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第四話 それでも元気に生きています2

お昼の定時連絡ラジオを聴いていたごはん時間の自衛隊の面々は魔物の解体場に飛び出していった。


そのときにはお肉といえば魔物の肉となっていた。

魔物はどこからともなく現れるし、またいくら減らしてもまたどこからか現れる。

しかも普通の生物と体の構造はそう変わらないのだ。

食品の流通が完全にストップしている今、炭水化物より魔物の肉を食べてカロリーを摂取するのが基本となっていた。

二足歩行種を食べることで困ったこともあったが、今ではみなモンスターの肉を食べて生活している。食べていた者だけが生きていると言ってもいいのだが。



川沿いにあった施設を流用して作られた解体場はとにかく臭い。

モンスターの血抜きをし、内蔵を取り除き、骨を外し、可食部分だけを外していくと半分は使い物にならない廃棄物だ。

モンスターのせいで遠くに捨てに行くわけにもいかず、解体場の横には小さな山ができていた。

それが腐ってものすごい臭いをあげていた。

ときどき1km以上離れた駐屯地にも臭いが届くほどである。

これは通称骨山と呼ばれていた。


臭いに構わず、隊員の数人が骨山に突っ込み、石ころを摘み上げる。

「あった!」

「下の方にたくさんある!上の骨をどけろ!」

「わかった!」

「とりあえず手に持てるだけでいい! 持ったものはすぐに駐屯地に戻りなんでもいい!家電で試せ!」



その日から日本には文明の光が再び灯った。



手漕ぎ式自家発電ラジオから魔石式七連結ラジオとなったラジオから称賛の言葉が日本中から届いたのは言うまでもない。

後世に『魔石式電力』を発明したとして教科書に載るだろうとみなで褒め称えた彼の名を道明寺どうみょうじ あきらといった。

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