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ハームキヤ練習帳  作者: たびー


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7/9

7. 猫の神さま ※彩色担当

Twitterに書いたものを加筆修正。

 猫の模様を描く神さまがいる。袖が邪魔にならないように襷をかけて、仕事に向かう。

 神さまは仕事はキライではないが気まぐれで、仕事は激務。ことに春先と秋はベビーラッシュだから、いつも夜遅くまで絵筆をふるっている。

 日が高いうちは、実に緻密な模様を描き上げる。きれいな縞模様、彩かな三色、漆黒に塗りつぶして瞳に星を入れる。

 しかし、いかんせん夜は一杯ひっかけての作業になる。

 ほろ酔い加減で筆を握れば、思わぬ方向へ筆は滑り、縞模様は時おり乱れ、筆に含ませた黒は足りなくなって慌てて水で伸ばすと、むらが生じる。ひっくり返した絵具皿の色がまだらに飛び散り、ついには彩色半ばで眠ったり、塗ることすらせずに母猫のお腹にもどしたり。だからときおり真っ白な猫もいるわけで。

 ああ、失敗しちゃったかなあ……と眉間に皴を寄せるときもある。

 でも神さまは知っている。どんな柄であろうと、その猫を愛する人がいることを。

 今日も神さまは筆をふるう。猫に仕える人たちに、少しばかり甘えながら。

うちのハチワレの色むらは、こんな理由ではないかと。三毛猫は、当初赤トラになるはずだったのでは? 神さま、両足の縞々かいて気まぐれに途中で方向転換したんじゃないの? と思っている。

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