表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

序章

 人には生も死も本当は存在しない。なぜならば日々心は生まれ変わっているからだ。人には生まれ変わりは存在せずとも、君への愛情は消せないものだからだ。


 こういう幻想的な書き出しのあとには必ずどんでん返しが起こる。ただ、私はあえて逆の言葉だけを連ねよう。

 人はいつか死ぬ、人は必ず死ぬ。私達が目を背けている現実は必ずやってくる。この世界は醜く、そして美しく。それをしれないやつらは必ず朽ちていくんだ。


 誰かを大切に思う感情も、誰かを特別だと思う真実も、真実を嘘に塗り固めたくなる願望も。すべてが美しい。そして、いびつで汚く醜いんだ。

 君も、死ぬよ。そのうち死ぬよ。ただ恐れることはない、なぜなら君は美しい。


 そう私に話したとき、彼は十七歳だった。彼は不思議で特別だと人々に言われていた。それでも私はなんら普通にしか見えなかった。そんな私を彼は愛おしいと言ってくれた。


 この物語の冒頭はそんな、混沌とした言葉から始まる。知らなくていい情報の連鎖が繰り広げられる。これだから人類は、文明は、この世は美しい。



 

『あなたがその美しさだけを追えるように、私が手伝ってあげる。』

あの子がもうどこかで泣いてしまわないように、

そんな私の小さな勇気が報われるように、ここに記していったんだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ