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就農者の青年は、農閑期の間だけ警備員の仕事をしていたが、そ
の警備会社の社長こそカーター・ピーナッツ協会の会長だった。青
年はそのことを知った上で会長の会社で働いていた。そして、すぐ
にピーナッツ・ラーメンのことを相談すると、会長自身もこれまで
に需要を増やすためにピーナッツを使った様々な6次化への取り組
みを考えていて、ピーナッツの練り込み麺もすでに製麺所に頼んで
試みてはみたものの、「どうも上手くいかなかったみたい」と青年
は言った。私は、
「君は出来たのにどうしてプロが出来なかったのかね?」
と訊くと、
「他人に任せても、多分モチベーションまでは伝わらなかったんで
しょ」
「なるほど」
そこで彼が配合の割合を思考錯誤して作った麺を会長に試食しても
らうと、「美味い!」と言って忽ち乗り気になった。心強い理解者
を得た青年は、さっそくカーター・ピーナッツの栽培を出来る限り
増やして、秋には収穫したピーナッツで、カーター・ピーナッツ・
ラーメンを甲奴町の特産品として売り出そうと意気込んでいる。
(おわり)




