2人の女神と召喚する理由を知りました
すみません。何故か都合よく書いてしまって
「とにかく聞きたいことは、どうせこれは勇者召喚とか何だろ?」
「まぁ、そんなとこね。でも、何でわかったの?」
「異世界もんの小説を読んでたからだよ!んで、あっちでは、奴隷制とかギルドとかあるのか?」
「どちらもあるわね。どこの国でも、世界共通で、奴隷制は、認めているわ。ギルドに関しては、冒険者、商人、奴隷商、娼館などがあるわね。」
(なんか、ほんとにゲームが現実になったみたいなとこだな。てか、娼館あんのかよ!まじで、びっくりだわ!!!ヒッ!なんか寒気が)
その後も俺は知りたいことをこの自称神とする女の子に聞いていた。
「んじゃあ、最後に俺の称号に、神殺しの英雄があるんだけど、どういうこと?」
「神殺しの英雄⁈ふ、ふ〜ん。あなたにその称号がでたのね。」
「何だ?その含みを入れた言い方は?もしかして、今回の転移者の誰かに、その称号が付くってことか?」
「そうね。そもそも神殺しってのは、どういうことがわかる?」
神殺しってそのまんまの神を殺すって意味じゃないのか?ん?何で神がリンクをなして異世界召喚なんてしているのに、神を殺すってことになんの?
「なぁ、ラビアには、神を信仰する何かがあるのか?それとお前の名前とほんとに神なのか?」
「いきなり何よ!あっちには、ラクフィと呼ばれる女神と、ジルシアと呼ばれる女神が信仰されているわよ。それと私は、ラクフィと呼ばれているわ。さっき私がリンクをなしているということは嘘よ。単純に召喚をする側の神が呼応された者を持て成す様なことをするためよ。それがどうかしたのか?」
てことは、ラクフィは何故俺らに嘘をつくんだ?それも聞けば簡単にそんなことを教えてくれた。このことが何故か引っかかる。
何故そんなことをしなきゃいけないんだ?
そして、これは神殺しの英雄が関係しているのは明白だ。
しかし『神殺しの英雄が君についたんだね』と言ってたから、故意的なことだととしたら?
何故、神が神殺しなどの称号をつけさせなきゃならないんだ?
何故自ら、神が殺されることをつけなきゃ何ないんだ?まさか、いやでもそんなことは、、、
「ラクフィとジルシアの関係は、陽と陰なのか?」
「お!そこまで出てるなら、わかるんじゃない?」
ラクフィは陽でジルシアが陰なら今回の召喚の本質は魔王を倒すことではなく、そのジルシアのことじゃないのか?
だとしたら、ジルシアは信仰されているけどそれは裏信仰的な感じ。
つまり魔神としての信仰だとしてラクフィがジルシアを倒すという名目だとするなら、神殺しの英雄ってのがわかる。
テンプレ通りなら魔神を倒すと言ってもどちらも神であることに変わりはないんだから。
「じゃあラクフィ、ジルシアをどうすれば、倒すことになるんだ?」
「おお〜やっとわかったみたいだねぇ!そうだよ!
正確には封印をするより消滅させるために君たちを呼んだんだよ。
あいつはねぇ魔王が密かに実験している魔神族復活に憑依するのよ」
「それじゃあ、そのことは、ラビアは周知のことなのか?」
「当たり前じゃない。これを勇者に魔神族の全滅なんて言えば、勇者達が助けてくれるかわからないのよ?
そんな世界を滅ぼす程の神が現界してその眷属達も現れるんだよ⁈
先ず、私が勇者だったらそんなの願い下げよ!
だから、魔王倒して魔神と戦わせることは隠すのよ。
魔王を倒しても、魔神を止められるってわけじゃないから、魔王を倒すと《神殺しの勇者》って称号が追加されるのよ」
「それって、魔王より先に魔神と対峙しちゃダメなのか?」
「別に大丈夫だよ。だけどそれは出来たらの話だからいくらその称号を持っててもすぐに出来ることではないよ」
要するにすぐにそれを止められることは出来ないということか。
それにその言い方からすると魔神族は封印されていることからその封印から解かれない限り倒すことはできないということになる。
「んじゃ、俺はあっちでのんびり過ごしますか。
それで今更って感じだけどよ、俺だけ残って何分か経ってるけど、俺だけ取り残されてるってわけじゃないでしょ?聞きたいことは、聞けたからもう行きたいんだけど」
「安心して。今ラビアの時間は止まってるから。もう何もないんだったらもう送るよ」
悲しそうな顔で俺のことを見つめてくるラクフィがそこに居た。なんか虚しいし、案外可愛いなこの生物?
「あぁ、すまんそうしてくれ。それと最後なんだが、俺の創造魔法は、送還魔法作れるのか?それと、お前も一緒に来いよ。ラクフィの分霊体さん?」
「なッ⁈何で私が分霊体ってわかったのよ!」
「いや、わかるでしょ。本来神がなにかに干渉することはできないと聞くからほかの神々にバレないように自分に似せたなにかで干渉しているんだろ?」
「う〜、なんで分かるのよ!これじゃあ隠してる意味無いじゃない。まぁいいや。
送還魔法は、一応作れるわよ。
それと、私を一緒に連れてってもいいけど内包する魔力の量が送ったりするだけで疲れちゃうのよね。だから、あなたの中に精神だけ入っていく感じになるのよ?」
「いや、まじに何なって、冗談だから!いいから、早く送ってくれ!」
やだ何この生物?すごく可愛い女神様がいるよここに!
「零蒔のばかぁ!早くどっか行きなさいよ〜!!!」
顔が真っ赤なラクフィがそう言うとみんなを送った時みたいにものすごい光りが発しながら地面に魔法陣が浮かび上がってきた。
「こほん!とにかくあっちでも頑張んなさい!我等が英雄!!!」
とラクフィが言うと、その場が眩い光が覆い尽くしていった。
「んっ、ん?ここはどこだ?」
零蒔が眩い光から目が醒めると、そこは、いかにも、中世ヨーロッパ風のレンガ造りの壁に囲まれ、地面には、あの白い空間からラビアと呼ばれる世界に召喚されるときにうっすらと見た魔法陣が描かれて居た。
そこで、目が覚めたのか周りを不思議そうに見渡す生徒や、まだ目が覚めない生徒が横たわって居た。
自称ラクフィを名乗るあの神には申し訳ないが、全てを鵜呑みにするほど俺は甘い男じゃないんでね。
一応空間魔法で認識阻害(感情)を発動しといて良かったよ。
あの感じじゃ俺が思ってる事を読んでいることはなさそうだしね。
それにしても驚いたな。まさか、俺に精神干渉を使ってくるなんて…一応掛かったふうにしておいたが…。
ーーとある無の界
「ふ〜んふふ〜ん♪ふ〜ふふ〜んふ〜ん♪」
ある1人の少女は鼻歌を歌っていた。
それが将来、不運を齎すのかそれとも幸福を齎すのかは分からない。
「私を恨んだりとかはしないでよね。
これは仕方なかったんだから」
ただ管理者である彼女たちであるならばこういうのではないか?
「あなたより先に私が手に入れてしまったんだもの」
ー人理が崩壊する…と。
「ふふん♪ふ〜んふふ〜ん♪」
少女の見据える先には無の境界には絶対に有り得るはずのない部屋があった。
そう部屋があったのだ。
少女はその部屋の扉を開けすぐさまベッドにダイブした。
そして彼女を天井を見上げ恍惚とした表情を浮かべた。
その部屋の中に壁という壁に、天井という壁にびっしりと赤く狂気じみた文字で
“レイジ”
と書かれていた。
次は登場人物を紹介します。