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主人公は優遇されない2

作者: のthe奇

俺は主人公!「お久しぶりです」丁寧な挨拶から彼は切り出した。

どんな作品にも登場しそうな面持ちで癖もなくごく普通の主人公であったが今回は2回目の登場だけに、呆れ顔でどうしようもない感じで佇んでいた。

「そしてこいつは作者です」目の前のやつを指差し怪訝な顔で紹介している

相変わらず作者は何処にでも居る取り立てて何の特徴もないつまらない奴であった。


「誰も読んで無さそうな作品のパート2を書くなんて・・・どんな心境なんだよ」と嫌味たっぷりに言った。

「まぁまぁ」まるで反省していない様子で切り返す。

「今回もポリコレに配慮した作品ですかね?」聞こえは良いが、何だか馬鹿げた感じにあえて言った。

「その通り!ポリコレも良く分からないし、配慮って何処まで配慮すれば良いの的な疑問も踏まえてな感じで緩く〜適当にやってみようかと言う流れだ」

何を言っているのだろうか?配慮の範囲についてなのだろうか?そんなの決まってるじゃないか・・・出来る限りってやつじゃないのかな?そんな感じで誰もが納得していると思うけど・・・

そんなこちらの気持ちは知ってか知らずか?ニマニマした薄気味悪い笑顔で何故か作者は佇んでいた。


相変わらず『ここ』には俺と作者しか居ない世界が広がっている。

それはそうだろうけど・・・毎回『ここ』から始めるのかと思うと少々どころか大いに面倒な感じだ。

それにこのくだりいるのだろうか?相変わらず全く何にも無い『ここ』に・・・風だけが吹いていた。


「まぁ・・・分かったから、とっと初めてくれ」もう開き直りである。

「え?良いの今回は要望とかないのかな?」

どの道、俺の要望は聞いてはもらえない。前回で既に懲り懲りなんだが。

「はいはい・・・お約束ってやつね・・・では定番の幼馴染の登場からって事で、なんと言っても盲目的に俺を好きでボディータッチも頻繁で、俺の家族とも仲が良い・・・そんな幼馴染ですかね」

もう前回のコピペかって思う程の定番の設定であるのだが、今回もはぐらかされるのだろなと思いながら言った。

「今回はしっかり人間だけしか出てこないから心配するな」自信ありげに言う。

「ほぉー・・・少しは反省したのかな?」

「では、出でよ幼馴染」

突然、光が差し人物が朧げに映し出されると、短パンを履いた男性が佇んでいた。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・褐色の肌の筋肉質な足、上半身もスポーツをやり込んでいる筋肉質の身体が見てとれた。

「え?男だぞ?」もうどう言う事なんだ?何を考えているんだ?

「説明しよう。彼は黒人でホモセクシャルな幼馴染なんだ」

「え?えっ?えー?・・・言っている事は理解できる、しかし仮にもこの国にどれだけの黒人が居て?その内のどれだけが男性で?どれだけが学生で?どれだけがホモセクシャルなんだよ・・・それが幼馴染で隣人なんてどんな確率なんだよ?」

「いやいや少数派の世情や現状なども考慮した設定だと思うが?そんな統計学的な話は抜きだろう?お話なんだからこれは!」

確かに、幼い頃から一緒に遊び、良好な関係なら特別では無いのだろうけど・・・

「あり・・・なのか・・・違う意味で地雷踏んで無いか?お前?大丈夫なのか?」

そんな心配を他所に、幼馴染が振り向きざまに「今日モ一緒ニ学校イコウゼ」とちょっとハニカミながら言った。

確かにそれは親しく和かな空気を纏って俺に日常であると告げていた。


俺は何だか不思議な感覚だった・・・何故かそう思った。

「じゃ・・・次は義妹か?」

何となく身近な存在でありながら義妹という妹成分と年下の女の子と言う両面を叶える理想的キャラを想像しているが、今回も全く無視なんだろうなと開き直りながら切り出した。

「あれ?もう幼馴染の件は良いのかな?」何故か突っかかる。

「いや・・もうそう言う物なんだろう的な流れで良いのじゃ無いかな?」自信なくつぶやた。

「そうか」意外とあっさりとなんて事ないと言わんばかりに。

俺は何だか納得したような、それでいてどうも腑に落ちない感じが否めなかった。

「では、出でよ義妹」

突然、光が差し人物が朧げに映し出されると、ごく普通の少女の姿が佇んでいた。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・やはりごく普通の少女がそこに佇んでいた。

何かの間違いなのだろうか?何の捻りもなくごく普通の少女が登場する訳ないと思いながら

「ごく普通の少女だが・・・普通で大丈夫なのか?」と尋ねた。

「説明しよう。彼女は韓国人でレズビアンな義妹なんだ」

「え?えっ?えー?・・・言っている事は理解できる、確かにこの国に韓国人は一定数居るし、可能性はあるとは思うが、レズビアンの義妹ってどうなんだよ?」

違う意味で地雷踏んでないか?そんな事がまた頭を過った。

「歴史的な背景を元に隣国でありながら未だ禍根を残し友好国とは成りきれない隣国」一息ついて更に

「適切な節度と倫理観を持って友好的な関係を築く!そんな感じの配慮でのキャラとして登場だ」

何だか難しい話になってないか?ポリコレってそんな事にまで配慮するのか?頭が爆発しそう!そんな事を考えながら何をどうしたんだこの作者はと思い悩んだ。

「あり・・・なのか・・・違う意味で地雷踏んで無いか?お前?大丈夫なのか?」

「更に説明しよう!仲良くなろう的な立ち位置でありながら義妹とした事で節度と倫理観が際立ってくる立ち位置になるし、レズビアンとした事で理解が困難で互いに相容れない部分も存在すると言う、ポリコレを意識したキャラクターと言う訳だ」

「はぁ・・・」何だか言い包めらた感が強いが。

そんな事をよそに「사이좋게 지내 줘」と義妹が微笑んだ。

「何でハングルなんだよ!」もう何言ってるか分からないじゃないか!

「いや〜それぐらい理解が難しいって表現だよ」

もう腑に落ちないと言うか理解し難いと言うか・・・何が何だかこれどう収拾するのだろうか?

もう何でも『あり』なのだろうか・・・唖然とするばかりであった。


何故か不安が頭を過った・・・こんな話だったのか主人公は優遇されないって・・・

「もう次は学校の先輩で生徒会長か?」

前回は生徒会長で風紀委員とか鉄板のキャラで大概、美人でちょっと高飛車・・・いわゆるツンデレキャラ筆頭の立ち位置、何て妄想していたけど・・・どうなるのか不思議と興味も湧いてきた。

「おぉ!サクサク行くね〜」なんて呑気に言う。

「いや・・もうそう言う物なんだろう的な流れで良いのじゃ無いかな?」更に自信なくつぶやた。

「では、出でよ学校の先輩で生徒会長」

突然、光が差し人物が朧げに映し出されると、ごく普通の少女の姿が佇んでいた。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・やはりごく普通の少女がそこに佇んでいた。

また、ごく普通の少女だ・・・絶対に何か有る!そう確信していた。

「説明しよう。彼女は中国人の聾唖者の女性だ」

「え?えっ?えー?・・・言っている事は理解できる、確かにこの国に中国人は一定数居るし、可能性はあるとは思うが、聾唖者ってどうなんだよ?それに同じ学校に通わないよね普通?」

「同じ学校には通わないだろうけど現実は!でもこれはお話なんだよ!お前この物語読めるだろ!」

確かに俺はこの物語を読める主人公だが・・・フィクションに突っ込みは要らないと言う事なのだろうか?

「あり・・・なのか・・・違う意味で地雷踏んで無いか?お前?大丈夫なのか?」

「更に説明しよう。中国人と言えば我々世代では、お喋りで、少し間抜けで、しかし憎めない面白可笑しいカンフーが得意な奴と言うイメージだ」一息ついて更に

「また共産党が台頭している中、言論統制が敷かれているのではと言う疑念も浮上している昨今だ」一息ついて更に

「その様な事柄を懸念しつつ配慮したキャラクターが学校の先輩で生徒会長なんだよ」

「あのさ?最初のお喋りはどう生きるのかね?」

「だ〜か〜ら〜お喋りできない(言論統制されてる)中国人にも配慮って事だよ!それがポリコレだろ?」

あぁ成る程、お喋り出来るのが一般的なら少数派の意見を汲むって感じなのだろうか?そんな納得で良いのか俺?

そんな事をよそに「←↓↑→」と生徒会長が手話で答えた。

「何?手話がその表現なの?」もう何だか分からないぞ!

「まぁ・・・手話を表記するのってどうなんだろうな?そんなこんなで双方ともに理解が難しいよねって表現なんだよ」

まぁ実際には←↓↑→こんな感じで済む訳ないし、そこはもうそう言う物って事で済ますのだろうな?そんな納得で良いのか俺?

もう何でも『あり』なのだろうか・・・唖然とするばかりであった。


「もう次は最後に担任で生徒会長の顧問の先生だな」もう前回の淡い恋心、禁断の関係、そんなフレーズが男心をくすぐる鉄板キャラなんて事は微塵も思わなくなった。

「もう何も勘繰らないだね」

「いや・・もうそう言う物なんだろう的な流れで良いのじゃ無いかな?」更に更に自信なくつぶやた。

「では、出でよ担任で生徒会長の顧問の先生」

突然、光が差し人物が朧げに映し出されると、ごく普通の女性が佇んでいた。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・やはりごく普通の女性がそこに佇んでいた。

何かあるともう覚悟はできていた。今度はどんな設定なんだろう・・・

「説明しよう。彼女はロシア人で喫煙者(ヘビースモーカー)の担任で顧問の先生だ」

「え?えっ?えー?・・・言っている事は理解できる、でも何故?ロシア人の喫煙者なの?」

「火の無いところに煙は立たず!とは言うが争いまで起きてしまった現状、歴史的背景や社会情勢に至っては良く知られてない現状、煙に巻かれる?それとも煙たがれてる?」一息ついて更に

「喫煙者と言えば近来では、少数派でそれこそ煙たがられてる昨今!」一息ついて更に

「学校の先生とも成れば、未成年を教育して行く立場上、喫煙者の肩身は更に狭いと思われる!そんな感じを鑑みてのキャラクターが担任で生徒会長の顧問の先生だ」

「あり・・・なのか・・・違う意味で地雷踏んで無いか?お前?大丈夫なのか?」

主人公は優遇されないって話がこんな話になるなんて・・・眩暈がしそうだ。

そんな事をよそに「начинать занятия」とロシア語の授業を始めようとしていた。

「何でロシア語なの?」もう訳分からないぞ!

「理解が難しいって表現で、将来的にそんな未来も来るかもしれないだろ?的な感じで」

もう何でも『あり』なのだろうか・・・唖然とするばかりであった。


「この物語、コメディーだよね?」どこにコメディー要素が有ったのだろうと?

「人物の登場の仕方はコメディーだよね?それにこんなにも配慮されたキャラクターが揃うのも有る意味コメディーとも言える」

「あり・・・なのか・・・違う意味で地雷踏んで無いか?お前?大丈夫なのか?」

「まぁ〜緩く、そんなに考え込まないで行こうや学園物!」

そんな事、言われてもな〜と思いながら。


「いや・・・始まらないよ!」

「始めようよ!」

「いや・・・始まらないよ!」

「始めようよ!」

「いや・・・始まらないよ!」

「始めようよ!」

そんな押し問答が続く様を現実世界では薄暗い部屋に一人寂しく、それこそある意味、普通で有るが故に優遇さた作者が画面越しに顔を写し込みながらこの物語を書いていた。


終わり。






ネタとアイデアだけで書いて見ました。

まぁ〜緩く、生温かい目で見て頂けると幸いですね。

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