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2.家族の反応

はぁ、何だかとても疲れたわ…。

人って感情的になると口が悪くなってしまうこともあるけど、落ち着こうとすると逆に言葉遣いがものすごく丁寧になるのね。

勉強になったわ。


さて、帰ってお父様に伝えないとね?


帰宅すると、もちろんまだ仕事中のお父様はいなかったので、まずは、家にいたお母様とお兄様に先程の出来事を伝えることにした。


すると、2人とも涙ぐんで喜んでくれた。


「ルナ、よかったわね!

よかれと思って決めた婚約だったけど、あなたの負担になることばかりで見てるこっちが辛かったもの。

何も出来なかった私を許してね」


そう言ってお母様は優しく抱き締めてくれた。


「許すも何もお母様は何も悪くありません!

ありがとう、お母様」


「ルナ、例の物はばっちりか?」


「えぇ、お兄様」


そう言ってルナはポケットから小さいビー玉のようなものを取り出した。


「ここにばっちり証拠は残っているわ」


小さい頃から人任せだったカイルのせいで何度も苦労した経験があるルナは、いつしか兄が用意した録音機能が備わっている魔道具を持ち歩くようになっていたのである。


今回も忘れることなく持ち歩いていたおかげで、カイルの証言に加え、不貞の証拠まで手に入れることが出来た。


「そっか。

ルナおめでとう」


そう言ってお兄様も優しく抱き締めてくれた。


「ありがとう、お兄様。

お兄様がこの魔道具を用意してくれたおかげよ」


あとは、お仕事から帰ってきたお父様に伝えるだけね。

お父様は何て言うかしら?


そして夜、お父様が帰ってきて証拠の魔道具を出し、更に2人に伝えたことと同じことを話した。


私の話を聞き、魔道具に録音されたカイルの音声を聞いたお父様は、さすがに怒りをあらわにした。


「あいつはルナを何だと思っているんだ!

よし、わかった。

この件は任せてくれ。

ルナ、今まですまなかった」


そう言ってお父様も優しく抱き締めてくれた。


「お父様ありがとう。

でも、任せてくれってどうするの?」


「内緒だ。

きっと、うまくいくよ。

ルナは何も心配しなくても大丈夫さ」


「…?

わかったわ」



――翌日――


学園でのカイル様は、私に言いたいことを言えた反動なのか、以前にもまして堂々とマリアナ様と仲睦まじく過ごしていた。


そして、夜お父様が帰ってきて一言。


「ルナ、無事に婚約破棄の成立だ!

もちろん向こう有責でだ」


「ありがとう、お父様!

これで、もうカイル様の後始末をしなくてすむのね!」


「あぁ。

今まで本当にすまなかった」


「いいえ、お父様。

私ではきっと力不足だったのです」


「そんなことはない!

だが、お前は充分頑張った。

これからはしばらくは、自由に暮らすといい」


「はい、ありがとうございます」


この日のディナーは、まるで誕生日のごとく豪華な食事だった。

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