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私とたまご 12

地使視点。

最初に聞いた話の内容が、あんまりにも酷すぎだったので、抗議したら、4人行動となった。


第三天使ひとり、同じく第三地使のワタシと、たまご部屋から第六天使ひとり、第六天使のお目付役けん、技術的サポートとして、第一天使さま。


第六天使以外、全員現役のヘドロ狩りである。


これなら何とかなりそうだと、ホッとした。


そんな時に、叔父さんが訪ねてきた。


「久しぶりに、可愛い姪に会いたくて、お使いついでに、つい来ちゃった」


笑顔で挨拶する叔父さんは、何だか重そうな荷物を、2つも抱え、息が乱れ苦しそうにいる。


「叔父さん、その重そうな荷物は、何ですか?」


「大ポカやった天使の姉からの、可愛い姪への預かり物、弟の件でこれからいっぱい迷惑をかけるからてさ」


「つまりは、前払いの迷惑料ですか」


「うん、おれの学生時代の悪友その2の、彼女手作りのオーダーメイドで、剣と防具がはいっているて言っていたよ」


「叔父さんの、学生時代の悪友て、もしかして、あの」


驚きに目を見開くワタシを、楽しそうに見ていた叔父が頷く。


震える手で、荷物を縛る紐を、何とか解こうとするけど、なかなか上手く解けない。


見かねた叔父さんが、ナイフを取り出し、ふたつの荷物の紐を切ってくれる。


ワタシは思い切って、ふたつ同時に箱開けた。






ただ、余りにも凄ごすきて、言葉がなんにもでてこない。


鞘を抜いて剣を持つと、まるで昔から使っていたかのように、しっくりと手に馴染み、しかも、神力が剣の内から溢れるほどに、沸き出してくる。


防具の方は、美しい芸術的な腕輪がふたつ入っていて、一枚の紙に書いてあるように、まずは両手にはめてみる。


その後、変われと念じた途端に、ふたつの腕輪は形を変えた。


体全体を覆うタイプの、女性用の、羽根一枚分の重さすら感じさせないほど、軽過ぎる鎧と盾。


剣も、鎧も、盾も、神気に包まれ、有り得ないほど、最高の攻撃力、防御力をほこる。






最後に鞘に納めた剣を手に持ち、紙の最後に書いてあったように変われと念じる。剣は、金の輪っかにエメラルドグリーンの大粒な宝石が付いた指輪に姿を変える。


「あいつ、ワザと剣のまま、おれに運ばせやがったのか、しかも、持ち主以外が持つと重くなるなんて、何の嫌がらせだっちゅうの」


叔父さんは、ソファーの上で、ふて寝しながら、ブツブツと長いあいだ悪友への文句ばかり言っていた。


それを見て、笑いそうになるのをこらえながら、今回の仕事が嫌じゃなくなっている、自分に気づいて少しだけ、気持ちが楽になった気がする。

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