何そのエピソード
「何そのエピソード」
「何って、だから母さんと父さんが結ばれた馴れ
初めよ」
「ダイヤが欲しいって言ったのにタイヤをプレゼ
ントされたって話が?」
「そ」
「父さんの聞き間違いか、単なる寒い駄洒落だっ
たのか母さん確認しなかったの?」
「母さん的には、後者ね。笑い過ぎて涙流して笑
ったもんよ」
「それ悲し涙だったんじゃないの?」
母さんは、明後日の方を見つめている。こんな両
親を持った俺は幸せなのか不幸なのか。そんな両
親は今日金婚式を迎える。そして僅か数分後に父
さんが本物のダイヤを手に帰ってくる事など俺は
勿論、母さんも知らないのであった。
何このエピソード
温かい家族物語にしてみました。ノンフィクションの様なフィクションです。