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月の綺麗なこんな夜に  作者: 本の樹
第5章
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決意 (5)

風邪ひいちゃいました、おかしな点があればご報告あるとありがたいですm(__)m

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「何はともあれ皆さん長旅でお腹が空いてるでしょう?丁度良くお昼ですし食事にしましょう。」

城へと響く昼の時を告げる鐘の音にベルナはゆったりと立ち上がりそう告げると部屋の入り口へと向かった。


「食事の準備を5人分追加しなさい。」

「かしこまりました。」

命令を受け入り口付近に立ってメイドの1人が静かに部屋を出て行った。


「さっ、行きましょう。」

しずしずと廊下に出たベルナを、慌てて追いかけるように結城達は応接間を後にした。





「セレーネちゃんは何か食べたいもの有ります?」

廊下を歩きながらすぐ後ろを歩くセレーネへベルナが問いかける。


「今は客人の身だ、余り気にしないでくれ。」

「もう相変わらずなんだから。」

ベルナは振りかえってセレーネの横に付くと腕に抱き付いてまた歩き出した。


「こらベルナ、歩きにくいだろう。」

「ふふっ、良いじゃ無い久しぶりなんだから。」

「全く仕方無いな‥‥、着くまでだからな。」

「はーい♡」

嬉しそうにセレーネの肩に頭を寄せて密着するベルナ、後ろを歩く結城も少し居た堪れなく感じていた。


「セレーネの言った通り、本気で好きなんだなぁ。」

セレーネの言葉を思い出して結城はしみじみと呟いた。


「結城良いのか?王女様取られちまうぜ?」

横に並んできたエヴァンが耳打ちで告げる。


「何だそれ?別に俺はセレーネの事そういう風に見てないぞ?」

「えっ?そうなのか?まぁ良いや、それにしても眼福、眼福!」

エヴァンが前で絡み合う2人を見ながらニヤニヤと言った、確かに金髪美女とふんわり系の美女が並ぶ姿は絵になっていた。


「俺たちもあれやって見ない?」

「一応聞くがどっちが抱きつくんだ?」

「そりゃ結城にきまっ‥‥イテテ!」

そっと手を伸ばしエヴァンの腕を摘む、元が怪力の結城がやるのだきっと赤くなっているだろう。


「後で楽しみにしていろよ。」

耳打ちでそっと囁き前を行くベルナ達に追いつく、丁度到着する瞬間だったのかベルナがセレーネの腕を離そうとしていた。


結城達が連れてこられたのは少なくとも30人はつける長テーブルが部屋の半分を占める食堂であった。

長テーブルには白い布が掛けられ丁度6人分の軽食の準備がされており、机の端にベルナそこから結城・セレーネ、エヴァン・ザブ、そしてザブの隣にゴブの順番に椅子に座った。


さて昼食が始まったわけだが、それは貴族の食卓らしからぬ状態であった。


「ねぇセレーネ、王城から此処まで大変だったでしょう?」

「ああ、どこから話そうかな‥‥。」

一方が今までの旅路を話しているかと思えば‥‥。


「お嬢さん可愛いねぇ、名前教えてもらえないかなぁ?出来るなら今夜空いてる?」

「職務外の質問にはお答え出来かねます。」

「そう堅いこと言わずにさぁ‥‥。」

一方は待機するメイドをナンパし食事が進まず‥‥。


「この飯美味いっす!」

「本当だ美味いっす!なんて飯っすか!?」

「そちらはダリオーロと申しましてクリームを‥‥」

「そうなんすか!?じゃあこっちはなんて飯っすか!?」

「‥‥そちらはクラッピフェンと申しましてモガから作られたパンでレーヌの‥‥」

「へぇ〜、良く分からないけど美味しいっすね!」

「‥‥‥。」

また一方はメイドを質問責めして困らせ‥‥。


(困った‥‥食べ方のマナーが分からない‥‥、フォークが沢山あるんだがどれから使えば良いんだ?)

「如何されました?」

「いえ何でもないわ。」

「かしこまりました。」

(女の振りも面倒臭いな、それにしてもどうしたものか‥‥。)

結城にいたっては食事に手をつけず、辺りのメイドを困惑させていた。





食事を終えた一行はそれぞれ別の部屋に案内され夕餉までの時間を思い思いに過ごしていた。



結城は部屋に入ると自分が疲れている事に気付いた。


(明日は決闘だから少し身体を休めようかな。)

結城は豪華な造りのベッドに横になるとすぐに寝入ってしまった、服の肌蹴たその姿は、後に部屋に訪れたメイドを驚かせたそうな。



エヴァンは既に部屋におらず、屋敷を歩き回りメイドや侍女をナンパしまくっていた。


ザブとゴブは部屋の内装に驚きながらその仕組みを見ては驚嘆し、その姿を侍女に見られ恥ずかしい思いをしていた。


セレーネは部屋に訪れたベルナとお茶会をしていた。

短い昼食の時間では話しきれなかった事を話しながらお茶を楽しんでいたセレーネだが、ベルナの質問責めに最後にはくたびれ果てていた、その姿はやはりメイド達から哀れみの目で見られていたが当人達は気づいていないだろう。



そして夕餉を乗り越えた一行に訪れたのは、そう入浴の時間であった。



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