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夏の空から

僕の日常は一人の少女との出会いで一変してしまった。


学校の帰り道、時刻は7時12分

今は夏至あたりで日が延びてきているからある程度の明るさがあるが、太陽はもう見えず残されたわずかな日の光が辺りを照らしているだけだ。僕は帰宅部でいつもならもっと早い時間に家路についているはずなのだが、今日は放課後に教室で友達とのゲームについ夢中になってしまいこうなった。


「聞こえる…」


今でもゲームの中で鳴っていたメッサーシュミットのエンジン音が耳に残っている。


やっていたのは一昔前に流行った戦闘機のシューティングゲームで、ゲーム内での戦闘機のエンジン音は現存する数少ない当時の機体からわざわざそれがある現地まで行って録音してきたものを使っている。しかし、音には凝っているがグラフィックに関してはあまり評判は良くなかったので一応名作と言われていたが、迷作とも言われていた作品である。 しかしながらこれをやって戦闘機乗りを目指

す奴が現れたぐらいには名作である。

僕のことである。

昔から憧れていた、あの青く広く美しい空を鳥のように飛ぶことに。見上げるだけでは我慢できない。そんな簡単にできることではないけれど、そう思ったんだ。そう思っていた。


また聞こえる。

ゲームのやりすぎで耳がおかしくなったのかと思ったが今度は違った、頭の中だけではなく身体中で感じられるくらいの音が辺りに響き始めた。だんだんと近づいてきている。

セスナかと思ったがエンジン音が全く違っていた、ゲームの中で鳴っていたあのエンジン

音に似ている。僕は夜になろうとしている空を見上げた。


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