旅のお供
王様に負けないくらいのハイテンションでラスリは土下座をかましていた。
血走る目とその勢いに気圧され、隣で正座にまではなってしまった。
しかし、ラスリがどれほど王様を尊敬していて、逆におれへの信頼感が薄いかがわかってしまったな。俺の対応が地雷になっちゃったのか。
真剣な思いには真剣に答えなきゃならない、俺はラスリに向き直り俺と王様との関係を話すことにした。
「王様と俺は旧知の仲でな。
最年少で騎士入りした俺と、年齢の近かった王様……その頃は王子様だったんだが、前王様の計らいで友達関係をさせて貰ってるんだ。
だから、王様になった今でも敬語使うと怒るんだよこいつ」
……。
…。
「ってわけだ」
長いこと昔話を話した。
「お前が王様を尊敬してるのはよくわかったんだけどさ、そういう関係だから……」
「いえ、僕の方こそすみませんでした!」
ラスリが90度の綺麗なお辞儀を俺に向けてする。
「団長と国王様が親密だなんて知らなかった。とは言え、団長に迷惑かけましたし、お見苦しい姿を見せました」
「途中から面白くなったから大丈夫だぞ!」
「そうだな、許すぜ。まあ俺とソラは親友ってことだ!」
俺と王様は全然気にしていないのだがラスリは気が済まないらしい。
「お許しいただきありがとうございます。しかし、無礼を働いたお詫びをしたく存じます! 名誉挽回のチャンスとして何か俺に出来ることはないでしょうか!」
「お? 真面目な良いやつだな。どうするソラ、騎士団のキツい仕事でもさせるか? ソラが考えて良いぞ」
王様は笑みを浮かべている。この状況を楽しんでいるようだ。
俺は考えた。
「何もしてもらわなくて良いんだが……じゃあ今回の支部巡り手伝ってもらうか」
「良いじゃんそれ、若いうちに国の中を回るのは良い経験になるし。ソラと一緒に行って来い。でも、ソラだけじゃ国内の説明も適当になんだろ。カランコエ、お前も一緒に行ってこの新人騎士ラスリ君に色々国のこと教えてやってくれ」
「かしこまりました」
俺は王様の言葉に驚いた。
「いや、カランコエもって……俺がいない間にカランコエも騎士団抜けたら仕事が……」
「騎士団は街の巡視が1番大切な仕事だろ、他の仕事は少しくらい出来てなくても大丈夫だよ」
「……王様がいうなら、いっか」
事の成り行きを見ていたラスリはとんとん拍子で進む話に百面相だったが、カランコエみたいに何を考えてるかはまだ掴みきれない。
しかし、何か決意はしたようだ。
「国王様、今回の任務精一杯努めさせていただきます!」
本当に国内旅行みたいな任務だからそんなに気を張らなくても良いのにと思う。
国は平和だ。この王様がいれば大事には至らないさ。
そんな王様が作る国の小さな事件を俺たちは解決出来たら騎士団としては優秀なんだ。
「ラスリ、騎士団の仕事とこの国の現状をしっかりと学べよ」
俺がそう言うとラスリはさらに気合を入れて返事をした。