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6月11日 放課後
その日の夕方、陽菜は自分の部屋でスマホを手にしていた。
友達とのLINEの通知が飛び交う中、ふと琴音の顔が頭をよぎる。
「こんなことになるなんて思わなかった…」
陽菜は呟いた。
学校での出来事を思い返す。
琴音がみんなから責められ、孤立している姿。
あの時、自分は「何も悪くない」って強く言い張っていたけど、琴音は確かに傷ついていた。
「琴音、あんなに責められて…すごくつらそうだった」
胸が締め付けられるような後悔の気持ちが湧いてきた。
「わたし、ちゃんと話を聞いてあげればよかったのに」
心の中で、初めて陽菜は琴音に謝りたいと思った。