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百物語  作者: 尚文産商堂
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18、百鬼夜行

さっきの話の続きで、私がその人形にありがとうと言われた次の節分の時に、また出てきたの。

次は、お別れの挨拶だったわ。


再び枕元にたった彼女は、次は、一気に年老いて、老女のような姿になってたわ。

そして、私に涙ながらにこう言ったの。

これまでありがとう、私がここまで来れたのは、きっとあなたのおかげ、私の依り代(よりしろ)を大事にしてって。

そして、これから私は百鬼夜行の列の最後に行くけど、いつでも私のことを見ているって言ってたわ。

それから彼女は霞みのようなにゆっくりと粒子化していったわ。

私の記憶も、それと同じようにゆっくりと薄くなっていったの。


朝起きて彼女がいた場所を見れば、祖母からもらった人形があの時と同じように、壁にもたれて立ってたわ。

その人形は、今は、私の子供が持っているわよ。

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