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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第791話:美人絵ポスターは大人気

「サイナスさん、こんにちはー」

「うん、いらっしゃい」


 塔の村から帰宅後、灰の民の村のサイナスさん家に来たが?


「アレクとハヤテがここにいるのは珍しいね?」

「聞いたよ。『光る石』スタンドを作るとか」

「おらも欲しいだ!」

「商売のネタじゃないぞ?」

「それもサイナスさんに聞いた」


 どーして皆欲しがるんだろうなあ。

 夜しっかり寝るのが健康の秘訣だぞ?


「ま、いいや。仕様が固まったらあんた達にも作ってあげるよ」

「やったあ!」「嬉しいだ!」

「『光る石』スタンドの試作品が楽しみなんだ。今から赤の民の村へ行くんだろう?」

「あれ? ひょっとしてアレクとハヤテもついて来る気なんだ?」

「もちろん」「もちろんだベ」

「何でがっつくのかな? 欲しがるところを見せるとつけ込まれるものなんだぞ?」

「ユー姉の心はドーラ一清らかだから、ボク達に不誠実なことはしない」

「その通りだけれども、あたしの心が何だって? ちょっとよく聞こえなかったから、もう一回どーぞ」

「聞こえてるんじゃないか」


 アハハと笑い合う。

 

「行こうか。でも緑の民の村の版画屋へ行くのが先だよ」


 ユーラシア隊及び『光る石』スタンドに導かれし者ども出発。


「今日ケスはどうしたの? 悪いものでも食べて寝てる?」

「輸送隊について行ってるよ」

「ケスがアレクと別行動になるのは珍しいね」

「未成年者が増えたからじゃないかな」

「そーかー」


 道々皆と話しながら行く。

 新入りの輸送隊員である緑の民の二人も黄の民イーチィも未成年だ。

 アレクかケスかどちらかがいた方が気安いだろうな。


「ケスも『光る石』スタンドを欲しがると思うだよ?」

「『光る石』スタンドが想像以上に大人気で嫉妬するわ」


 アハハ。

 サイナスさんから質問だ。


「例のゲームはどうなっているんだい?」

「札取りゲームか。あれは識字率を高めるための戦略商品だから、あたしもかなり気になるんだよな」

「全ての原版は既に完成していて、刷りに入ってるはずです」

「刷り賃はあたし出さなくていいのかな?」

「大丈夫だべ!」


 札取りゲームの進捗はあたしも聞いてるから、大体わかってはいる。

 今日明日にでも完成のはず。


「ユー姉。黄の民から六〇〇セット渡されたけど?」

「ヨハンさんから注文があったのは五〇〇セットなんだ。一〇〇はあたしが買い取るよ。カラーズでの販売分と販促に使うの」

「買い取るなんて。ユー姉印刷賃以外皆出してるじゃないか。一〇〇セット持っていってよ」

「そお? じゃ、内九〇セット置いとくから、サイナスさんに手伝ってもらって実演販売してみなよ。ハヤテは宣伝役ね。看板か幟を持って飛んでなさい」

「「「えっ?」」」

「売り上げの三割はあんた達のものでいいから」


 とゆーか、あんたらもっと商売覚えろ。

 サイナスさんもショップでいつも立ってるだけだし。

 世の中おゼゼでしか解決できないものはあるのだから、もうちょっと真剣に稼ぐことを考えてちょうだい。

 

「ユーラシアさんの儲けがないだべ」

「いいんだよ、気にすんな。あんた達の教育費だ」


 あたしは冒険者活動で稼げるので、商売についてはある程度俯瞰的な位置から見ている。

 人材の成長や人脈もろもろトータルで得になればいいのだ。

 そゆとこが政治家目線って言われるのかもしれないけど。


 さて、緩衝地帯に着いた。

 緑の民のショップは?

 結構人がいるね。

 美人絵ポスターが人気で満足です。


「こんにちはー」

「おい、精霊使い。あんたがこのポスターの仕掛け人なんだって?」


 あれ、客に絡まれたぞ?


「まあね」

「これ全部で何種類になる予定なんだ?」

「二〇種類だよ」


 おっぱいさんとリリーは画集オンリーだけど、クララとヴィルが入るから。


「待ち遠しいなあ。他にはどんなのがあるんだ?」

「俺も最近ポスターのファンなんだよ。新作が楽しみで」

「ハハッ、毎度。じゃあ特別に今から版画屋へ持ってくやつを、ここにいるお客さん達に見せてあげようか。じゃーん!」


 ペペさんとヴィルの絵を見せる。


「「「おお!」」」

「可愛い! 可愛いが……」

「妖しい色っぽさだな?」

「悪魔っ子じゃない、小悪魔だ」

「はーい、ここまで。発売楽しみにしててね」

「「「おう!」」」


 ハハッ、販促したった。

 ショップの店員も喜んでるし。

 なるほど、確かに客はおっちゃんにーちゃんが多いけど、女の子もいるな。


「じゃーねー」

「またな」


 店員も客も手を振ってくれる。

 喜んでもらえるのは気分がいいなあ。

 ……モデルさえ確保できるなら、画集以降も新作ポスターはありかもな?

 イシュトバーンさんも描きたがるだろうし。


「ユー姉、画集の方は滞りなく進んでるみたいだね」

「海の女王もモデルの予定なんだけどさ」

「やはり問題か?」

「うん」

「あれ、海の王国とはいい関係なんじゃなかったっけ?」


 アレクはバアルの件知らないからな。

 かくかくしかじか。


「……で、一日かけてレベル戻したんだよ。もー大変だった」

「一日って」


 アレクが笑いかけて黙る。


「……女王も悪魔バアルに対して複雑な思いがあるだろうってことか」

「黙ってるわけにはいかないべか?」

「信用問題だからね。あたしが気持ち悪いんだよ。それにバアルの件を女王に納得させないと、ヴィルも紹介できない」

「あ、まだヴィルも紹介してないんだ?」

「バアルを憎んでるのか悪魔全体を憎んでるのか、どの辺に起爆スイッチがあるのかわかんないからなー」

「だのに踏み込むだか?」

「美少女精霊使いは常に前に進むのだ」

「一歩下がったところにおいしい御飯があった場合には?」

「向きを変えて転進するけれども」


 アハハと笑ってる内に緑の民の村だ。

 版画屋へ。


「こんにちはー」

「いらっしゃい。今日は大勢だな」

「繁盛してる店には人が集まるねえ。あやかりたいあやかりたい」

「何言ってんだ。こっちがあんたにあやかりてえよ」


 ハハッ、自分にあやかるわけのわからなさ。


「新しい原画持ってきたから、版お願いしまーす」

「ふむ、『ペペ』と『ヴィル』か。いつも通りさすがの出来だな」

「今日も三人描いてもらってるんだ。原画が完成し次第持ってくるからね」

「楽しみだぜ」

「版代四〇〇ゴールド払っとくね。こっちの『ヴィル』は画集には入れないやつなんだけど、ポスターにしてもいいから」


 版画屋さんが微妙な表情になる。

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