アイテムいろいろ
ただのおしゃべりになってしまいました。
「ラシュ、このオートアシストシステムってやつ、どうやったら変えられるんだ?」
あつしがモンスターと闘いながら聞いてきた。
「アッシュ、もう慣れたのか?」
あらしもモンスターと闘いながら返事をする。
「俺がやりたい動きができなくてさっきから攻撃が当たる・・・。」
あつしが悔しそうにつぶやくと、あらしは驚いた。
「?回避って運じゃないのか?」
「え?攻撃来たら避けるだろ?なのに、避けられない。」
「俺はいつのまにか避けてるんだが・・・。」
「いつのまにか避けてるってどういうことだよ!」
あらしの言葉に、あつしがつっこみながら、モンスターを倒した。
「なんとか倒せたけど、傷だらけだ・・・。」
あつしは剣をしまいながら、切り傷をチェックする。
「あー、さっき買った傷薬塗るか?」
あらしはインベントリからポンっと傷薬をだす。
「おー、ありがとー。」
あつしは、傷薬を傷口に塗り込んでいく。塗ったところから光があふれ、ケガが治っていく。
「おー、こんな感じなんだな、傷薬。」
「へー。確かに、戦ってる最中じゃあできないなぁ。」
傷が治っていく様子をあつしがあらしに見せると、あらしが感心したように頷く。
「で、ラシュ、さっきの勝手に回避するってどういうことだよ?」
傷薬をぬって体力が回復したあつしは、さっそくさっきの回避について尋ねた。
「いや、勝手に回避するんだって。」
「俺は攻撃が当たるぞ?」
「なんでだろうな?」
「避けようとしても体が動かないんだ。」
「だから、オートアシストシステム止めるってことか?」
「オートで避けてくれねえんだもん。」
「じゃあ、なんでおれのはオートで避けるんだろう?」
「お前なんかスキル持ってんじゃねぇの?」
「そんなスキルあったかなぁ?」
あらしはのんびりと「ステイタスボード」と唱えると、目の前に現れた画面を操作していく。
「あー、これかもしれない。」
「どれだよ。」
「これ、風の帽子(回避小)。」
あらしはステイタスボード画面をあつしに見せる。
「ほんとだ、それっぽい。ってことは、この帽子が勝手に避けてくれてるってことか?」
あつしはあらしがかぶっている帽子を指さして尋ねる。
「まあ、小だから何回かに1回運良かったら避けるぐらいなんだろうけどな。」
「魔法使うあらしはちょっとでも避けれたほうがいいもんな。俺より体力すくねぇし。」
「ああ。で、アッシュはオートアシストシステム切るんだろ?やり方忘れたのか?」
「うん。だから、教えてくれ。」
「昨日サイカが言ってたのは・・・」
二人はしばらくオートアシストシステムの解除をしていた。そのうちに、日が落ちてくる。
「げっ、時間かけすぎたな。」
「おー、周りが夕焼けに染まってる。」
「おいおい、俺たち結局森まで行けなかったぞ。」
「じゃあ、明日また来ようぜ。」
「おう。明日はモンスター見つけても避けていこう。じゃないと、今日みたいにまたたどり着けないぞ。」
「えー、見つけたら戦いたいじゃないか。」
あつしは戦いたくてうずうずしながらあらしに言うが、
「でも、いつまでたっても草原だぞ。」
あらしに言われて少し考えた。
「・・・そうだな。明日は我慢する!」
「そうしてくれ。」
「でも、これから町に帰るとちゅうは戦ってもいいだろ?オートアシストシステム切ってからできるか試してないからさ。」
あつしが目を輝かせてあらしに頼む。
「それは構わないけど、夜になったら俺たち月明かりで移動しないといけなくなるぞ。松明なんて持ってないからな。」
「その辺の木で作れないのか?」
あつしが周囲に生えている木を指さすが、あらしは首をふる。
「松明っていうのは、切ってから乾かさないと、燃えにくいんだよ。だから、早めに帰るぞ。」
「そうなのか。じゃあしかたないな。」
あつしはしかたなくあきらめたつもりだったが、たまにエンカウントしてしまい、
戦っていると、すっかり辺りは暗くなり、月明かりでどうにか歩く。
「すごいな、電灯がないと、こんなに夜って暗いのか。」
あらしが感心していた。
「夜ってもっと明るいものだと思ってたよ。」
「現実世界はイルミネーションとか街灯とかがいっぱいあるから明るいよな。」
「ここだと、天体観測が余裕で、できそう。」
「確かに!でも、作られものの世界だから本当に星座かどうかはわからないかもな。」
「なんか別のおもしろい星座ができたらおもしろいよな。」
二人でなんだかんだと話しながら門番に声をかけ身分証であるギルドカードを見せて町へと帰った。
次こそは、戦闘を・・・