑うが、すぐに心を決める。

「うん、一緒に解明しよう」


三人の前に、学園祭の中心である大広間の魔法陣が姿を現す。そこには、教師や上級生も巻き込まれる危険な状況が広がっていた。

「私、やるしかない……」


春菜は手をかざし、記憶魔法で断片を紡ぐ。儀式の設計図、干渉者の足取り、過去の失敗の原因……すべてが繋がり、真実の像が浮かび上がる。

「これだ……!」


断片を元に、魔法陣の干渉を解除。爆発寸前の魔力を逆流させることで、事故は防がれた。

「できた……!」


生徒たちは驚き、教師たちは静かに春菜を見つめる。セレストも笑みを見せる。

「不適合者なんて言わせない、君の力は本物だ」


ミリエルも小さく頷いた。

「……認めるわ、春菜。あなたの力は誰にも真似できない」


夜が更け、学園祭は無事に始まった。だが、春菜の心にはまだ疑問が残る――あの影の正体は誰なのか? そして国家規模の陰謀の影は、学園の外に広がっているのかもしれない。


春菜は夜空を見上げ、静かに決意した。

「弱くても、私は見えないものを見せる。誰よりも……真実を掴むんだ」


こうして、不適合者の少女は初めて学園祭の危機を救い、仲間との絆を深め、成長の一歩を踏み出した――。

だが、物語はまだ序章に過ぎなかった。学園の陰に潜む影、国家の陰謀、そして自分の転生の秘密――すべてが次の挑戦を待っているのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ