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早く人間に転生したい!

「『鳥』じゃなくて奉明、そんなもん食べたらお腹壊しちゃうよ!」

 私は川崎茜かわさきあかね、龍神と人間のハーフであり、現在『川崎薬局』の経営している女だ。監禁状態から救出され、『鳥』こと元夫剣奉明つるぎたてあきがゴキブリを丸呑みした瞬間を見てしまったので驚いていた。

「それがどうした?鳥が虫を捕食ほしょくするのは当たり前だぞ」

「だとしても、グロテスクじゃん、まあありがたいんだけどさ」

「あいつら貴重なタンパク質だからな」

「出来れば私が見てないところで食べて欲しんだけど...」

「分かったなるべくそうするよ、けど緊急の時はそれは許してくれ」

「分かった」

「理解してくれて助かるよ」

「ところで食べるのは虫だけ?」

「唐辛子に、木の実、それから果物もな。基本的に何でも食べるぞ」

 昔、どっかのドキュンメンタリー番組で鳥は辛い物を食べても平気だって聞いたことが有る。けど流石に目はどうなんだろう?。悶絶もんぜつしてしまうじゃないかなと思う。それはそうと奉明が来てから虫と言う虫を見なくなった気がする。食物連鎖だから仕方ないとはいえ。慣れたもんじゃない。約束は守ってるみたいだけど。あれ、向こうの方から怒号が聞こえるな、誰か喧嘩してる?!


「クマクマクマクマクマクマクマクマ熊ぁ!」

「ほう、数に頼る連突か、だが拳の精度は低いな」

「何!?見切られてるだと!?」

「本当の連打を貴様に見せてやろう、鳥斗百裂拳!オラァ!」

  現場についてみると、喧嘩と言うより何かの格闘技の大会っぽい感じだった。お互い全身に傷がついている。だけどやっぱり止めた方が良いよね。それよりもこいつらは何で争ってるんだろう?『鳥』は『竜眼』を持つ私の動体視力でも追えないほどの無数の拳を『熊』に浴びせていた。

「ちょっと何が有ったの?」

「奉明がおいらの柿を独占しようと見えたからこうして戦ってるんだ熊」

「そんな理由で!?」

「だって、おいしいじゃん」

「それ、私が植えた物なんだけど...」

「え?そうなの?」

「そうだよ」

「確か昔話に猿が柿を蟹にぶつけたあったけど、安心してぶつけたりしないからぁ」

「ぶつけるつもりだったの?だとしたら私にも考えはあるよ」

「そんなつもりはないよ」

 私が間に入り何とか喧嘩?は収まった。熊と鳥がドンパチしてほぼ互角って。ふ普通はあり得ないんだけど。けどこいつらの前でその常識は通用しない。柿はそれぞれ平等になるようにいくつか取って手渡した。

「柿うんめぇなぁ」

「そんあおいしい?」

「山でもこんなおいしいのは食べたことないぞ」

「それはありがとう。仲直りできた?」

「仲直り?あの後熱い友情が芽生えた熊」

「熱い友情...」

「顔色が悪いよ」

「いや、大丈夫。本当に大丈夫だから」

 白銀のショートカットの女のは浅霧睡蓮あさぎりすいれんの事が頭の中をよぎって少し気分が悪くなった。前に『男体化』の薬を作ってくれと頼まれたけど。もし、あいつが本当に男だったらどうなっていたんだろう?自分の知り合いは『女』が多いからいわゆる『ハーレム』状態だな。



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