異世界
時間がかかりましたができました
私は村から少し離れたこの緑が生い茂る森にお父さんと夕飯の食材を取りに来ていました。今日はとても晴れていて森の中でも少し暑かったので、途中で川で休んでお昼をとりました。
「これだけあれば十分でしょうか」
持っていた小さなポーチが満杯になったのでお父さんと合流して帰ろうとしたとき、ふと大きく開けた場所に小動物が集まっているのを見つけました。私は不思議に思い動物たちが集まっているところに行ってみるとそこには
「…! 人間!どうしてここに」
私が驚いた声を上げると動物たちは逃げていき周りは静かになりました。
「おい!いったいどうした!」
お父さんが私の声を聞きつけて駆けつけてきました。そして私が見たものを見て
「どうして人が!」
「わかんない。でも、どうしよう」
「意識はないが生きてはいるようだな」
「怪我してるみたい」
「しかし…」
その時、人間は「うぅ…」とうめき声を漏らしました。
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心地の良い木の香りと温かさがそこにあった。撃たれて扉に飛び込んだ後の記憶があいまいでどうなったのかよくわからない。わかるのは、今になってやっと意識が戻ってきたことだけである。
目を開けてみるとそこには天井があり自分に毛布が掛けられていたので誰かに助けられたと理解するのにそう時間はかからなかった。
「hgy%xgg$」
ガチャッという音を立てて少女が入ってきた。しかし、何を言っているのかわからず一瞬混乱してしまった。
「hyd5ggh」
彼女はなぜかこちらを少し怯えるように見ながら何かを言った。だが何を言っているのかわからなかった。
(あれをやるしかないか)
そう思い女の子の体全体を見る。すると徐々に女の子の情報が目から脳に流れてくる。身長、体重、スリーサイズ、記憶、経験、能力、そして、言語の情報が頭に入ってくる。
必要な知識と言語を自分に反映させて会話をすることができるように一から言語を翻訳する。前に手伝いで調査に行った異世界の言語に似ていたのがあったので翻訳には時間が掛からなかった。
「あの…大丈夫ですか?」
「あ、いや 大丈夫だよ」
「そう…ですか」
いきなり返事をしたせいか彼女は少しびくつきながら返事を返した。そして彼女は俺に近づくことなく部屋から出て行ってしまった。
しばらくすると、今度は男の人が出てきた。そして俺の近くまで来て椅子に座った。
「何があった」
その男は俺を不審に思っているらしく睨みながら訊ねてきた。
「実は、怪我をしてしまって彷徨っているうちに気を失っていたようで、気が付いたらここでした。」
と、詳しい事情伏せてを話した。しかし、男は怪訝な顔をした。
「お前は、今のこの国の状態をわかっているのか?」
「実はよく分からないんです。なんというか流れ着いたというか」
すると、男の目が光り俺を見る。
「島の外の者か、森の中にいたのは…まぁ、目をつむってやろう」
すると光っていた男の目はもとに戻っていた。
どうやら俺を見定めていたらしい。そこで聞いてみることにした。
「教えてくれませんか、いまこの国で起きていることを」
次回、この島でなにが起こっているかわかります