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百物語  作者: 尚文産商堂
44/101

43、髪の毛

俺の母親の話なんだが。


俺のひいばあちゃんが死んだとき、俺のオカンは、夜になるたびにひいばあちゃんのところのかたわらで座っていたそうだ。

そしたら、ズッズッという音がどこからか聞こえてきたそうなんだ。

その音を探していると、ひいばあちゃんの頭の方から聞こえてきたらしい。

それは、髪の毛が一気に伸び続けている音だったそうだ。

見ているうちに、一気に伸び続けているのを見て、お感は怖くなってその場を離れたらしい。

でも、翌日の朝見てみると、そんなことは決してなく、髪の毛はいつもと変わってなかったらしい。

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