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舞園勇輝の学園物語。  作者: 姫井 七海
1章「片思いの舞園勇輝。」
2/21

1,「きっかけの賞。」

ここからが本編です。

プロローグは読み返すと恥ずかしくなるので、こっちが本当の私です。

 生徒が下校していく、騒がしい廊下。その廊下に桜川春子はいた。彼女は何かを考えるような素振りで、とある掲示物をただじっと見つめていた。

 気になった僕は、少しだけ距離をおいて、同じようにそれを見つめてみた。

 

   『芋恋小説賞』

 

 なんだその賞は。

 彼女…桜川さんは、僕に気付いて視線を上げる。

「何か、用?」

 彼女は小首を傾げながらそう言った。このときにした、不思議そうで天然な微笑が正直たまらない。抜け目があるような、油断させる柔らかいその頬に目が惹かれてしまう。

 少し(少しどころではないが)見入ってしまったボクは、約三秒後に無事意識を取り戻し、桜川さんの表情に対する感想を呑み込んだ。

「か、かわ……い、いえっ、べ、別に…ッ」

 人見知りで、もじもじしてしまう。それが僕の特徴であり、欠点なのだ。今回も、それが表面に出てきてしまった。

 …正直に言おう。桜川さんとは、今まで話したことがない。つまりは、初めて話した。だから、せめて第一印象だけでも良いものにしたいと思ったのだ。まあ、そんな僕の作戦も儚く崩れ散ってしまったが。

 

視線に気づいて、僕は顔を上げ、桜川さんを見た。彼女はにやり、と意地悪そうな表情をして、僕に告げた。


「ねぇ、私、これに応募しようと思うんだけど、モデル…やってくれない?」


「……はい?」

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