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最強魔術師が魔法世界で無双する?!  作者: 金糸雀
二章 シッカ王国からの旅立ち
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火山の巣窟 part6“終局と休憩”

書いているうちにいろいろと設定が崩壊してきているけどそれでも温かい目で見守ってください。

前の話は、Xmasだったので突然挿ませてもらいました。30分で早急に書いたのでいつも以上に汚い駄文だったとおもいますが許してください。

今度からは、イベント事の日にはサイドストーリーを挟んでいこうと思います!


ボス部屋の隣に出来た鍾乳洞の空間の暗闇の中に蠢く3つの影いや、気配だろうか。鍾乳洞の中を動いている気配はキングレットゴブリンが3体、キング3体を真っ向に相手をすればA級冒険者は足がすくみすぐに命を刈り取られるだろう。だがなぜこの3体は群れを離れこの空間内にいるか。理由は単純明解、自分たちの獲物を探しているのだ。先刻、自分たちが殴り飛ばした獲物がまだ生きていることを知り探してに来ているが、一向に見つけることが出来ていない。だが大凡の場所は分かる。なぜなら獲物が飛んでいってぶつかったであろう壁からは数滴の血が落ちていてその血がある場所へと導いてくれるからだ。キング達は普段暗闇の中で生活することが多いから多少は暗視することが出来る出来るが、不運なことに鼻がよく効くため獲物の体臭、血の生臭さを辿れば獲物の場所に着くことが出来る。

3体のうち1体はもしこの洞窟から獲物が出てしまったということを考え、ボス部屋とこの洞窟を繋ぐ穴の近くに待機し、残りの2体は間隔を空けてその匂いの場所へと向かっていく。


「やばいな、あいつら俺の匂いを嗅いで俺のことを炙りだそうとしてないか?このままここにいたら見つかってしまう」


キング2体が目指している先にいるのは岩と岩の隙間に隠れていた零蒔だった。彼は先程まで創造魔法で自分の能力を強くしていた。しかし、キング達が鼻で自分のことを探しているとわかってから少しばかり焦っていた。未だにキングを倒す算段を付けていなかったのだ。


「上着を脱いで囮にして透明迷彩インビジブル・アーツを使うか?だけど透明迷彩を作る時匂いも隠すようにイメージしてなかったから匂いでバレてしまう可能性がある…「ギュイャァァァ」っ!これはまじでやばいな相当近い。熱感知と声からするにおよそ20メートルと言ったところか?」


何か、何か策はないのか!今からイメージし直すとしてもこんな焦っている状況では創造出来ない。キング到達までおよそ10メートル。ほどにどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうする!ダメだ、無理に策を捻り出そうとすると焦りで何も考えられなくなってしまう。ここは透明迷彩インビジブル・アーツに賭けてみるか。それ以降の戦い方は状況にあわせて頭をフル回転させればいい!Tシャツを囮に使えば時間くらいは稼げるはずだ。


透明迷彩インビジブル・アーツ!!!」


零蒔は透明迷彩を発動した瞬間自分が来ていたボロボロになったTシャツを脱ぎ捨て隙間から飛び出した。

飛び出した瞬間目に入ってきたのはさっき自分自身に恐怖を与えてきたキングが魔力を纏わせた右手をさっきまで零蒔がいた隙間に向かって振り上げていた。零蒔はそれを見て「チャンス!!!」と感じた。なぜならキングAと遅れてやって来たキングBはその隙間にしか目を向けて居なかった。零蒔が2体にさっきを向けているにも関わらず、気づくこと無くその隙間に目を向けていた。

(まさか、このスキルが匂いも隠せているとはほんとにチートスキルだな。だけどこれで1体を狩るだけの気を引くことは出来た。さらばだキングAよ!これが俺の目の代償だ!)

パァッチィン!!!!!!!!と音が鳴ったと同時にキングAを中心に火柱が起きた。

燃えさかる業火の中、喉が焼け呼吸することが出来ず肌は焼け爛れ、終わることのない灼熱を浴び、悲鳴を上げていた。キングBはいったい何が起きたのか分からなかった。キングAがいきなり火柱を立て燃えだしたからだ。助けようにも助けることが出来ない。近づくだけで自分も溶ける気分になると感じたからだ。やがて悲鳴を上げていたキングAは地面に溶けるように消えていくと同時に業火も消え去っていった。

キングBはやはり王としての自覚があるのかすぐにこの魔法は零蒔がやったと結論を出し、暗闇に目を凝らして観察した。そしていつでも攻撃できるように準備した。

零蒔はというとキングAを燃やした『燕儚の劫火』があまりにも強過ぎたため、呆然していたがすぐにキングBを狩るために臨戦態勢に入った。

(今度は威力を控えめにしないと、こいつらを倒せるだけの魔力を使えばいいだけだ)

設置呪文と単純に魔法やスキルを使った時の違いは設置呪文を通して魔法やスキルを使う時、事前に魔力を蓄積する必要がある。蓄積する量は人によって差異するが大体自分の最大魔力保持量の半分くらいの量を設定した場所に溜めることが出来る。そして魔力がなくなった時にも設置呪文の中で蓄積されている魔力が余っていれば使うことが出来る。もちろん、普段使ってる魔法やスキルを使用するMPを設置呪文においては自分で好きなように変えられるから発動した時の技もそれに比例する。

だから事前に溜めていれば魔力を使用しないということになる。


「ギャアアァァァァア!ギギギュギュグァァ」


キングBは息を大きく吸ったかと思えば鼓膜が破れんばかりの鳴き声をあげた。零蒔は頭にキィィーン!!!という音と同時に頭痛が起きた。鼓膜を震わす音が大きすぎて処理することが出来なくなったのだろう。零蒔は悲鳴こそ挙げなかったが目眩が起き足元が覚束無かった。体をフラフラとしていると突如、砂を体に被ってしまった。零蒔は何が起きたとグラグラと揺れる視界を凝らして見てみるとキングBが崩れた瓦礫の破片を周囲に撒き散らしていた。

空中に砂を撒き散らしたところでそのまま地面に落ちていくだけのはずだが、キングBはいきなり燃えだしたキングAを見て姿を消せる魔法が使えると考えた。そこからの行動は早かった。もしほんとに姿を隠せているのであれば直接見ることは不可能でも間接的に見ることは可能だということ。いくら透明になっていても砂をかけることで獲物の場所を特定できる。いくらゴブリンの上位種で少し考えられるだけの頭を持っていてもここにキングAが破壊してできた瓦礫の破片が無ければこんな発想に至ることはなかった。故に零蒔も考えていなかったのだ。粉や液体で視覚化されてしまうこの能力の欠点を実際にその欠点を試されるまで勘づくことすら出来なかった。

見つかることを考えていなかった零蒔はその場から離れようとするが焦ってしまい疾風迅雷を発動するのを忘れていた。不意打ちが失敗して見つかってしまった焦りが逃げるために必要な順序を吹き飛ばしてしまった。


「こんなの考えてなかった!クソ!クソ!とにかくここから離れないと」


零蒔は走り出したが、微量の砂が乗っかっているだけならばまだ逃げれるだけの価値はあっただろう。零蒔は焦り故に声を上げてしまった。キングBは零蒔の声が聞こえた瞬間零蒔を走って追いかけ始めた。

零蒔は焦りが次第に薄れていくのを感じた。まるでこの危機的状況を打開できる策が思いついたように。いやもっと単純な思いだろう。『もういいや』と頭の中で何かが吹っ切れたような感情が込み上げてきた。バレてしまったならバレたうえでキングを倒してやると。

零蒔はどんどん近づいてくるキングBを確認すると後ろを振り返り、前に進もうとしている力を無理やり両足で引き止めた。


「もうバレたんなら吹っ切れてやる!姿隠した状態でてめぇらを倒したところで嬉しくもないんでね!『透明迷彩』解除!!!」


キングBは零蒔の姿を確認すると走って追い掛けるのをやめ、一歩ずつ零蒔に拳を振り上げつつ近づいてきた。

零蒔は合掌をした『万界の灰塵』の発動条件を満たすためである。これで次キングBに人触れでも手の平が触れれば零蒔の勝ち、逆に触れる前にキングBの傷悴烈風拳が炸裂すれば零蒔は負ける。いくら再生が出来るとはいえさっきよりも高密度の魔力、それを連発できそうな勢いの前では無力に等しい。再生できる回数は自分のMPが尽きるまでで、連発してキングの魔力が無くなりそうになったら入口に待機しているキングCを呼ばれればそれこそホントの死だ。ましてやあのポージングからするに拳が当たればそのまま地面に垂直に落ちる。つまり、さっきのように力が分散せずに攻撃できるからダメージはさっきより重くなる。

傷悴烈風拳は円錐状ではなく、ボクシンググローブのような形になり拳の重さがしっかり伝わるような形に変形していた。


どうすればアレを出し抜ける?疾風迅雷使ってアレを交わせるか?無理だな。あいつは恐らくAやCの何倍も強いのはオーラから普通にわかる。一番年季の入ってるやつだ。キングAが円錐状にしていたけどあの濃密な魔力の塊でも所々に魔力の部分があった。だけどこいつはどうだ?グローブの形にしているからなのか分からんけど全体が均一であり、そしてAよりも濃密…いったいどう鍛錬すればあんなの出来るんだよ。あれは露散式じゃなくて固定式だ。

露散式はキングAのやっていたように魔力を破裂させて攻撃を加える。謂わば、魔力を露散するというまんまな意味。固定式はある程度の時が経てば自然に消滅するがその間は魔力を残しておくことが出来る。これは接近戦に有利だ。

連撃するってことか……つまり、一撃目を受けたら負けというのは確実だな。となると、奴のパンチがどこから来るかなんだが、もう既にやつとの間合いに入っちゃってるから今から陽動の攻撃を仕掛けるのも無理。恐らくだが、右斜め上からのハンマー落としが如く飛んでくるだろう。なんだよ、あの地面に大穴開けるような魔力は……。

「ッ?!」

キングは突如零蒔に向かって右斜め上から振り下ろしてきた。零蒔は自分の動体視力が良かったからなのか、マナの流れを見たからなのか、はたまた未来視をしてしまったからなのかキングのいきなりの攻撃をギリギリで避けることが出来た。キングは完全に不意をついたと思っていたらしく零蒔が避けたことに驚きの声をあげた。一方、零蒔は慌てることなく状況を分析していた。


「あっぶねぇ!さっき完全に気を抜いてたら今ので潰れたな。クソ!あんまりちんたら考えられる時間は与えてくれねえようだな」


キングは態勢を立て直すとすぐに零蒔にストレートを放ってきたが、これは完璧に悪手だった。なぜならキングは自分の不意打ちが失敗してしまったことに驚き、乱れた心の状態で次に繰り出す技は決まって単純だということ。そして何より、零蒔はそれを一番身をもって知っていた。現にさっきの不意打ちを失敗したことで慌ててしまい『疾風迅雷』を使うのを忘れていたのだから。だから、零蒔はこれを好機チャンスだと思い魔眼でマナを視認化した。傷悴烈風拳が向かう先は零蒔の胸よりやや高め。およそ零蒔の頭を吹き飛ばそうとしたのだろう。だが、なんのフェイントもないましてや零蒔の未来視に近い魔視の前には全ては無力になるということ。そして零蒔は魔眼を発動させながら自分の足首を触れた。


どこに攻撃が来るか分かっていれば直前になって動いても余裕で交わせる。と言っても疾風迅雷を頼るハメにはなるんだけどな。まぁ、それは仕方ないというかそもそも俺の技なんだからせこいとかは無いな。だから使っても大丈夫だよねぇ?ーーーーーーー『疾風迅雷』!!!


キングの拳が零蒔の頭に当たり頭が消し飛んだ、かのように零蒔は頭だけではなく身体すべてを露散してしまった。これを見てキングは勝ちを確信したが、それに少し遅れてキングの身体も零蒔のように露散した。血を撒き散らしながらその場に倒れ伏せた。


「ふぅ、「勝ちを確信した」?ふざけるなよ?俺はお前らみたいなゴミ共みたいに散ったりはしねーよ!」


さっきまでキングの立っていた場所の背後から歩いてきたのは零蒔だった。零蒔は疾風迅雷を使用していた。疾風迅雷は技名通り雷の速度以上で移動することが出来る。雷の速度で移動すれば流石に残像は起きる。キングが殴り飛ばした時には既に零蒔は移動していてキングに触れていたのだ。そしてキングBがなぜ血を撒き散らしながら爆散したかというと零蒔は『疾風迅雷』を使用する前に合掌をしていた。合掌をしていたから『万界の灰塵』をいつでも使える準備をしていた。万界の灰塵はただの爆裂魔法とは違った爆発をする。普通、爆裂魔法というのは外側から爆発してダメージを与えるというものでありわかりやすく言えば手榴弾やテロリストなどが好む爆弾をイメージしてもらえると助かる。もっとわかりやすく言えば平和な世界において想像しやすく、実現が安易なものだ。しかし、万界の灰塵は少し特殊な魔法で、これは外側からではなく内側から爆発するものなのだ。条件としては触れ無ければならないという難点を持っているが、逆に考えれば触れれば相手を倒せるというわけになる。どんな強靭な肉体の持ち主であっても、どんな協力な結界を張れる者がいたとしても“触られる”という害意的意識が感じられなければ対象はさほど気にすることはほぼほぼない。ましてや戦闘中に触れられたとしても敵は単に「あぁ、触られただけか」となるだけなのだ。だから害意的意識がある爆裂魔法とそれが無い万界の灰塵とでは明らかに術の難易度が変わってくる。


万界の灰塵にももちろん弱点というものがある。第一は触れなければならないということ。次に爆心地は触れた対象のみとなり、触れた対象以外が対象に触れていたとしても術者が触れていなければ対象しか爆発はしないという点だ。簡単に言っちゃえば、暗殺とかには特化しているけと集団戦に置いてはただの陽動にしかならないということ。謂わば、対象をの中からミキサーのようにぐちゃぐちゃにしながら爆発する魔法であるから外側から内側に干渉できる爆裂魔法と内側から外側に干渉出来ない万界の灰塵という考えでいけば弱点の一つと言ってもいいだろう。次元干渉の考えと少し似ている気がするなぁ…


「設置呪文も正確に発動できているみたいだから今確認としくべきことは終わったな。透明迷彩インビジブル・アーツに関しては問題点はあったけど直すの面倒だし、この概念だけは変えたくないな。人として生きていけなくなりそうだからな…」


休もうかと思ったけど、キングCの奴勘づいたか?こっちにゴブリン引き連れて近づいてきてるな。とりあえず透明迷彩は発動させておくとして万界の灰塵を使うより燕儚の劫火の方が効率がいいな。キングだけは万界の灰塵で倒すとして周りは燕儚の劫火で殲滅するとしよう。うん、そうした方が勝率は高いな。

『透明迷彩』発動からの『万界の灰塵』を設置完了っと、あとはゆっくり近づいて様子を見てみるか。


零蒔は熱感知と魔視を駆使しキングCたちの動きを見ているとあることに気づいた。キングCたちは広がらずキングを守るようにゴブリンたちは密集して集まっていた。まるで不意打ちをされないように陣形を組んでいた。


「通常のレットゴブリンが10、30、50…100はいるな、いやもっとかな?あれじゃあキングCに触れる前にゴブリンにやられてしまうな。他に方法を考える他ないよな。と言ってもあんまりゆったり考えている時間はないみたいだな」


1体1体を倒していくより同時に倒していく方が適しているな。だけど俺の魔法にそんなに都合にいい魔法は作ってる訳では無い。

何かないかなって思ったけど一つの魔法であれらを倒すことは出来ないけど複数を組み合わせることで倒せるんじゃないか?あの集団を土の壁で囲って燕儚の劫火で蒸し焼きにするとか考えてみたけどどう考えても火力が足りない。設置呪文にも限界がある。あれほどの数を焼き殺すことはさすがに無理があるな。そう言えば火の魔法と言えば冒険者の実力を見せる試験の時にやった魔法も火属性魔法だったよな。だけど確かあれって刀に形を定めるようにイメージして作っちゃったんだったな。

あぁ、こういう時よくラノベとかにあるアドバイスとかくれるナビゲーション的な人がいればなんか助かったのになぁ…はははは、はぁ。『ヘブルズ・フレイル』って確か刀の形になっているけど手から離すと原型を留めておけられなくなるんだっけ。火の刀を土の壁に投げ入れたら相当な熱量になるんじゃないか?土魔法は適当な中二っぽい名前を付けた壁を出せばいいだけ。残りの問題は火の刀を壁に投げ入れるまでに原型を留めておけられるかになる。

自然的魔力を生体的魔力に変換することは自動的になるのだとしたらその逆も自動的に変換されることは本で読んだし、魔法が分散したときはまさにこれが起きている証拠だ。自然的魔力を生体的魔力に変換する時故意的に出来ないけどその逆である生体的魔力を自然的魔力に変換することは自動的でも故意的にでもできるんじゃないか?だって魔法をいつ露散させるかなんて魔法使いの自由なんだから。

『ヘブルズ・フレイル』は俺の手から離れるとそれが露散する。俺がドメインとやりあったときも俺は手を離し一時的に俺からの魔力供給を切断したからあれほどの強い熱を持った蒸発が起きたのだ。これから分かることはこの魔法は俺の魔力の供給が無くなれば蒸し焼きに出来るほどの熱は持たないが可燃性のある熱い蒸気が出ていることには変わりはない。だとしたら、『ヘブルズ・フレイル』を放ったあと蒸気で充満している土壁に燕儚の劫火を1回喰らわせるだけで殲滅できるのではないか?恐らくこれが今一番の方法だろう。


「『ヘブルズ・フレイル』を出す時同時に俺の魔力でコーティングをしてあの集団の位置まで来たところで爆散するような時限式爆弾を模したものを作る。土の壁は熱に強く熱が分散しないようにするために窯を想像して創造する。これでもダメだったらキングCをこの素手で倒す。これでダメなら少なくとも雑魚のゴブリン共は生きていられないだろうから態勢を立て直しつつ倒し方の算段をつける」


恐らくというよりほぼ確実的にキングは生き残るだろうな。窯の中心で爆発するようにしても元より熱に強い生物なのだからキングは残るし、数体のゴブリンも重症を負うくらいだろう。単に考えているだけじゃ埒が明かないな。

ここからキングCのいる場所までの距離は約30、俺が全力で尚且つ殺気をあまり出さないようにするために到達までの秒数は約3秒か


「火の精霊フレイヤ。地獄の焰斬よ 善に仇なす敵を焼き尽くせ!『ヘブルズ・フレイル』!」


1度使ったからか呪文の短縮も既にできるようになった。最後の一節にだけ唱えないといけないけど大きな進歩だろう。

上手く象ることが出来たみたいだしこの表面に魔力を流して弾けないように固定する。あとはここに更に魔力を流して槍状に変化させ投降しやすい形にする。この表面にある魔力が消費されていく量を計算し手から離れて3秒後には水蒸気爆発が起きていることにすればいい。


「……さてと、上手く作ることが出来た。といっても奴ら少し警戒し過ぎてないか?その場所から移動してないにしても陣形がほんとに守りだな」


零蒔の強い魔力に勘づいたゴブリンたちはその場から動けずにいた。強い魔力の矛先が自分たちに向けられていることは察することが出来、無闇に移動したら逆に殺されてしまうという嫌な予感があったからだ。だがしかし、これこそがゴブリンたちの間違いだった。零蒔は測った距離が変わればまた魔力の量を計算し治すところから始まりゴブリンたちにどういった魔法が来るかだいたい予想できてしまう。ましてや魔力の発信源など簡単に特定できてしまうことから零蒔の居場所が割れてしまうのだ。頭がいいキングは逆に混乱してしまった。ここで動いていいのか、動いたらどうなるのか。そんな予感が過ぎればさらに混乱し、冷静さが欠け硬直してしまった。

零蒔はそれをきたとばかりにその槍を投げ飛ばした。そしてスグに地面に手を置き叫んだ。


「土の精霊ガイア。鋼鉄より硬く、豊穣なる大地、穢れなき神聖な壁、何者からも守る関門となりし山城を築きたまえ…鋼鉄窯フェルム牢獄プリズン!!!」


投げ飛ばして唱え終わるまでの所業わずか3秒ピッタリ。へブルズ・フレイルに纏う魔力が消え去り水蒸気爆発が起こると同時にキングを中心としてゴブリンの集団をすべて囲うようにして壁が出来上がった。その壁はボウルを逆さにしたような形で天辺には空気がにげていく隙間ができるようにしてある。一見してヤカンと思えばいい。そして零蒔の真正面には人が三人ほど入れる大きさの出口が出来ている。

壁が出来てゴブリンたちが困惑する暇を与えないかのように水蒸気爆発が彼らを包み込んだ。一瞬でゴブリンたちの悲鳴が聞こえ、辺りには肉が燃えた匂いが充満した。

零蒔は成功したと心の中でガッツポーズをして、焼け死んだゴブリンたちのところに向かった。鋼鉄窯の牢獄の入口に着いて煙が充満している中にいるゴブリンの状況を確認してから魔法を解除した。充満していた煙は一気に広がったところにいたのはキングC以外の全てのゴブリンが死んで魔石化していた。キングCは身体中火傷していて醜い姿になっているがまだ動けることはわかった。ただ零蒔は驚いていた。予想よりも遥かに強い威力だったことの他にへブルズ・フレイルは地面を深く抉って中心にクレーターを作っていてそのクレーターには溶岩がグツグツしていた。へブルズ・フレイル地面を抉るどころか地面を溶岩に変化させていた。


「やばいな。この魔法下手すりゃ軽い自然災害起こすんじゃないか?」


威力が増幅しているのは槍状に変化させていたのと露散ではなく爆散させていたからだな。嫌なことに今のでへブルズ・フレイルを投降しやすい形に変化するイメージが付いてしまったせいで厄介なことになった。


「この魔法はそうだな。いざとなる時まで、封印しておくか。なんか使っちゃいけない気がしてきた」


零蒔がへブルズ・フレイルについて考えているとキングCが威圧の声を挙げた。零蒔はキングを見ていると悲しくなってしまった。何故ここまで立ち上がろうとするのか。何故もう仲間がいないのにこちらに向かってこようとするのか。それが哀れで憐れで仕方がなかった。零蒔は心の中でキングCに賞賛を送りキングCに触れ、「お疲れ様」と声に出してキングCを倒した。


零蒔は鍾乳洞内に落ちている魔石を拾い与えたあとボス部屋に戻るとそこには息を切らしだらけているフェンリルの姿があった。


「お、フェンも終わったのか?」


「零蒔様!無事だったのですね。えぇ、雑魚は全て一掃させてもらいました」


零蒔はボス部屋を見渡すと自分たちが入ってきた扉とは真反対のところに扉があったがそこは開いておらずちょうど部屋の真ん中辺りに螺旋階段が天井から降りてきていた。


「あの天井ほんとに次の階層に繋がってんのか?ダンジョン内の癖して明るすぎはしないか?」


零蒔は疑問符を付けて言葉にしていたが、別に誰に言ったわけでもなくただ独り言を呟いたに過ぎないのだが、フェンリルが反応した。


「あぁ、それに関しては零蒔様私が少しあの階段を登ったんですが、どうやら外繋がっているらしくもしやダンジョンから抜け出してしまうのではないかと思い階段を登りきることはしなかったんです」


どうやらフェンの言いたいことはあれはダンジョンの外に繋がっているのであって後ろにある扉は開きそうにない。ボスを既に倒しているのに次の階層に繋がる扉があの螺旋階段しかないとすると、あれを登るしかないみたいだな。


「じゃああの螺旋階段を登るとしよう。このままここにいたってあの扉は開きそうにないからな。それともう少しここで休んでいこう。ちょっと疲れた。フェン、俺はすこし寝るから5時間くらい寝たら起こしてくれ。それまでお前も自由にしていていいから」


零蒔はあまりにもさっきの戦闘のせいで運動不足が祟り異常に眠たくなおかつ疲れてしまい、フェンリルに伝えてすぐに寝てしまった。






冬休み中なので更新は大目にしたいと思ってますw

冒頭でイベントの日にはそれ相応のサイドストーリーをいれると言ったんですが、元日ははさまないかもしれないということだけ伝えておきます。

まあ、楽しんでもらえる人はあまりいないだろうけどそちらのほうも見ていってください

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