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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第800話:ノブ君を連れて

「ヴィル、聞こえる?」

『バッチリ聞こえるぬ!』

「イシュトバーンさんに繋いでもらえる?」

『わかったぬ。ちょっと待つぬ』


 アルアさんが興味深げだ。

 うちのヴィルはいい子だからね。


「あの悪魔の子だね? 遠くにいる人と連絡が取れるのかい?」

「そーなの。とてもよく働いてくれるんだよ。すごくありがたいんだ」


 あっ、もう繋がった。

 イシュトバーンさんもヴィルが来るの待ち構えてるんじゃないかな?

 想像すると笑える。


『おう、精霊使いだな?』

「そうそう、清く正しく美しいあたし」

『昨日の塔の村三人娘の絵は仕上がったぜ。ヴィルに持たせておく』

「ありがとう。新しいモデルの絵なんだけど、明日の午前中どう?」

『おういいぜ。どんなやつだ?』

「前話したことあると思うけど、『大器晩成』の能力持ちの子」

『ああ、覚えてる。緑の民の未成年だったな』

「パワーカード工房アルアさんの弟子でもあるんだ」

『アルアの?』


 どうせあのえっちな目になってるに違いない。

 アルアさんにもしばらく会ってなくて懐かしいだろうし、パワーカード職人の弟子にも興味があるだろうから。


「今アルアさんとこの工房にいるんだ。代わるね」


 アルアさんに赤プレートを渡す。


「イシュトバーンさん、久しぶりだね」

『おう、息災だということは精霊使いに聞いてる』

「明日はアタシの工房に来てくれるのかい?」

「お願いしようと思ったけど、いいかな?」

「もちろんだよ」

「じゃ、工房で描かせてもらおう」

『ハハッ、楽しみにしてるぜ』

「明日の朝迎えに行くね」

『おう、待ってるぜ。そうだ、明後日の昼、オレんとこでヨハンとヘリオスと会合って聞いてるな?』

「聞いた聞いた。お肉持ってくね」

『よし、用件は以上だな?』

「うん、じゃあイシュトバーンさん、またね」

『おう』

「ヴィル、ありがとう。家に絵を運んだら、ギルドに行っててくれる? あたしもあとで行くから」

『わかったぬ!』


 よーし、用終わったぞー。


「師匠はこれからギルドですか?」

「そうそう。不要なアイテムを換金しないと」


 手元におゼゼをとゆーことだけじゃなくて、ドーラの経済を回すという視点においても、こまめにアイテムを売買することは重要だなと感じている。

 だからといってアイテムを溜め込まないってことじゃないのだが。

 だってあたしにも都合ってもんがあるじゃん。


「お姉ちゃん、おいらもついて行っていい?」

「いいよ。一緒に行こうか」

「やったあ!」

「じゃーねー」「バイバイ!」

「ではまた」「お姉さま、さようなら」


 外の転移石碑からギルドへゴー。


          ◇


「やあ、チャーミングなユーラシアさんとノブ君だね? いらっしゃい」

「こんにちはー、ポロックさん」

「こんにちは!」


 ノブ君は元気がいいなあ。

 好感度高いわ。


「ははあ、もうユーラシアさんはレベルが戻っているね?」

「そーだ、面白いことになってるの。フルステータスパネル起動してもらえる?」

「ほう、面白いことかい? 楽しみだね」


 大きなパネルに手を当てると文字が浮かんで来る。


「えっ、レベル一〇一?」

「すげえ!」


 驚くポロックさんと興奮するノブ君。


「レベル上限が上がる固有能力が発現したんだ」

「本当だ、『限突一五〇』か。限突系は見たことのない固有能力というわけではないが……」


 実際にレベル一〇〇を超えてるケースを見るのは初めてかもしれないな。

 ふふーん、ちょっと得意。


「御主人!」

「よう、ユーラシア」


 ヴィルとダンだ。

 ダンに遊んでもらっていたか。

 よしよし、ヴィルいい子だね。


「ダンさん、これを見てくれよ」

「ユーラシアのステータスか。また固有能力増えてるのかい? その程度じゃ驚きゃしねえぞ?」

「レベルが……」

「え、一〇一?」


 ハッハッハッ、驚かしたった。

 奢れ奢れ。


「どういうことだよ?」

「いや、バアル捕まえるのにレベル下げたら、レベル上限が一五〇になっちゃった」

「『限突一五〇』という、レベル上限の引き上がる固有能力が発現しているんだ」

「相変わらずデタラメだな」

「すげえ!」


 ノブ君に気付いたようだ。


「ん? こいつ、二、三日前にサクラさんのところにいたな」

「あたしの弟分だよ」

「あんた、弟分や妹分が段々増えてくな」

「目指せ大家族」


 アハハと笑い合う。

 ちょうどいいや。

 ダンにノブ君の宣伝しといてもらお。

 ダンもネタを仕入れられて嬉しいだろうし、ノブ君もやりやすくなるだろ。


「ノブ君一〇歳。おそらく史上最年少の『アトラスの冒険者』だよ」

「『アトラスの冒険者』なのかよ? あんた何やった?」

「どーして皆あたしのせいだと思うのかな?」

「美少女精霊使いの名にかけて無関係だって言えるのか?」

「言えないけれども」

「言えないぬ!」


 もーヴィルのカットインは最高だな。


「説明を聞きたいが、ここだと邪魔だ。食堂行こうぜ」

「奢られるぞー。ノブ君もいいかな?」

「うん!」


 買い取り屋さんに寄ってから食堂へ。


          ◇


「おーい、マウ爺!」

「マウさん、こんにちはー」


 食堂の大将に注文を入れてから、最年長の冒険者に声をかけた。

 マウ爺が振り向く。


「ダンと嬢か。ん? そのペペと見た目同い年くらいの坊主は?」


 マウ爺面白いな、おい。

 ペペさんとノブ君を並べてみたくなったわ。

 と、多分最年長と最年少の『アトラスの冒険者』が揃っている現状を見て思った。


「実年齢一〇歳のノブ君だよ。新人の『アトラスの冒険者』」

「じいちゃんよろしく!」

「ほう、一〇歳?」


 マウ爺が面白そうに眉を上げる。


「前例がない低年齢だの」

「だろうと思った」

「どうせユーラシアが何かやらかしたんだぜ?」

「いや、大活躍ってほどじゃなかったんだけど」


 かくかくしかじか。

 おっぱいさんの采配で自宅警備員がどうのこうの。


「ははあ、兄弟で『アトラスの冒険者』を交代かよ。あんた別にやらかしてねえじゃねえか」

「誰がやらかしたって言ったんだよ。実に失敬だな」


 マウ爺がノブ君を見つめる。


「嬢が目をつけたほどの才能か。レベルはいくつだな?」

「八!」

「八か。せっかくギルドに来たのじゃ。ともに戦える仲間が欲しいの」

「うん! じいちゃん、仲間になってくれ!」

「おお、すげえ! 真っ直ぐ来たか」


 最短距離突っ切ってくるのはノブ君のいいところだな。

 あたしそーゆーの大好き。

 おいダン、笑い過ぎだろ。

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