表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強魔術師が魔法世界で無双する?!  作者: 金糸雀
二章 シッカ王国からの旅立ち
70/73

金欠ではあったけどそこまで望んでたわけではなかった




なぜ俺がこんな目になんないといけないんだ。国を救った英雄として担ぎ上げられることは別に構わないのだが、あまり目立ちたくはなかった。国からの御礼は別にそこまで必要なかった。ギルドからの報酬だけで十分だったのに。

俺がそんなことを嘆いているといつの間にか往生の応接室に着いていた。

応接室には王城に泊まっていたアリアとクラッゾの2人が待っていた。2人は俺に気づくと焔龍の時のお礼を改めて言われた。

お礼を言われるようなことはしていないし、2人のために助けたのではない。結局は自分のために奴から2人を助けたに過ぎない。最低なこと故に俺は素直に喜べなかった。


応接室にてしばらく一件の騒動について話をしていると急に扉を叩く音が聞こえると宰相だと思われるおじいさんが入ってきた。


「私はベッカムと申します。この国で宰相を務めてもらっています。準備が整いましたため王シュバルツの元へご案内致します」


どうやらこのおじいさんは宰相で間違いなかったらしい。それにしても悪徳そうな宰相ではなく優しいおじいちゃんのような雰囲気を纏ってる人だな。この感じだと国王は腕白そうな雰囲気かな?

案内された部屋に入るとそこは 王の間 であった。

デジャブか?!

テルミニアでもこの感覚を味わったわ!

なぜあんなに貴族っぽいお偉いさんが沢山いるんだよ。まぁ王城だからこの部屋のでかさはまぁわかるよ?でもさ、流石にこうも国のお偉いさんがたくさん集まることはないんじゃないか?


「ようこそ我が王城へ!早速で悪いが貴様がゼロであっているか?」


軽く現実逃避しているといきなり大声で国王陛下直々に歓迎されたと思うと何やら世間で呼ばれている俺の愛称で本人確認された。

なぜ?そこはレイジではなくって?

そしてなぜ国王陛下は上半身を包帯でぐるぐる巻きになっておられるのです?え?ここ病院だったりしない?


「国王様が仰るのが冥王ゼロという冒険者であるのであれば間違いはないかと」


ただ…ゼロというのは少しこそばゆいというかなんというか…やめて頂きたい。


「それは良かった。君には大変感謝しているよ。この国を救ってくれた上にラントまで助けてくれたこと…国を代表して感謝する」


だからなぜ頭を下げる?!普通国王様って「庶民に頭を下げるとか身の程を弁えろ」とか「礼を言ってやったんだ。それ以上を求めるとは…」みたいな事言ってくるんじゃないの?

威厳は?威厳はどこいったの?!


「い、いえ!私は当然のことをやったまでです。人が困っていたら助けるのは当たり前です。…それに私は大して何もやっておりません。現にエルフの長老であったホォトルさんに一部の街の人々を助けることは出来なかった訳ですから」


そう、確かに俺はこの国で死の間際までいった人たちを何千、何万人と救った。だが、中には手遅れで助けられなかった市民や既に死んでしまっていた長老を救えることが叶わなかった。


「それでもだ。それでも貴様が齎した恩恵はこの国で多大なる影響を及ぼした。偽とはいえ王都をほぼ壊滅状態にした焔龍の討伐。燃えて灰燼と化したラントの森も今では美しく生まれ変わらせた。アリアやレナウラを狂人から助けてくれたこと。

これは十分に誇っていいことであるはずだ。それに市民たちを死から救ってくれたという事実は貴様の二つ名からも分かる。

それでもまだ自分のしたことに誇りを持てないのか?」


確かに俺のやったことが凄まじいことだって言うのは分かっている。だが、褒められるべきことではないはずだ。今回の騒動の一件には俺が関係している。

俺が火山に行くことがなければ焔龍がこの王都を襲うことはまだ遠い未来であったはずだ。

俺が火山に行くことが分かったからシウバはあの場にいた。そして俺を試すために焔龍を王都に向かわせ壊滅状態にさせた。

俺は、俺が発端で関係の無い人たちを巻き込んだことに嫌悪し自分に憤りを感じ、せめてもの償いで命を片っ端から救ったに過ぎない。


「私は……いえ、分かりました」


このまま続けていてもいつまでも平行線のままだな。素直に感謝を受け取っておくのが得策だろうな。


「それとお前さんのその畏まったような口調が変であるぞ?お前さんがそういったことに不慣れであるのは理解しておるつもりだ。

だから普段どおりの喋り方でもこの場にいる奴は誰も怒りはしない」


あれ?やっぱりおかしかったかな?まぁ私とか言っちゃうあたりおかしいだろうとは思うけど。不慣れであるってなんでわかったんだ?


「では、お言葉に甘えさせてもらいます。そのなぜ俺が不慣れであるってことを分かっていたんです?」


俺が国王シュバルツに問いかけると左手を挙げなにかジェスチャーを周りにいた貴族っぽい人たちが十数人ほどこの場をあとにした。

残ったのは宰相のベッカムと偽焔龍を倒した時にクラッゾの傍らにいた王国騎士長のジニエさんだったかな?だけだった。

すると暫くして王女と王子らしき人物が四人入ってきて俺に挨拶をしてきた。


「私はシッカ王国第一王女ハンナ・イルヘニスです。どうぞお見知りおきを」


最初に短く淡々と自己紹介を済ませたのは恐らく地球での成人は迎えているだろう位の女性でそれなりに美しい方だった。


「ふんっ!俺の名はバサルトだ。王子ではあるが戦士の方が向いている!焔龍を倒したと聞いたが弟よりヒョロいな!ガハハっ」


次にドヤ顔で何か言ってきた人はまぁ露出度の高い無駄に筋肉を誇示するような服を着込んでいた。エイトパックは初めてみたわぁー。高身長イケメンは死んでください、どうぞ。


「えーと僕は第二王子のメヤリスです。その兄はこういう人ですが根はいい人ですから!」


?それは自分の紹介ではないのでは?

堅実で礼儀正しい子だ。年齢は俺より下っぽいし身長もそれなりに高くない。中学生っぽいな。


「私はリリスと申します。魔法がお得意とお聞きしたのですが、どうか私にも教えてくださいませんか?!」


うん、近い。顔が近い。可愛いから尚更やばい。

この子はまんま中学生だな。性格からして好奇心旺盛で色んなことを知りたがっている時期の子供だな。1番年齢も低いみたいだし。


それにしてもやはり異世界の人は髪が黒ってのがほぼ見かけないってかいるのか分からない。

異世界人認定するのは容易って言うのはわかる気はするな。倭国を知らない人基準だが。

同じ貴族で王族って立場で髪色も似ているリリスとフィルとではどちらも可愛らしく地球ではモテないわけがないのだが二人とも外見の共通点はあるが似ている訳では無い。ふむ、実に興味深い。

そういやフィルどうしてっかな〜。最後に会ったのっていつだっけ?はぁ、春がハーレムに加えちゃおう!とか張り切ってたし琴音も反対しないし何気に二人でいる時が多くて惹かれてしまっている自分が情けない。

そもそもハーレムというのが倫理的におかしいのではないか?


「あ、あの?駄目…でしょうか?」


考えがだいぶ脱線していたのをリリスによって現実に引き戻されてしまった。ふっ、どうやらそうそう平穏な日常には返してくれそうにないそうだ。

なんで涙目且つ上目遣いで見てくる!断れなくなるだろ!てかそもそも魔法を教えるのに何か許可ってあるの?あぁ、学校あるもんね。そりゃあ仕方ないか。え?どういうこと?

ひっ!やめて!そんなに怖い目で見ないでお父上!


「ははは、別に俺はそんなに教えられるほど魔法に長けている訳ではありませんよ。ですが、リリス様がそれでもというのであれば自分のであればお見せします」


さて、ここに来た理由は謝礼を受け取るためなのに余興が多過ぎはしないかな?神様よ。


「息子達の紹介も出来たから本題に入るとしよう。俺がなぜ貴様について知っていたかについてはアリアから聞いた。無論貴様がつい最近ラントに現れた巻き込まれた勇者であることもな」


まぁ大体そういうことだとは思っていたが、まさかアリアの口から出てしまうとは。

それほど強制力のある口止めでもなく国のトップと通じていて友人かのような待遇も持っている銀狼の団長、副団長ではシュバルツ直々に「聞かせてみろ」とでも言われたら言ってしまうのがオチか。

だが零蒔よ、落ち着けたまえ。アリアは恐らく秘匿して欲しいことも伝えてあるはず…。その可能性を踏まえて静かにしておこう。ここで慌ててしまうことは無い。


「……それで俺のことを愁達やテルミニアに情報として流します?」


「………すると言ったら?」


殺るか。

俺はシュバルツがそう口にした瞬間アリアの首に手を向けた。人差し指を首に当てるように。

すると同時にアリアは「ふぇっ?!」と情けない声をあげ、クラッゾは驚きながらも反射的に腰に差している剣に手を掛けた。それ以外も驚きながらも顔を青ざめている。

ただこの状況において至って平然としていたのが国王シュバルツと第一王女ハンナだった。

まぁあの目からすると恐らく分かっているか。


「おいレイジ!その手を離せよ?今お前のやっていることは立派な敵対行為だぞ!」


「辞めんか!レイジもからかってすまんかった。その手を離してやれ」


「?国王様、どういうことです?」


みんな目が点になってるよ。こういう世界であるならある程度わかっていると思ったんだが…


「クラッゾ。済まないな。少し国王様を試すために少し場を荒らげてしまったな」


「は?どういう事だよ」


「さっきまでの状況でいちばん俺に近かった人間はリリス様、その次にアリアだった。そして国王様の発言は俺にとっては阻止しなくてはならないことだった。恐らくそれも分かってて「するとしたらどうなる?」と聞き出してきた。そう言われたらクラッゾお前ならどうする?」


「俺?俺だったらそこで何か脅迫に使えるようなことをする。あっ」


あの場面で求められるのは「私はあなたの敵として誰かを殺しますよ」と示す必要があった。まぁ全てに共通して言えることではないが、少なくとも俺はそうする。


「ただ俺がこの時1番近くにいたリリス様を人質にした場合、俺は王国に対して一時的に敵対することになる。王国には不信感を与えてしまうんだよ。この場に大貴族が居なくとも国の重鎮である宰相も居れば王子王女達もいる。

この先関わる可能性がある今失礼なことをしてしまえば今後の関係性に影響を与え、いつかこの場に来るであろう勇者達にも影響を与えかねない。その点冒険者であるアリアであれば多少荒くても王女という象徴に手を汚す必要も無いということ。

それに俺がアリアを人質にとるという行為は国王や国に対して敵対の意思をないことが示せる」


冒険者だから傷付けてもいい理論という訳では無いが、清廉潔白そうなリリスより荒事に慣れているアリアを選んだ方が得策だろう。アリアを人質に取ったところで敵対行為では無いとは言いきれない。

国といい関係を持ちたいのであれば国にはあまり影響は出ないがある程度必要とされている人間を人質にとる。1番まともな策を取ったつもりだが、存外国王は分かっていたみたいだな。


「安心せい。別段貴様の存在については勇者らに教えるつもりは無い。ただこの国と帝国との関係性ゆえに『勇者と思わしき者が一か月前ほどラントの森にて見つかった』とは報告させてもらうぞ。無論どう言った人物であったかはある程度の情報は教えるつもりだ。ただその者がレイジ・ヤカギではないと伝えるつもりでもある」


は?それじゃあいつらにとって有力な情報とは言い難いんじゃないか?いや、違うか。この王様はレイジ・ヤカギというものかは分からない。ただちょうど焔龍襲撃時に王都を救った者が存在した、と伝えるってことかな?

ラントで見つかったというより焔龍から救ったという方が情報として今1番王都内で多く流れている。この王様は自分から教えないつもりか!春と琴音頑張れよ!


「そうですか。ん?その口振りからしてもしかしてあいつらが来るであろう時期が分かってるんです?」


「うむ、そうだな。ちょうど1週間ほど前に使いを出してあの足なら三日ほどで着くだろうからあと三日くらいで着くだろうな」


恐らく地龍の中でもとびきり速い奴があるのだろう。帝国が一週間も掛かるとなると勇者及び軍隊などを連れてくるってことか。そうであるなら確実に勇者達には魔界領に攻め入ると考えた方が良さそうか?

ただリミットが三日というのは嬉しい誤算だ。明日まではこの王都にいようと思っていたからな。レナに関しては無視する。あの感じだと、来たとしても枷となってしまうし。

といってもこの国から逃がさないようにここにリリスを連れてきたのか…。


「貴様がこの国から去るにも充分な時間だろ?」


「ですが、リリス様には魔法について教えないといけないですから、ここには数日残ることになりそうですね」


この王様め、せこいぞ!俺がまだ知らない情報をもっていたからといって!


「ははは。そうだろう?貴様の情報はあくまで伏せるだが、リリスに魔法のことをある程度伝授するまでその身柄は拘束させて貰うぞ。物理的にではなく精神的にな」


うわぁー、ドヤ顔が…写っとりますよ。

まぁ、別にバレることはないだろう。俺も“冥王ゼロ”としてこの国で生活するのであれば深い詮索は起きない。冒険者における詮索は御法度だからな。


「そうですね。俺はこの国に…四いや五日滞在致しましょう。その間は冒険者“ゼロ”として生活します。無論この王城ではなく人気があまりない場所にて姿を隠れさせてもらいます。手数を掛けてしまいますが、リリス様には直接出向いてもらいたいと思います」


少し威圧的にしても構わないだろう。俺を無理に滞在させようとしたのだ。それくらいの我儘はとらせてもらおう。


「別に構わん。それと貴様への先の件の報酬についてだが」


あ、そう言えばここに喚ばれた理由はそれだわ。話が脱線し過ぎて何で喚ばれていたか忘れていたわ。


「そう言えば当初の目的はそうでしたね。態度が悪くなりますが、一体どんな報酬なのです?」


俺はこの国の壊滅を救った英雄とされている。最大ファミリア銀狼や王国騎士長のジニエですら手も足も出なかった焔龍やシウバに対してほぼ無傷でそれも瞬殺で終わらせてしまったんだから。それらを知っているのであればこう言っちゃなんだが、それなりの報酬があると考えていいものだろう。当面の生活に困らずよりも一生遊んで暮らせるほどの対価は要求できるんじゃないか?

焔龍のレートは神化及び神級だ。相場がどうなのかは知らないが、俺の知っているラノベでこういったドラゴンの報酬を考えて火龍は少なくとも金貨100枚くらいだと俺は予想している。その上位種であることは知っているから200枚は超えるんじゃないか?


「まずは白金貨100枚、金貨100枚、銀貨100枚を報酬として支払おう」


……予想以上の報酬で自分のゲスい部分が出てしまう。いやでも待て。なぜこんなに払う?一気に金持ちになっちゃうんだけど…。

それにまずって言った?!


「必要ないというか貴様はあまり好きそうには思えんが…」


シュバルツは何とも曖昧な言い方で零蒔の元に近寄ると懐から紙を取り出して零蒔に渡した。

零蒔は「なんだこの紙は?」とシュバルツに確認した。するとシュバルツは小さな声で耳打ちするようにさらに近づいた。


「それは奴隷商人に見せるといい」


とだけ伝えるとシュバルツは玉座の元まで戻っていった。

零蒔はそれだけで何となくこの紙の意味が分かった。


奴隷商って確か2種類あるんだっけ?

1つは冒険者や小さい商会、多少金に余裕がある家庭などが多く使う公開性の奴隷商。名前は…小勢奴隷商。

もう1つは貴族や大きい商会、王族などが用いる完全会員制の奴隷商。大勢奴隷商って名前だっけ?大奴隷に関しては既に会員になっている者からの推薦状がないと買うことが許されない。この書状は推薦状と言ったようなものだろう。

ふたつの大きな違いというのは、扱っている奴隷の質らしい。人間に質なんてあるのか?って疑ってしまうが、どうやら傷があったり損傷があったり主人に従順であったりと割と優秀な奴隷を扱っているのが大勢奴隷商。反抗的な奴隷も多くいるのが小勢奴隷商。

ここで奴隷に関する情報が手に入るならだいぶ嬉しい誤算になったな。


「場所は自分で好きなところを探すといい。それと他に欲しいものがあるか?出来ることがあるならばなるべく願いを叶えたいと思っている」


まだ他にも貰えるのか。ここで武器とか要求したいのは山々だがそれだと使い道に限られてしまうんだよな。金塊とか鉱山資源を貰えることが出来れば今後役に立つのだが…。


「鉄塊や金塊、ミスリルやアダマンタイトなどといった鉱山資源などを頂戴することは出来ますでしょうか?」


「ふむ、それを何に使うか分からないがミスリルやアダマンタイト、オリハルコンといった希少金属に関しては掘り出せる量が少ない。ただ扱える者がこの国ではほとんどいないから余ってはいる。差し出せることには差し出せるが、一度その用途について聞いても良いか?」


つまりはその用途について教えれば貰えることには貰えるのか。この世界でミスリルなどが手に入れば地球との関係性が調べられる。

電離人工技術仮想幻霊物作成機《通称アーティファクト》を生み出せることが出来れば1つの仮説が証明に至ることになる。その一歩として使わせてもらいたいなんて言って信じてもらえるかわからんしある程度情報は伏せて起きたい。

ならここはオーソドックスに武器を作りたいとでも言っておけばいいか。


「そうですね。例えば武器などの錬成に使おうと思っています。自分は錬成というスキルがあるので1度試して見たいと思っていたんですよ」


「よかろう。別にここで示して貰おうとは思っておらん。貴様をここに無駄に拘束みたいな形で居させては申し訳ないからな。では、俺の後に着いてこい。褒美の品を渡してやる。ベッカム!レイジの言った品を持ってくるように支持しておけ」


宰相のベッカムがシュバルツの言葉を聞いてさっさと出ていってしまった。どうやらほんとに貰えることになるとはな。俺としてはこの国から貰える報酬は正直あんまり欲しくなかった。ギルドからの報酬と国民からのお礼のおかげで一生遊んでいられるほど金が入ってきている。

奴隷を買うとしてもそんなに減ることもないから充分過ぎる報酬だ。正直こんな大金を普段持ち歩くのかと思うと怖いな。

やはり銀行ってすごいよな!いつでも引き出せるし預けれるし、カードにすると見たくない0の数の多さもほとんど見なくて済むからね!

はぁ…いくらヴェントというものがあっても持ち歩いているのは変わらないんだよ。

などと愚痴を零してみたらどうやら応接間に着いたようだ。…応接間?!あ、ここで渡すのか?そういうことか。一瞬なんで俺は着いていくのか理由が分からなくなってた。年かな?


「さてと…既に金品は用意してある。ここで渡したら倉庫まで着いてきてもらう。とりあえずこれが白金貨100、金貨100、銀貨100。さっき渡したのが奴隷商の推薦状」


と零蒔は休む暇もなくそのまま倉庫までシュバルツに連れられ歩いていった。

倉庫までつくと台車に木箱が沢山積まれていて恐らくこれが鉱山資源なのだろう。

ベッカムは零蒔に好きなだけ持っていくといいというと。どこに何があるのかを細かく教えていた。


そして数時間経って零蒔は今まで住んでいた宿にお礼を言ってチェックアウトを済ませると再びギルドに足を運んでいた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ