表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/33

閑話休題 開発ルーム

 時間は2号の捕獲から少しさかのぼり、ここは宇宙船内の開発ルーム。助手のウズキの笑い声が室内に響いている。


「城の侵入者第1号ですよ!ソロで初期装備とか、ははっ」

「なに!」

 ロリ博士は飛び起きて自席のコンソールを覗き込む。

「そんな、どうやって」


 上空から城への侵入クエストは高レベルでの受注を想定していた。周囲を侵入不可の崖で覆われており、高レベルで取得できる飛行ユニットが必須条件になるからだ。

「どうやって、あそこまで辿り着いたんだ」

 ロリ博士は周囲の仮想ウインドウを操作して解析を始める。


「崖を登ってましたよ」

 ウズキは1号に少々興味があったので、様子をモニターで見ていた。


「まさか、登れる訳がないだろう」

 ロリ博士は時間と場所を指定してログを収集し、別のモニターで当時の状況を再生してみる。

 簡単にスイスイと登っている1号が映し出される。


「な、なんじゃこりゃあああ」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「わかった」

 ロリ博士はデスクにぐったりと突っ伏して、うなだれる。


「さすが博士、バグですか?」

 ウズキが明るく尋ねる。


「まさかの、村人装備だけ異常に摩擦係数が高い」

「それで1号さんだけ登れたのですね」


「くそー、この事が明るみに出れば、バランス崩壊に繋がる」

 ロリ博士は鋭い目つきで歯ぎしりする。


「村人装備が流行るかも。はははははは」

 ウズキは更に爆笑する。


「よし、緊急だんまりアップデートだ!」

 腰に手を当て、壁を指差して決めポーズしているが、作業をするのはロリ博士である。


 後日のアップデートにより村人装備の修正が行われ、崖を登る裏技は使えなくなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ