勇者とクエストの続き
勇者のパーティーと遭遇した翌日。
俺は勇者達と一緒に町の外に出ていた。
昨日中断したクエストの続きだ。
ちなみに、ミーリアさんとティエラさんは別クエストの為朝早くから別行動である。
「はいはいーユウくんはこっちねー。」
「ちょ、リカ歩きづらいよ‥…」
「リカさんっ?!ずるいですわ!でわ、私はこちら側で‥…」
目の前
展開されるイチャイチャ‥…
(ここに最大魔力で打ち込んだらどうなるかな?)
(あー‥…防がれそうですね。多分)
(でも、あれだね。羨ましくない)
(スキルの効果は抜群ですね。)
魅力耐性をあげ、魅力無効を取得したせいか
新しく取得した無心のお陰か‥…
もはや勇者になにも感じない。
無心は、心を静め耐性を上げる効果だ。
(ところで‥…ずっと見られてるよ?)
(うん。理由不明だね‥…)
前にはイチャイチャする勇者とメンバー2人
もう一人のニーチェさんは俺の隣でさっきからチラチラと、俺をチラ見してる。
話しかけたいんだが、言葉が少なめであまり長く話が続かない。
どうしたもんかと考えるが特に何の害もないのでほっとく。
そうしてると町の外で初の魔物が俺達に向かってきていた。
「敵‥…来る‥…」
ボソッと呟いたニーチェさんの言葉に前の三人が反応しそれぞれ武器を構える。
「まだ距離ありそうですし、リカさん決めてください。」
「はいはい。りょーかい。」
ヴェルンの言葉に頷いたリカは矢を空に向け放った。
「アローレインっと。」
1本だった矢は、2本3本と増えていき
魔物の上へと降り注いだ。
「おー」
思わず声をあげてしまった。
今のは多分、職業スキルだろう。
職業により異なるそれらは通常の方法では習得できず決まった武器も必要だ。
「ちょっと、取りこぼしてるじゃありませんの?!」
「あり?!」
矢の雨を抜け出してくる一匹の魔物
背中に複製された矢が大量に刺さったままのそいつは
トライホーンバッファロー。
名前の通り3つの角が立派な牛だ。
「ブモゥゥゥウウウ!!」
興奮してるそいつは俺らを敵とみなし突っ込んでくる。
「えんご‥…」
魔法を放とうとした俺を止めるニーチェさん。
どうやら俺の手助けがなくとも乗り越えられるようだ。
俺は大人しく見物することになった。
「守護結界っ」
ヴェルンさんが言葉を言い終わると半透明の壁が俺たちの前に現れた。
そしてそれに気づかず突進してくるバッファロー
ご想像の通りバッファローは壁にぶつかり弾き飛ばされ転倒する。
そして、いつのまにか倒れたバッファローの上の空中へと移動していた勇者
片手剣を下へと向け重力に従い落下し‥…
「ヴモウウゥゥ‥…」
悲しげな声を上げ、バッファローは絶命した。
「圧倒的‥…でしょ?」
ニコッとニーチェさんに微笑まれた。
このあとも、風鈴草の群生地まで俺の出番はなく
ただ一方的な戦闘を見させ続けられた。




