彼女と私の事情。2
彼女と私の事情。の2です。
後悔ばかりして後ろ向きな私ですけれども
すみませんです。
「少し場所を移しましょうか」
彼女に促されながら私は視界の端で彼女の親衛隊として活動している友人が鋭い目でこちらをみている。もしかして誤解されている。何か私が彼女にやったという風に誤解されている?ーー心の中で時世の句が浮かんでくる気がするよ・・・・・・。
「どうしたの?」
足を止めている私を彼女がみているけれども、そんな慇懃な目でこちらをみないでくれますか。あなたの死角で私の友人がにらんできているものですから、後でどんな事が起きるのか怖いんです。
「何でもないですよ」せめてこれくらいは言わせてください「さあ行きましょうか」
そうだよね。今彼女の事を後回しにしたらもっと怖いよね。最悪3階のここから飛び降りた方が平穏な病院生活で高校人生を締めくくることができるんだし。いや、まだ病院生活を覚悟するのは早すぎるかな。
彼女の一件が親衛隊の怒りにふれない程度に事を納めることができたら何とか健全な状態で学園生活を終了させることができるんだから。まずは一週間。事情をすべて出そろえていない現状では、逃げても病院に彼女が親衛隊を無自覚につれてきてしまう可能性がある。後半年の学園生活のためにも今を乗り越えよう!
後で知ったことなのだけれども、というか思い知った事なのだけれども、朝という事もあり私の普通の頭がまだ回っていなかったといういいわけをするしかない状況だけれども。彼女とともに学校の廊下を歩いている時点で渡しも無自覚だった。彼女の事をとやかく言う資格はなかった。
親衛隊に属している人に少しでも彼女といる瞬間を見られただけで、彼らのブラックリストに私の全プロヒールが乗るのを覚悟しないといけなかった。つまりは顔写真、全体写真、両親の情報、そして幼稚園の時から今までの学校の成績に至るまで、彼らに押さえられているということを、だ。
その事に気がつくのが今だったらきっとすぐに他の地域に引っ越す算段をしていたと思う。なにより昨日の病院の自分の行動が「後悔」したぐらいですませようとしてた昨日の自分を殺してやりたくなった。
とりあえずは今に戻ろう。
まだ続きます。
見苦しいかと思いますけれども、
付き合っていただけたら幸いです。