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狂ってしまった歯車  作者: elly
愛莉・チェーロについて
13/13

図書館4

 ようやく、帰った弟を見て少し寂しく思いながらも神界について書かれている本棚に立つ。

 掟について書かれている本を探す。


 神界…神界…うーん……いっぱいあるな…

 何冊を手に取る。

 ダメだ。内容が浅すぎる。


 あ、これ、いいかも。


 と私が手に取った本は『神界の掟についてもっと詳しく』と書かれてある本だ。


 中身をパラパラとめくる。

 〈掟の内容について〉と言う場所が目に飛び込んできた。


 おお、すごい!ようやくだ。これには私が知りたいことが書いてありそう!


 私は、この本を持って誰もいない机に行った。

 周りに人がいないことを確認する。

 そして、本を開く。


 こんなにも、人がいないのを確認しているのはユウタに話した『集中できない』だけじゃない。

 何となく、誰にも見られてはいけないのような気がしたからだ。

 こういう勘には従うようにしている。理由はもっとあるが、どっちにしても困らないのが一つだ。しかし、勘はすべて教えてくれない。


 周りに人がいないと確認しても、それは本当かどうかはわからない。何故なら、絶対に死角があるからだ。


 本棚の影からある人影が私を見ていた。



◇◇◇◇◇◇



 一方でユウタはとぼとぼと街を歩いていた。


 はあ、追い出された……。もうちょっと姉ちゃんと一緒に居たかったのに………。


 まさか、尾行がバレるとはな…でも、離れたくなくて最後に『沈黙魔法』って話題出して良かった…!

 褒められるとは思わなかったし、撫でられた……!!それに、姉ちゃんが好きな人に会うことじゃないようで良かった良かった!!!

 思い出すだけでニヤついてしまう。


 ていうか、姉ちゃんと話す時に冷静なふりをしてたけど…本当はテンション爆上がりだったことはバレていないよな……。


 ん?

 ふと、百貨店が目に入った。


 いつもは寄り道をしないが、姉ちゃんと別れてせいで落ち込んでいた為か、あるいは店の外観が歴史のあるものに見えた為か、ユウタには分からなかった。


 ユウタは店の中に入ってみた。

 中は想像よりも新しく、しかし歴史的のような雰囲気を漂っている。


 店員がお客さんが来たことに気付いて「いらっしゃいませ」とユウタに声を掛けた。

 ぺこりと会釈を返した。


「何かお探しでも?」

「いや、お洒落な店でちょっと気になったんだ」

「そうなんですね。お困りのことが有れば声を掛けてください」

「ありがとう」


 「いえいえ」と言いながら店員さんは仕事に戻った。

 店員さんの姿が見えなくてユウタはホッとした。


 他の人達は信用できない。はあ、嫌な事を思い出した。

 たぶん店員さんは悪気(わるぎ)が有ったわけじゃなかったのだろう。そんなことを思うのは失礼だよな。


 ユウタは気を取り直して、改めて店内を見た。


 あ、以外と姉ちゃんが好きそうなものがある。おみやげとして、プレゼントしようかな。

 と思いながら見て行くと、しおりコーナが見えてきた。


 これ!!すごく好きだ!!

 その中でも俺を一目惚れさせたデザインが有った。それは、緑色のような、水色のような、俺の髪色と同じ。エメラルドブルーの背景にアメジストで描かれた花があった。


 俺は花に詳しくないからわからないから花言葉になにか悪い意味があったらいけないな…。

 と思い、先の店員さんに聞く事にした。


「すみません」

「はいっ何でしょう?」

「えっと、この花って何の花か判りますか?」

「あぁ。この花は━━」



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