夢見がちアリスは夢の中
冒険と夢たまに絶望の物語。
「あぁ、アリス。君ほど愚かな子は見たことがないよ。」
私の世界はおとぎ話ではない。
クラスの子が言ったわ。
「あんた頭おかしいんじゃないの!」
「お前なんか生きてる意味ねーだろ」
頭がおかしいのはどっちかしら。
なぜあなたにそんなこと言われなければいけないの。
おとぎ話のアリスは夢をみていたわ。
それもうんと素敵な夢。
そんな夢みたら起きるのが嫌になっちゃうのでしょうね。
これが夢なら早く起きたい。
私を必要としていないこの世界。
こんな悲しいことあるかしら。
あぁ、誰か私を起こして。
目を開けると買った覚えのない服を着ていたの。
外では花と蝶々がお話しているわ。
すぐにわかった、これは夢だって。
「おはよう、アリス。僕やっとアリスと話せるんだ。今までで一番嬉しいよ。」
犬の耳としっぽがはえてる男の子が話しかけてきた。まぁ夢の中ではよくあることよね。
そしてきっとこの子は────
「おはよう、アンジュ。」
私の唯一の友達。
男の子は少し目を開いて驚いた表情をした。
その直後満面の笑みで抱きついてきた。
「僕がわかるんだね!!!アリス、君に見せたいものが山ほどあるんだ。一緒に行こう!」
誰もが夢見る幸せな世界なんて現実には存在しないなんて、そんなことわかってる。
だけどこんなに不幸な世界が現実だなんて信じたくない。
そんなアリスのお話を書いていきます!