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池のほとり
これまでに、たくさんお付き合いくださり
ありがとうございました
これまでにも
どうやら、ほんとうにたくさんの方々から
手紙を頂いていたようです
わたしは、すぐに忘れてしまうようで
それらを読んだのか、読んでいないのか
いまは分かりません…
文字たちはまるで紙面から浮かんで
瞬きしたら、消えてしまう
さみしくなんか、ありません
あたらしい形になっただけ、
あ!
音が鳴ってる。
金魚いろの風鈴かしら
草はの影に?
***
むかし、むかし
そのむかし、
お池の水面に
てを合わせると
蓮の花になりました
掬いあげたら
ちいさな
ちいさな蜘蛛が
手のひらに浮かんでいたので
逃がしてあげたそうな
それからずっと時が過ぎ、
このお話しがこのお話しのつづきなのか
このお話しがはたまた、つづきのお話しなのか…
わかる人はだれもおりませんでした…
むかし、むかしのことでした