同行者は‥…
ロールスさんについて歩くこと数分
その間結構色々話した。
ロールスさんは町で一番の鍛冶屋(自称)さんらしい。
今日は、新作の試し切りで同行者を募ったそうな。
門の近くまで来ると一人の青年が手を振ってきた。
「ロールスさーん!こっちっすー」
青年は頭にバンダナ、少し汚れた服装は土木作業員に近い格好をしている。
「今日は誰か捕まえれたんっすかー‥…って、そのちびっこ?」
「おう。魔法が使えるそうだ。」
「おー。見かけによらないちびっこっすねー」
へぇーと、じろじろ全身を見てくる青年。
ロールスさんに自己紹介を頼むべく
鎧をコンコンッと叩いた。
「おっと、すまねえ。こいつは今俺の所で修行してるヒロト。数ヵ月前にこの町に来たばっかりの冒険者で今日の荷物持ちだ。」
「よろしくー」
ちびっこに接するように優しげな声
それにヒロトは俺の目線に合わせるように腰を曲げ屈む。
そして、右手を出してきた。
行動はいいおにぃさん的な奴だな。
「あ、それはそいつなりの挨拶なんだとよ。嫌じゃなきゃ握ってやってくれ。」
ロールスさんに言われてから、少し戸惑いを出しつつ手を握る。
「クロ‥…です。よろしく。」
「クロちゃんかーお似合いの名前っすね」
ニコッと笑顔を向けられるが残念ながら俺のルートに男はない。
心は男。
相手は美少女と決めているのだ!
「よし、自己紹介もすんだしいくか。」
「そうですねー」
ロールスさんの言葉に直ぐ様反応するヒロト。
そんな二人を観察しつつ俺達は門をくぐった。
ーーーーーー
「逃げた奴の処理を頼む!」
「はいっす!」
今、俺の目の前では大剣を振り回す鎧のおっさんと
その剣先から逃れようとしたウサギ型の魔物にスパナのようなものを投げつける作業員という異質な光景が広がっている。
俺はというと草原に体育座り中。
俺の役目は探知による索敵のみ
戦闘への参加は禁止されている。
というのも、魔物に初遭遇で少しやらかしてしまったのだ。
初戦闘、ということで俺の実力を見たかったのか対処を任されたが
あろうことか俺は自分の最大火力で魔法を放った。
いや、しかたないじゃん。
だってどれだけ威力があるか解んないし
物は試しで撃ったら焼け野原になっちゃった。
てへぺろ♪
魔物と、辺りに生えていた薬草は消し炭に。
ポカンと、二人は開いた口が塞がらないようだった。
「お前は戦闘禁止、探知だけに専念しろ」
「はぃ‥…」
それが、ここまでの流れ。
でも、俺は素直には従わない。
経験値ほしいし。
実はシロと協力し後方からの敵を魔法で殲滅中だ。
俺が探知で調べた敵の場所を共有しシロがそこに魔法を放つ
(右後方敵影いちー)
(はーい)
最初に使った最大火力の魔法は火属性の爆発系
今使ってるのは無属性の矢
はでな音もなくこれでも当たり場所によっては一撃で倒せる。
(敵影消失。コントロールはどう?)
(上下の判断が難しぃ‥…視覚にはいれば確実に当てれそう‥…かなぁ?)
(上々。このまま二人の戦闘終了まで続けよ)
(はーいっ。)
シロと会話を終わらせ、俺はヒロトを観察する。
アイツって‥…転生者だよねぇ‥…




