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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第731話:アンとセリカの絵

 フイィィーンシュパパパッ。

 午後はアンセリの絵を描かせてもらう予定だ。

 イシュトバーンさんを伴ってギルドに来た。


「やあ、いらっしゃい。チャーミングなユーラシアさん。と、イシュトバーンさんですな。お久しぶりです」

「こんにちは、ポロックさん」

「確か、シバの娘婿だったな。フィッシュフライフェス以来か」

「御無沙汰しております」

「あの時肩車されてた娘さんいるでしょ? すげえ元気になったんだって。すっかりお転婆だって言ってた」

「ハハハ、良かったじゃねえか。子供は活発なのが一番だ」


 ポロックさんもニコニコしている。

 娘さん元気になったのなら、ギルドに連れてきてもいいと思うよ。

 ヴィルが皆に可愛がられてるところ見ると、多分子供嫌いの人はいないんじゃないかな。

 ギルドの中へ。


「御主人!」


 ヴィルが飛びついてくる。

 あ、おっぱいさんに構ってもらってたのか。

 よしよし、いい子。


「こんにちはー」

「ユーラシアさん、イシュトバーンさん、昨晩はありがとうございました」

「昨晩? 何があったんだ? あっ、例の画集だな?」


 面白そうなネタをすぐ嗅ぎつけるツンツン頭の情報屋、ダンだ。

 出くわすタイミングも良ければ、イシュトバーンさんが絡んでることですぐ画集と気付くカンもいい。

 ダンは意外とやるやつ。


「サクラさんを描かせてもらったんだ。すんごい絵になったよ」

「発売が楽しみだぜ」

「売り切れない内に買ってね」


 イシュトバーンさんがニヤニヤしている。

 売り切れたって増刷するよ。

 ガンガン売りまくるわ。

 皆で食堂へ。

 あ、ソル君パーティーがいる。


「「「ユーラシアさん!」」」

「こんにちはー。絵描かせてもらいに来たよ」

「「よろしくお願いしまーす」」

「おう、こっちこそよろしくな」


 イシュトバーンさん上機嫌だ。

 アンからか。

 弓を手にした冒険者らしいポーズだ。

 アンは背が高く、元々見かけが中性的ってこともあって、これだと男っぽく見えちゃうんじゃないの?

 イシュトバーンさんのフィルターを通して絵になると、えっちになっちゃう寸法か?

 お手並み拝見だな。


「何だ?」

「絵か?」


 事情を知らない冒険者が覗き込んでくる。

 将来のお客さんいらはいいらはい。


「はい、食堂に迷惑だよ。注文入れて!」

「あんたもだろうが」


 あたしはミントティーをもらおーっと。

 ……まだ輪郭くらいなのに、もうイシュトバーンさんの絵らしい雰囲気が出始めてる。

 でも二割くらい格好いい成分が含まれてるな。

 アンの絵はえっちにならないのかしらん?

 そんなことないよな、クララの絵がああなっちゃったんだから。


 やじ馬達に聞かれる。


「これは何なんだ?」

「イシュトバーン画伯の美人絵画集を出版するの」

「画集? 新しい仕掛けか?」

「うん。見ててごらんよ。不思議にえっちな絵になるよ」

「えっちな絵なんだぬ!」


 こらヴィル、そういうことを大声で言っちゃいけません。

 面白かったけど。

 あっ、もっと人が集まってきたわ。

 ヴィルグッジョブだったわ。


「ソル君は午前中どうしてたの?」

「今日はゆっくりですね。雨降ってましたから」

「あ、そーか」


 ソル君も雨降ってる時くらいしかのんびりできないんだろうな。

 休んでください。


「バルバロスさんに会ったと伺いましたが」

「パラキアスさん辺りから聞いた?」

「はい。ユーラシアさんがうまいこと間を取り持ってくれたと」

「ザバンっていう自由開拓民集落で会ってさ。可愛いおっちゃんだね」

「可愛い、ですか?」


 目をしばたくソル君。


「十人会議の時は結構な騒ぎになったんですよ。オルムスさんと犬猿の仲なのかなと」

「聞いた聞いた。オルムスさんっていかにも洗練した都会人で、女の人にモテそーじゃん? バルバロスさんはモテ男が気に入らないんだと思う」

「ええ? 統治思想の違いとかでなくてですか?」

「考え方の違いはもちろんあるけど、問題は根本的に性格が合わないことだぞ?」


 性格とはちょっと違うか。

 

「バルバロスさんは口では厳しいこと言ってるけど、女の子にはかなり甘いぞ? もしバルバロスさんと話しててうまい方向に転がらないなーと思ったら、アンセリを参加させてみ? 上々の結果になるから」

「参考になりますね。わかりました。試してみます」

「もうドーラがトップの方から内部分裂することはないから、お互い自分の仕事頑張ろ」

「はい!」


 とか言ってる内に大体描けたようだ。


「せ、セクシーだな」

「アンっていい女だったんだ……」


 周りからため息が漏れる。

 うんうん、流れるような身体の線がセクシーだわ。

 イシュトバーンさんさすが。


「よし、こんなとこだろ。モデル交代してくれるか」

「はい」


 次はセリカの番だ。

 セリカは小柄で女の子っぽいけど、あたしよりおっぱいあるからなあ。

 どこにスポットを当てるかで仕上がりが全然変わりそう。

 やじ馬達はまだアンの絵に集まっている。


「画集ってのはどういうことだ?」

「イシュトバーンさんは女性をえっちに描くの得意だからさ。モデル二〇人の絵を一まとめにして出版するってゆー企画だよ。一部六〇ゴールドで販売予定でーす」

「「「六〇ゴールド?」」」


 驚くやじ馬冒険者達とニヤニヤしてるダン。


「えらく安いな」

「廉価本を出そうって試みなんだ。安くして大ヒットさせて紙屋と印刷屋儲けさせようっていう」

「モデルは美少女ばかりなのかい?」

「絵師がいい女しか描こうとしないからねえ。昨日、依頼受付所のおっぱいさんの絵を描いてもらったんだけど、そりゃもうすごいことになったよ」

「「「おおお?」」」


 ハッハッハッ、煽ったった。

 さて、セリカの絵は?

 こりゃまた打って変わって満開エロスだね?


「アンの絵が格好いい系だったから、セリカの絵は可愛い系かと思ったよ」

「可愛いに寄せるとペペちゃんと被っちまうからな」

「なるほどっ!」


 二人とも典型的魔道士スタイルだからか。

 画集になった時のことまでちゃんと考えてくれてるじゃないか。

 やじ馬どもがセリカの絵に気付く。


「これは……」

「いい……」


 あんたらはえっちなら何でもいいのか。

 しかし何故えっちな雰囲気になるのか、相変わらずの謎技術だな。


「うーいーぬ……」

「よしよし、抱っこしてあげようねえ」


 おかしな雰囲気に飲まれてヴィルが酔ってしまったらしい。

 寝ちゃっていいぞ、いい子だね。

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