弾丸と刃
なんとか間に合いました。ですが次は短くなりそうです。
リアンカめ、昨日のパンチは中々痛かったぞ。自業自得だから仕方がないが。そんなことは置いといて、今の話をしよう。今日もリアンカと登校してきたのだが、昨日より大変だ。なぜなら、
「おい蓮、どうして朝、フローレスさんと登校してきていたんだ」
なんと説明したものか。と言いうかめっちゃ視線を感じる。
「レオス、養子みたいなものだよ。」
視線が少なくなった。
「でも、苗字が違うじゃねぇか」
「だから、養子みたいなものって言っただろ。実際俺は養子じゃないし。」
最初より、視線が強くなった。なぜなんだ。
「そうだ、ちょうどいいし紹介するよするよリアンカ・フローレスだ。」
「リアンカ・フローレスです。気軽にリアンカって呼んでね」
それぞれ自己紹介が終わり、しばらくすると学校のチャイムが鳴る。しかし、十分近く経っても先生が来ない。どういうことだ。すると、俺の探知魔法に誰かがひっかかる。
「おい、蓮どこに行くんだ」
「トイレだ。先生が来たら伝えといてくれ。」
俺はレオスにそう伝え教室を出るとすぐさま家にある探査機を遠隔で起動させる。さらに、念のため予備の銃を持ってくるためのドローンも軌道させる。すると、たった数分で学校の敷地内に入る。前世ではこんなにも早く来れなかったが、火と水の魔法を組み合わせる事によって水蒸気爆発を起こして時間を短縮できた。
学校を探査機で見ていると、一か所に先生が集まっている。さらに、その周りには黒ずくめの集団が。どうやら、先生側の方が劣勢なようだ。とりあえず、そこに行って状況を聞くか。
善は急げと言わんばかりに俺は駆け出す。移動法が走りだけなのがもどかしい。何か作っておけば、そう思いながら走っていると先生達が見えてきた。俺は、火の周りに風の魔法を纏わせ、矢の形に形成する。そして、それを一斉に射出。すると、その矢は黒ずくめの隙をつき一人を残して貫いてゆく。それも、頭や胸などの急所に。
「えっ、なんだ」
まだ、先生達は状況を理解していないようだが、気にせずに生き残った黒ずくめの男を拘束、さらに拷問していく。すると、男は思った以上に早く口を割った。
「お前らの目的はなんだ。」
「お、俺らは、アリスが、も、持って、いる再生を、ね、狙ってきた」
俺はそれを聞くと、一目散に三年生がいる教室に向う。別人とは言え死なせたくない。その一心で走った。途中黒ずくめの男達が襲ってきたが、魔法と拳銃も使ってノンストップで突き進む。何人殺したかわからない。三桁を超えただろうか。昔の俺に戻って行くようだ。
そんな思考をしながら走っていると、教室のドアが見えてくる。俺はそのままのドアを蹴り飛ばし、中に入る。それと同時に予備として持ってきていたSMG二丁を発砲する。中にいた四人の黒ずくめに当たり襲撃者達は倒れる。しかし、
「雑魚共とは言えかなりの数がいたはずなのだがな」
一人だけ無傷で佇んでいる男がいた。その男はいままでの黒ずくめと違いフードで顔を隠していない。さらに、男の姿勢から戦闘慣れをしている厄介な敵だということがわかる。こいつはだいぶやばそうだ。周りには約三十人の先輩。この人達に被害が出ないよう守りながら戦わなくてはいけない。本当に無理ゲー。だけど、
「やるしかないか。」
俺は、男にSMGを発砲しながら走り出す。しかし、男は右手に持っている大剣に炎を纏わせ薙ぎ払う。それだけで銃弾は熔けていく。なんつう熱だよ。
「おい小僧、名はなんと言う」
「お前に名乗る名などない! 全展開」
言葉と同時に魔法を展開していく。色とりどりの刃や矢さらに弾丸が飛んでいく。
「そうか、では、死ね!」
男も魔法を展開していく。どうやら男も七曜全て使えるようだ。どこで、知ったのか知らないが、考えている暇はない。その思考の最中にも手を動かし、弾切れになったSMGを捨てHGを二丁取り出す。
両者の魔法が相殺されていく。魔法の量は互角。しかし、こちらには銃弾がある。
「ふんっ」
男は先ほどと同じように炎剣で薙ぎ払う。違うのは剣に纏っていた炎を飛ばしてきたことだ。
「その程度。」
俺は炎を跳んで避ける。しかし、
「甘いなぁ、小僧」
「強化っ!」
炎に隠れ迫ってきていた男が切りかかってくる。俺は咄嗟にHGを金属性で強化し、銃をクロスさせ受ける。しかし、空中にいたので、踏ん張れずに吹き飛ばされる。俺はそのまま距離をとるために後ろに跳ぼうとするが、そんなこと男が許してくるはずがない。ピッタリついてくる。しかし、こちらは二丁、相手は一刀だ。右手のHGで受け流している間にいる左手のHGで男の眉間を狙う。そして、俺は引き金を引く。しかし、
「カキィン」
いつの間にか左手に持っていた短剣で弾き飛ばされる。一瞬怯むがすぐ再起動する。しかし、目の前には既に男の大剣が。
「解放」
咄嗟に風の魔法を暴走させ、相手との距離を無理矢理とる。机や椅子に体を叩きつけながら壁に当たって何とか止まる。男も似たような状態だ。このチャンスを逃してはいけない。俺はそう思い、一刻も早く立ち上がろうとする。しかし、それは俺の後ろから聞こえる声によって中止される。
「双龍」
名前の通り、黒炎でできたヘビのような赤い龍と電気を帯びている白い龍が出現し、男へ襲い掛かる。そして、「ドカン」という音と共に男を飲み込んでいく。衝撃で熱風がくる。これ、学校崩れないよな。
少しすると、煙が晴れてきて男の姿が見える。どうやら意識はあるようだ。ダメージは入っているが、まだ動けそうだ。残弾てきにもかなりキツイな
「おい、小僧、正直二対一では厳しいのでな、ここはひかせてもらおう」
こちらとしても厳しいのでありがたい。
「最後にもう一度聞く。名はなんだ」
こんなに実力があれば少し調べればわかるか。情報を引き出すのが優先だな。
「八神 蓮だ。お前の名は。」
「アロン・スライトだ。お前とはまたどこかで会う気がするな。また、会おう」
そう言って男、いや、アロンが去って行った。正直会いたくないんだがな。
「逃がしてよかったの?」
「まぁ、俺もきつかったですし… それより、アリス先輩、大丈夫ですか」
癖で普通に呼ぶところだった。しかし、違う人だとわかっていても、やはり重ねてしまう。
「えぇ。不意をつかれて気絶していただけだから。そう、私も聞きたいことがあったんだけど、その鉄の塊が射出される物はなんなの」
「えっ、えーと、これは、そのー。」
HGがみられていたか。どうやってごまかせば…
「言えないものなのね。じゃあ、いいよ」
「いいんですか。」
俺だったら気になって絶対調べたりするのに。
「まぁ、私にも秘密にしていることぐらいあるしね」
「それじゃ、なにか聞かれても秘密ということでお願いします。」
「わかったわ。蓮君助けてくれてありがとう。お礼とは言ってはなんだけど何かあったら相談くらいにはのるから」
「わかりました。それではよろしくお願いします。」
これがこの世界で最初のアリスとの会話になった。
宣言通り戦闘シーンを書きました。えっ、短いって。本当すいません。あと数話後にすぐ戦闘シーン入れるんで、許してヒ〇シ〇ス。ペロ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ読んでみた感想やポイント評価よろしくお願いします。批判や誤字報告もお待ちしております。ちなみに、してくれるとリンのモチベがかなり上がります。