表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

海の星の宝物

作者: 冬馬
掲載日:2026/01/04

 皆様方あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 今回、冬の童話祭に参加したく、初めて童話を書かせていただきました。

普段は『フルメタルライフズ』と言うSFファンタジーの作品を書いているので新鮮で楽しかったです。

自分の作品をここから知って下さった方にはぜひ、自分の別作品を見て、知って欲しいです。

そして自分の作品を好きになってくれると嬉しいです。

 どこか遠くのとある星。大きな満月が静かな夜の海を照らしていました。海の上には鉄で出来た小さな居場所が幾つかありました。

そこの一つに一人の少年が暮らしていました。

少年は、穏やかな波音を聞きながら鼻歌まじりに夜空のキラキラと輝く星達を眺めながら、海水に足を浸け、座っていました。

夜はとても長く、朝と昼はすごく短い、少年達の時間はそのほとんどが夜に限られてしまっていたのです。

夜の空は満月や星が照らし海には海面にともる灯や灯りをつけた魚達がゆらゆらと照らして回っています。


「そろそろ時間かな?よいっしょっと」


 少年は家の中からダイビングセットを取り出して海へ潜る準備を始めました。

小さな居場所につけられた古びたクレーンを動かします。

クレーンは繋がった昇降機を海の中から引き上げました。

昇降機が海面に上がってくると一緒にお姉さんが昇降機の上に乗っているのが見えました。

お姉さんは、美しい人魚でした。

少年はため息を一つこぼし昇降機でくつろいでいる人魚へ声をかけました。


「姉さん、そこで何してるの?」

「うん?あぁ、もうそんな時間なのね。君の鼻歌が心地よくて寝ちゃってたわ、ふふ」

「はぁ、これから仕事するから、悪いけどそこどいてね」

「いやよ。2日ぶりに会ったんですものちゃんとお顔を見せて」

「ん〜」


 そういい人魚は少年の顔を両手で優しく包み込む。少年は恥ずかしがりなからもお姉さんの笑顔を見つめていました。


「も、もういいでしょ、僕、今日は大事な探し物があるんだ。」

「ん〜もう。あと少しこうしていたいけど…わかったわ。今日もここで待ってるから、頑張って行ってらっしゃい」

「うん、行ってきます!」


 少年は昇降機に乗り扉を閉めてレバーを下げます。昇降機は海の中へとゆっくり沈んでいきました。昇降機の窓からは海の中がよく見えて、鉄板のしたには伸びて絡まった海藻達、灯がついた魚の群れ、他には巨大な古代の魚や沈んだ巨大な船や街、海の中を明るくする遺物などがキラキラとした海を作っていました。

今日の少年の目的は、お姉さんへの誕生日プレゼントの願いの貝殻を見つける事です。

少年がしばらく海の中を探してると人魚の家族がやってきました。


「ねぇ!今日こそ遊ぼ!ねぇいいよね?」

「ダメ!こっちが最初!」

「えぇ、ずるいよ!」

「こら!ダメよ。お仕事の邪魔しちゃいけないでしょ」


 少年は人魚の子供達に捕まってしまいました。困っていると、お母さんがやってきて助けてもらいます。

少年は集まっていた人魚達に探している物を聞いてまわります。


「そうだ!ねぇ、君たち願いの貝殻ってどこにあるか知ってる?」

「願いの貝殻?」

「しらなぁい」

「なんでも願いが叶う貝殻のことよね?それならクジラの長老が知ってると思うわよ。でもなんでそんなの探しているの?」

「明日、姉さんの誕生日なんだ。何かしてあげたくて」

「まあ!?それなら早く見つかるといいわね!頑張って」


 少年は人魚達と別れ、クジラの長老のいる所へと向かったのです。

そこには岩のように固そうな肌ととても大きな体の老いたクジラがいました。


「どうしたのかな少年」

「姉さんのプレゼントのために願いの貝殻を探しているの。どこにあるか知らない?」

「ほう、それならワシがいる岩のしたにある貝殻がそうじゃよ」

「本当に!?」

「あぁ持って行くといい。じゃが、願いの貝殻は夜明け前に貝殻へ願いを込めないといけない、しかしもうすぐ夜明けじゃ」

「えぇ!?」

「貝殻が力を失う前に、急いだ方がいいぞ、少年」

「わ、わかったよ!ありがとう!長老!」


 少年はひときわ輝く貝殻を選び、急いで昇降機へ戻りました。しかしレバーを上げても下げても、上がる様子がありません。

長居をすれば朝が来てしまう。しかし荷物を持ったままだと息が続かない。

仕方ないと少年は荷物を昇降機へ置いて、貝殻だけは服にしまい、戻る事にしました。

しかし途中で息が切れてしまう距離を泳ぐ事になる少年。

だけども少年は全速力で泳ぎ切りました。水を吐き出しながらクレーンを起動させ、昇降機が上がる音が聞こえてきます。

心配した様子でお姉さんが近づいて来ました。


「大丈夫!?」

「ゴッホゴホゴホ、はぁ〜。今度修理してもらわないと……はぁ、疲れた。あっそうだ!姉さん、はいこれ」

「これは?」

「願いの貝殻だよ、もうすぐ夜明けだから早く願いを込めてね」

「えっ!?わかった…でもいいの?」

「大丈夫!これは姉さんのために頑張ってとって来たんだから」

「ありがと、とっても嬉しいわ!」


 少年は人魚が貝殻を抱きしめて願いを込めたのを見て、安心した様に大の字に倒れ込む。

地平線に朝日がのぼり始めて空がオレンジ、白、藍色と三色に染まっていきました。


(これからもこの子と幸せに暮らしていけますように)

「姉さん…お誕生日おめでとう」

「ふふ、本当にありがとうね」


 今日の静かに明ける空を見上げながら和やかにすぎていく時間、それが人魚のお姉さんと少年の何よりの宝物になりました。


 ここでは、このお話の設定をサクッと紹介しています。

 この星では、陸地のほとんどが海に沈み、人々の多くは、数少ない小さな陸地に街を作って暮らしています。そこからあぶれた人々は海の上に寄りそいあうようにして暮らしています。大昔には文明が発展していたのですが全て沈みました。ですので過去の遺物が海中に多く眠っています。

 本作品の主人公の少年は、赤子の頃に海へ捨てられてしまいました。それを拾ったのが、海の上に寄り合いの町を作っていた村長です。そこで人魚のお姉さんと姉弟同然のように育ちました。

 少年がいる寄り合いの町は、トレジャーハンターが集まる場所です。少年もトレジャーハンターです。彼らは海に沈む過去の遺物を発掘しては陸地の街へ売りに行って、稼ぎにしています。

 人魚や喋るクジラ達は元からこの星にいるファンタジー生物です。遺物が原因で不思議生物になっている魚もいます。

 設定は以上です。もっと細かく書きたかったのですがこれ以上やると童話というより、ファンタジー小説になるのでやめときます。ただでさえ設定が、あまり可愛くないく、童話か怪しくなったので。凝った設定や話は別作品で頑張ります。

 この設定を知って、この作品をもっと楽しんでいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ